cap verses / そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ











三春


2016
12/01 繋がりながら
忘れたり 思い出したり
少し遠くに
行っていただけ

三春

大もり山もりおみやげは
旅の話を何日も
夜な夜な話すね珈琲と
チョコと一緒にゆっくりね

三春
月明り
夜行の窓に浮かぶのは
困ったような
誰かの微笑

三春








2012

12/01
いくつになっても
もっともっと
やりたいことが
ふえてゆく

三春
がんばることが
少なくなって
自然にらくに
強くなったよ

三春

そばにいる夜
聴きたくなるね
星の歌
寒さも忘れて

三春
11/01
好ましい
なんて
むずしくって
つかえません

三春
やわらかい秋のにおいと
風と陽が
のすたるじっくな
フィルターかける

三春
いっしょにねむる
けもののように
たったふたりの
きょうだいだから

三春

10/01
コスモスと
きみのてのひら
やわらかい


タユナ改め、三春
ひととき
見つめて
においをかいで
いっしょにねむる

三春
ルートは星の数より多い
きみはきみで
行くんだよ
ゆっくりでもマッハでも

三春











 タユナ



2007
11/01 こころのゆりかご
ゆっくりゆらし
あらたなかぞくを
まってるところ

タユナ




ときどき
ときめき
とまどい
とろける

タユナ

06/01 二人ぐらしは
ジョリィとボクと
みたいにいつも
半分こ

タユナ
画竜点睛
梅干ひとつ
最後の仕上げに
愛情ってのはお約束

タユナ






2006

11/14 日曜ブランチ
日曜さんぽ
日曜おふろ
日曜カンパイ

タユナ

ホットミルクに
はちみついれて
はんてん着込んで
夜更かし開始

タユナ
11/07
木々の声
全身で聴く
セロファンの赤や黄色の葉が
はらはらり

タユナ

07/18 日々ハッピー
アンハッピーな
日でもハッピーな
ことを見つける

タユナ
夏が来る前に
見つけなくちゃ
キミが折ってくれた
あのツバメヒコウキ

タユナ
どんまいと
発音するのは憚れて
だいじょうぶだよ の
笑顔で抱くよ

タユナ
06/27


秘密です
土曜0時の窓辺から
ひみつの船が
空に旅立つ

タユナ
くちびるが
触れる一ミリ手前から
離れてしまうまでの
永遠

タユナ
04/25 漂っている
漣の随に
淡い花びら
きらきら

タユナ
屋上で
遠くの電車の音を聞く
犬が鳴いてる
小鳥も鳴いてる

タユナ
じゃんけんで
宿題当番決めといて
結局なぜか
一緒にやってる

タユナ
04/18 会いたいの一言もない
キミからの
そっけないこの手紙の裏に
透明な追伸見えた

タユナ
“ぐんじょういろ”が一番で
決まって次は“ビリジアン”
使いきっちゃう
水彩絵の具

タユナ
せわしくて
ちょっとお茶でもしたいところ
風に乗ろうか
月までドライブ

タユナ
04/11
4月のにおいが少しだけ
くすぐったくってうつむけば
ちいさな花とぼくの靴
ふわふわしない確かなリズム

タユナ

03/07
なぐさめもその場限りのはげましも
拒絶している冷たい手
だまって握って引っ張って
駆けてゆくのがきみの天才

タユナ







2005


09/27 高い空行く鳥に託した
まるであの夏みたいな
夏だったよね
離れていてもきっと君も

タユナ
引き出しのカギ
見つからないんだけど
きみのその顔
犯人を知ってるんだね

タユナ
贅沢なものとか高価なものとか
大人たちの好きなものとか
やめときなよ
おなかを壊すよ

タユナ
09/06 歩き出す
同じねぐらに帰る道
さよなら言わずに済むのはいいね
おかえり ただいま おかえり

タユナ





2004


11/09 世界一より
宇宙一より
ぼくが決める
君に決めた

タユナ


05/18 待っててくれる? なんて
一言も言っていないのに
さり気なく立ってる君の
当前だって顔が好きなんだ

タユナ
日が暮れる頃の
空の名前を思い出した
彼女が猫につけていた
あの子は今も元気でいるかな

タユナ
ワガママというよりは
自分に嘘がつけないんだね
甘えるのが下手なくせに
それよりもっと下手な嘘

タユナ
04/13 好きなものも
嫌いなものも
全部食べたい
あなたのすべて

タユナ

翼はもとから
なかったんだよ
そんなのなくても
飛べちゃうんだよ

タユナ

ピエロのようなテンションで
空中ブランコ乗り回す
石橋よりも吊り橋を
選んで走って渡る人

タユナ
03/16

カーテンをやさしく揺らす
あたたかい
風と日差しに
涙こぼれた

タユナ
03/09 あなたから
できるだけ離れて
生きていたい
逆説的な願い

タユナ
毒あります
極彩色の服着てます
気をつけてねって
思いやってる

タユナ
姿も声もにおいもぜんぶ
忘れないよ覚えてるよ
ぼくのことは心配しないで
手紙を書くよ愛しているよ

タユナ
02/10 廊下に伸びる放課後の
長い影の持ち主を
オレンジ色のふちどりの
逆光でも僕は間違えない

タユナ
連絡ひとつよこさない
いとしい君はナガレモノ
明日の風に誘われて
僕に手を振るただいまと

タユナ


冷凍庫の中に
どうして
どうして
靴が?

タユナ


れもん色に見える
午後のひかりのなか
僕らは別れるわけじゃない
でもここでお別れです

タユナ








2003

12/16
さようなら

いくつになっても
うまく言えない

タユナ


11/25 並んで廊下に立たされて
ぼくらは笑いを隠してた
二人で同時に受けたんじゃ
全然罰にならないのにね

タユナ

敵わないな
降参だ
君の笑顔は
最強無敵

タユナ

11/18 あるにはあるけど
ないことにしておくよ
誰も気づかなければ
誰も傷つかない

タユナ
ありがとうが
ばくはつしたら
「ありがとう」しか
喋れなくなった

タユナ
気持ちひとつでこんな川
簡単に越えられるのに
翼がないと嘆いてる
君のその手足はなにさ

タユナ
10/28
空っぽのまま
開けっ放しの宝箱
だいじなものは
隠さない主義

タユナ
沈んでいった紅葉ひとひら
秋空映した湖に
息をのむほど
ハイコントラスト。

タユナ
限界はずっと先
もっと速く
もっと遠くへ
ぼくは飛ぶ

タユナ
10/21
秋のせいに
しておこうね
誰のせいでも
悲しくなるなら

タユナ

決めてしまったよ
もう決めたんだ
愛する君の涙さえ
私を引き止められません

タユナ
ひとつふたつと
数えられるものは
べつにそんなに
ほしくないかも

タユナ
10/14
やめられなくて
かなしむことなど
なくていいのに
なくならない

タユナ
草であちこち切れてるの
言われてはじめて気がついて
思い出したよ私の武器は
無鉄砲っていう名前の武器

タユナ
アウトコース低めぎりぎり
次はどこにくるのかな?
君の球はむずかしいから
ぞくぞくする くせになる

タユナ
10/07 ずしり
心地よい
想いの
軽さ

タユナ
右も左も正面も
囲まれててもへっちゃらさ
この背中合わせの存在が
ぼくらを無敵にしてるんだ

タユナ

なのにわたしは
まっすぐあなたの目を見れず
傷つけたという事実に
傷ついていた

タユナ
09/30 しらしらと透き通る
夜明けは氷のように
音ひとつなく
誰のものでもなく

タユナ
見せずに でも 隠さずに
そういうかけひき好きだよな
見切ってるから心配すんな
こう見えても目はいい方なんだ

タユナ
九月の海を
見に行きませんか
説明できない
気持ちを迎えに

タユナ
09/23 裏と表しかないんなら
人も単純でいいけどね
けれどぼくらはいつだって
不確かな多面体なのさ

タユナ


09/02 黄ばんだページには いつかの
秘密の文字があったのだけれど
今のぼくには読めませんでした
ほろ苦く 笑うことができました

タユナ
風の便りなんて
いくつ届いても
怒った顔をして
読まずに捨てる

タユナ
難しいことより
簡単なことで
間違えたふりをして
叱られたいんだ

タユナ
     
風が強くなった
橋の上で
自転車止めて
空を見た

タユナ
       






2002

10/29
ほどほどになら
自分を責めてもいいけど
それ以上やったら
僕は怒るからな

タユナ
三日後三日月沈む頃
水面の水鳥飛び立てば
満ちてく夜にただよって
見しらぬ秋がやってくる

タユナ
うしろ姿
もう見えない
遠くなったね
遠く なったね

タユナ
07/25
広がる雨雲
すぐに夕立
にやりとぼくら
これでまだまだ遊べるね

タユナ
雨宿りは橋の下
ばかうるさくてとても静か
ぼくらは話す
恐竜のこと星のこと

タユナ
へっちゃらさ
帰りが遅くなったって
時計の針は
止めてあるから

タユナ
07/16 晴れ晴れとニコニコと
ピンチに降り立つ僕のヒーロー
虹をかるーく背中にしょって
最強にのんき 僕のヒーロー

タユナ

意気揚揚
この手で飛ばしたヒコウキが
ほんとうに
どこまでも!

タユナ
さいこうの一日
かんけつした昨日
かんぺきな明日
だってこどもだから。

タユナ
07/09


開いていた窓から
あなたの言葉が
聞こえてきた
僕は家を飛び出した

タユナ
外に出ると
吹き荒れる熱い風
あなたに会いたくて走る
砂が目に入った

タユナ
痛みに立ち止まって動けない
シャツの胸元を掴む僕
滲んだ青空にほほえみを
それがあなたがくれたもの

タユナ

外からは開かないドアの
狭い部屋にうずくまる君
よく考えて思い出して
どうやって入ってきたの?

タユナ
痛みがなければ
忘れるのはより早い
後悔しなければ
同じことを繰り返す

タユナ

07/02
夜中に目がさめて
たすけを乞うように
ゆるしを乞うように
君の名を呼んでいた

タユナ
神と呼ばれる便利なもの
正義と呼ばれる便利なもの
勇気と呼ばれる便利なもの
そういうのは便利なだけ

タユナ
06/25 ただ見ていたい
言葉の要らない
会いに行きたい
人がいるから

タユナ
がまんづよく
うたれづよく
ちからづよい
人になるよ

タユナ
大きくて
ひろくて
はるかな
人になる

タユナ
06/11
その人はあの夏
どこにいったの
打ち上げ花火の
消えない隙間に

タユナ
大好きと言われると
一歩下がる
キライだよって素振りは
なんか嬉しい

タユナ
さぁ
この夏の風に
今度こそ
ひとりで飛べる

タユナ
05/14
これっきり
笑って終わりにいたしましょう
爽やかに
この空のように風のように

タユナ
靴ぬいで
靴下ぬいで
冷たい水で
足洗お

タユナ
05/07
すこしわかったよ
あのときのきみの怒り
僕に言いたかったこと
同じ夕立が降っても遅いね

タユナ
違うって?
違わないよ なにも
この目を見てみなさい
ちゃんと君が映ってるでしょう

タユナ
告げた言葉には
二重のからくり
解けなかったね
期待してごめんよ

タユナ
04/23 「許してね」
その一言で冷めて
「許さない」
その一言に痺れた

タユナ
雨がやむのを待ちながら
秘密の基地で寝転んで
終わらないシリトリ
終わらない夏の日

タユナ
04/16 伝わったかな
横目でぬすむくちびるが
ほほえんでいる
無口な君に感謝します

タユナ
シャツもパンツも
ずぶぬれで
びしょびしょで
大笑いだ

タユナ
できたらも少し
わがままに
そう願うのは
わがままなのかも

タユナ
04/09 よろこびの歌
すぐに作れる
いつだって
歌いだせるさ

タユナ
海へ山へ
別々のねぐらへ帰る
さよなら おやすみ
風の踊り場でまた明日

タユナ
さわってごらん
こわがらないで
これはガラスじゃない
こわくないから

タユナ
03/19
いっぱいはいらない
どうせ持て余すから
このせまいところには
その気持ちはすこしきついな

タユナ
近く
まばたきの音
聞こえるくらい
静か

タユナ
造花がいいと言った
不変を求めたのではなく
花を摘まない人だった
そんな愛し方をする馬鹿だった

タユナ
03/12
よくみてよ
泣いてなんかいないよ
ちゃんとこんなに笑っているよ
だからそんな顔しないでよ

タユナ
失礼ですがどこかで
お会いしたことありますか
硬く言いつつ目が笑う
飛んでくるパンチを軽くよける

タユナ
息づいている
骨になっても
石になっても
砂になっても

タユナ
03/05 耳をすませば見えるもの
見つめていると聞こえる音
声にだしたら通じないとき
触れなければ近づくようなこと

タユナ
ふざけてばかりで
なにもしない
日曜日の
かけがえのなさ

タユナ
美しいかい
地球は
こころは
美しいかい

タユナ
02/26
気づかないふりだけ
していてあげます
犯した罪と過ちを
忘れたふりするあなたに

タユナ

02/19 証明してみせるから
すこしだけ黙ってなさい
泣いても知らないよ
「僕はね、」

タユナ
そこまで言うのなら
試してみるかい
キミの言うことが
本当にキミの言葉か

タユナ
02/12
帰りたくなるのに
そこがどこだか
まだわからない
帰りたくて仕方ないのに

タユナ
ノート一冊
鉛筆一本
けしごむはいらない
ぼくは散歩に出かける

タユナ
心に記憶されたデータは
悲しみひとつでクリアされ
リセットされた朝の光に
いつものオハヨが聞こえない

タユナ
「帰りたくなる?」
お前の言葉に内心舌打ち
そんな顔していたか?
「ハッ、柄じゃねえよ」

タユナ

心には密かに
いつも「さよなら」が
用意されています
「愛してる」と言うときでも

タユナ
02/05 まだ 決めてない
揺れてるところ 揺れながら
あと一歩 もう一押しなのに
いつもあなたは押しが甘くて

タユナ
ページの隅を破いた書置き
もう真っ暗の昇降口に
君の足音が走ってくる
そんなに焦らなくてもここにいるよ

タユナ
午後には風が変わるから
海沿いの坂道が銀色の
滑走路になるときを狙って
奪った翼で月を目指せよ

タユナ
1/08 たぶん二度と会わないから
お祝いでも感謝でもなくて
ただの「ゴメン」みたいなもの
君の誕生日を忘れないのは

タユナ
 
ずるいヤツだってずっと知ってた
君がそれに気づけないのが
その不器用さが
ちょっと悲しいだけだから

タユナ
たぶん今日
きっとあそこに
君はいるだろう
ぼくは行けないけれど

タユナ
道が見えないねってさ
そりゃぼくたち初めから
分かってて迷ったじゃないか
その証拠の笑顔だろ それ

タユナ
図鑑にのってない
しらないことしりたいこと
必要なのは
真っ白なページ

タユナ