cap verses / そよ日暮らし * 

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ


soyo



2024


10/01
それでいい
そのままがいい
手のなかの秋をただただ
あたためておく

soyo
  … 「あたためておく」 だよ
未知の世界へつづいてる道
もうすでに ずいぶん来たね
くわしくはわからないけど
そんなにはかわらないかも

soyo
  … 「かわらないかも」 だよ
パワースポット? 
仲秋の午後2時ころのわたくしの
部屋の窓辺のひだまりが
たぶんそれです すばらしいです

soyo
 … 「すばらしいです」 だよ
09/01
わたしのために
わたしがつくる 最強の
わたしがたべる
わたしのごはん

soyo
転がっていく
たのしげな音
風鈴や 綿毛の歌や
かこもまるめておどるこころや

soyo
  
ほんとにいいな
ぜんぶいい
おもいつくかぎりぎりぎりちょうどよく
げに絶妙なばらんすがいい

soyo
   
08/01
ちょっと贅沢しつづけている
読み書きと楽器と亀とゆったりと
おもうぞんぶん
むつむはつなつ

soyo

ジリジリと
ジブンの中のアラームが
鳴り響いていた あのころの
記憶 遠くに 転がっていく

soyo
  … 「転がっていく」  だよ
この毎日が
とてもすきです
やましいことはなにもなく
なんのまよいもないということ

soyo
   
07/01
眩しく光る こもれびの 
(水辺の) (木々の) (お散歩の) 
(音の) (夕陽の) (はらっぱの)
原風景が つよいつよさをつくりつづける

soyo
ドリンクは白湯。
ザイテクは下手。
コザイクは無し。 内側に
おそらく ゆらめく 輪郭が在る

soyo
地道に素直に丁寧に じぶんじしんに誠実に
直感のおもむくままにすすむこと
ことば おんがく こころとからだ
よのなかとのこと (なにもかもだよ)

soyo
   
06/01
コーディネートも 
ぜんぶじぶんで
してみたかった (ぜんぶした。)
だいぶ まんぞく (まだつづくけど)

soyo
恒例行事の季節の気持ち
六月は
この夏をよりよい夏にするために
なんかそよそよしちゃうんだよね

soyo
散歩道 より道 逃げ道 けもの道 
花道 抜け道 どっちみち
どの道も好き
(今いるところはけっこう地道)

soyo
    … 「地道」 だよ 「地道」
05/01
紅筆で さっと描いたような春
魔法のようなきらめきの
雪解け水のとどろきの
生きる力を みんな みていた

soyo
ほっぺがゆるむ 生きている春
白樺の枝先の葉の新緑の
透明感がうれしくて
水音をたてるあそびをしつづける鳥

soyo
大好きな場所が またひとつ
ふえる春です
そのことを 書きとめておく
その場所が ここ  

soyo
  
04/01
粉末の抹茶をすこしまぜこんで
ホットケーキを焼く真昼
春のけはいの休日が
さらに春めくためのミッション

soyo
ミッションを
わすれないこと
うろうろせずにそれをすること
かんぜんに自由気儘に生きていくこと

soyo
お布団の中
おひさまのした
温泉、湿原、散策路
あとはどこかな 大好きな場所

soyo
  … 「大好きな場所」 だよ
03/01
とろみもすこしまぜた言葉で
はがゆいくらい
遠まわりする
春には春の距離感がある

soyo
季節のゲーム
水音を 聞き分けていく
雪解けの湿地でしんと
それを聞きあう

soyo
記憶のなかに
いましたね いま
慎重にえらぶことばの
なかにとけてる

soyo
 
02/01
ぜんざいの定義について話したね
決着をつけないように慎重に
とりとめもなくえんえんと
おしゃべりを続けるためのおしゃべりとして

soyo
ホームルームの居心地が
とてもよかった瞬間が
たしかにあって
そんな記憶の音や光を重ねあわせて

soyo
最強のこころづよさを持っていて
なんの迷いもなくなって
たのもしいたのしいきもちで
ここに ただ いる

soyo
 
2024
01/01
場所は此処
じぶんのなかの
まんなかの
ここぞというとき あたたかい場所

soyo
始まるか始まらないか
賭けようか
ぼたぼたと降り積む雪に
にじみゆく景

soyo
負けないように
しなやかに 
ただあたたかい
からだをつくる それが 最強

soyo
 …  「最強」 だよ 「最強」









2023

12/01
宝くじ売り場の前で待ち合わせ
二百万円あたったら
てにてをとって
くるくるまわる

soyo
ようやくぜんぶ
なるようになり
冬がきて 冬特有の内側の
温み あんしん 深い睡眠

soyo
今ここに
あるものだけでつくる冬
さいこうに さいきょうだけど
すこしさみしくみえるくらいで

soyo
11/01
すごいねあなた
こんな日もふかぶか眠る。
根拠なくあんしんしてる。 そうやって
ますますつよく なるね すごいね

soyo
秋の空 
嘘ひとつなく 澄みわたり
こころから 晴れやかだから
黄金の針葉樹林をあるく ようやく

soyo
 … 「ようやく」 だよ 「ようやく」
なにも知らないまっさらな
ノートに文字を置きました
「着実に」「地道に」「たぶん」「なんとなく」
いいね 硬軟織り交ぜてゆく

soyo
10/01
切れ味がよく 手に心地よく
鋏 ほんとに 万能に
暮らしぜんぶの剪定を
いつもいっしょにしたね すごいね

soyo
    「すごいね」 だよ 「すごいね」
ことことと麦飯を炊く
ベランダに洗濯物をひろびろと干す
このうえのない天気
じかんがゆっくりといく

soyo
  
声だけがのびやかにのび
秋風にのって野原を駆けまわる
思い描けば
思い通りに (なるね) (すごいね)

soyo
09/01
食卓に
だいたいぜんぶ載っていて
座したまま
ここでだいたいつくられる明日

soyo
 
夏のならわし
ひたむきに
ただよい秋を
うんとイメージするということ

soyo
   … 「こと」 だよ 「こと」
17歳のわたくしに
 届けたいメモ 
   もっともっと
     もっと探して

soyo
08/01
ズッキーニステーキが好き
真夜中にげにうつくしくこんがりと焼く
こんなにもいまのわたしをよろこばす
輪切り模様は他にないかな

soyo
 
ならんでる
いろんなじぶん
まとまればまたつよくなる
(夏とくゆうの) (夏のならわし)

soyo
 … 「夏のならわし」 だよ
生きたい? どんな?
かるくあかるく
じゆうじざいに
まだまだもっと 気ままきわめる

soyo
07/01
トマトの苗の枝葉の匂い
よい夏をイメージさせる匂いだね
おいしくて、みずみずしくて、あかるくて
うつくしくって、あたらしい夏

soyo
 
クレヨンの匂いもいいね
あんしんで、たのもしくって、
たのしくて、暢気な日々の輪郭を
太くて軽い線で描こうね

soyo
品質管理はばんぜんだから
なにひとつ心配いらない
すこやかなからだひとつで
すすむ (すごいね)

soyo
06/01
洗われている亀の瞳がおよいでる
話しかけたらすこしおちつき
こっちをみてる あいしてる
いまいちばんの しずけさのなか

soyo
 
チューリップ 描いていたら
指先に みらい図ひとつ降りてきて
ぜんとたなんが 
ふわりあかるくかわる 曲線

soyo
ところでここのシリトリが
本日6月1日で23年記念日ですね
その時々に どんな言葉を選んできたか
ただそのことが 残るだけでも

soyo
05/01
屋上につづく階段
踊り場の壁にいつから
描かれたままのだれかの
TO DO LIST

soyo
 
趣きの 深いぃ音の正体を
確かめたくて 知りたくて
そっとしずかに やみくもに
音を鳴らしてすごす 生涯

soyo

水色のたりない場所をみつけては
そこにこっそり咲きそめる
わすれな草の
そうゆうところ

soyo
   … 「ところ」 だよ 「ところ」
04/01
上質な眠りのあとの
お散歩の
このうえのないすがしさの
春の大地と我のよろこび

soyo
 
眺める春の雪どけの
川面のうねり みずしぶき
迷うことなく ごうごうと
せかいにつづく海にいくのね

soyo

はなうたに
あわせてギター弾いている
好きなだけ
好きなことだけしてる春です

soyo
 
03/01
びっくりしたなぁ
しらないうちに よくばりに 
なってた こんなに
あふれるほどに持ち過ぎていた

soyo
 
何回も言う
だいすきだから
すきすきすきすき
ゆきどけの音

soyo

あらゆる命の
いわゆる命の洗濯の
ソングブックをつくりたい
かわいたときにうたうはなうた

soyo
 … 「はなうた」 だよ 「はなうた」
02/01
夢中になって
われをわすれて
寝食も わすれてしまうほどのこと
そうゆうものにまもられている

soyo
 
あの冬も
わたしの冬はあたたかかった
ストーブ 炬燵 窓の雪
湯豆腐 詩集 ホットカルピス

soyo

あたらしい年
春まではインターバルかな
あたらしいあしたのわたしらしいとし
いいね。ゆっくり。ぽこあぽこだよ。

soyo
01/01
広がる夢は
どれもやさしく
おだやかにただそのことを
続けていけるということが夢

soyo
  … 「夢」 だよ 「夢」
静かに聴いて 音を掬って
慎重に 五線譜に置く
それをなぞれば 
いける あの冬

soyo 
… 「あの冬」 だよ 「あの冬」
待っていました
あたらしい年
いくつものノート・手帳を書きかえて
至福  わたしのあたらしい年

soyo
 … 「あたらしい年」 だよ










2022

12/01
ドームにて
one of themになる初冬
降りしきる雪の一片
ひとひらずつがすごいひとひら

soyo

影が来て
足音も来て ひひぎあう
ひびきあえたら それだけで
いいな どこにも行かなくていい

soyo
百点満点
霜月のはつゆきの朝
しんしんとしずまりかえる
鎮まるせかい(待っていました)

soyo
  … 「待っていました」だよ
11/01
15分前 ゆっくりと
深い呼吸をしたらよかった
珈琲をのんでひと息つけばよかった
あのことは
2022最大の失敗でした (忘れないこと)

soyo

とても無理
忖度も斟酌も無理
そこだけはひどく不器用
(まもるべきものはそんなに多くないのに)

soyo
まるめてすてる ToDoリスト
よくできたリストでしたね
つつがなく神無月尽 
冬がはじまる

soyo
10/01
待つということ
ほんのつかのま (あるいはとわに)
待つことをゆたかさとして
待つということ

soyo

きっとびっくりしてるだろうね
表裏 裏表裏 ひっくりかえす
きっかけ 過程 慢心 勇気
(そうか 勇気か) (勇気なんだね)

soyo
詩になって しまうね みんな
文脈は溶けてしまって
ところどころで
もっとじゆうに

soyo
09/01
来ないかな(いな)まもなくだよね
たからかに
高鳴るものが高鳴って
それが近づく気配がしてる

soyo

とある夏の日 しっぱいが
しっぱいを呼び ばたばたと
崩れ落ちたり (うん。そして。)
それがおわって できた平らか

soyo
水辺がすこし たりなかったね
忙しぶらずに たずねないとね
かかさずに さいゆうせんで
水や緑に 触れにいかねば

soyo
08/01
道ばたの
月見草とは話してる
みざるきかざるいわざるの
とじたきぶんもはしゃぐ野の道

soyo

報告はつれづれにする
手相とか四柱推命 こもごもの
じぶんじしんのことだけは
たぶん上手に占えている

soyo
探しているのは
やわらかなシャツ
砂浜やスイカや歌や気まぐれが
似合う 自由にふるまえるシャツ

soyo
07/01
走り出したい
思うまもなく 走り出してた
つかれたら とまって やすむ 
ねむるゆれるだまるふれるそまる じゆう

soyo

うれしいな
達成感というよりも
ただうれしくて
それがうれしい

soyo
私のなかのまんなかの
わたくしだけのわたくしの場所
…… そんなにも囲わなくても大丈夫
踏み荒らしたり だれもできない

soyo
06/01
終わるまで
待ちきれなくて
話してる。
今日がどんなにいい日だったか。

soyo
  
センスよく 出来た気がする
たとえ「気がする」だけだとしても
細部までつかみきれてる
ような気がする。うれしいな。

soyo
 
   … 「うれしいな」 だよ 「うれしいな」
知らない初夏を
見晴るかす。
確信をもって 今 ここ
ここでみている。

soyo
05/01
磨け あなたの あたらしい春
遠くまで 見渡せる丘
あるいはそこを駆けめぐるもの
こだまのように響き合う音

soyo
  
持ち主はわたくしだから
だからじぶんで整える
じぶんのからだ 歩き方
呼吸 脱力 居心地のよさ
 
soyo
桜 たんぽぽ クロッカス 
コブシ スイセン いっせいに
ぐんぐんと咲く 五月北国
こんなにも強い強さをほかにしらない

soyo
 … 「しらない」 だよ 「知らない」
04/01
2022 (にせんにじゅうに)
七音のきれいなひびき
よくないことは
似合わないはず

soyo
  
強くなりたい そのための
日光浴とお散歩と
深い呼吸とお昼寝と
こころうごかす それが鍛錬

soyo
  
はるのゆめ それは水音
樹木にも からだのなかにも 
濾過されたきれいな水が
ながれ かなでる

soyo
03/01
ときめきやあんしんや
あいやきぼうが降る春に
なりますように
2022 

soyo
  … 「2022」 だよ 「2022」
結局自分
じぶんじしんの真ん中で
じっと待ってる
天啓も春も好機も向こうから来る

soyo
  
靴下むっつ
おなじかたちで残ってた
そうゆうちいさなぬくもりが
降りつむ冬の我の安寧

soyo
02/01
きっともっともふさわしく
過不足もなくちょうどよく
ユイイツムニのポジションが
あるね すごいね 手が届いたね

soyo
 
開けひまわり
フリージア
なにはなくとも折々に
咲く花がある そうゆうところ

soyo
  
デビューはずっと
ずっとあとかな
はじまればおわりはじめる世の常を
説いてそのまま とどまるもよし

soyo
01/01
忘れましょうか
どうどうめぐり
シャボンだまみたいなものに
たくして遠く 遠くに飛ばす

soyo
 
「美味しいなぁ」も 「気持ちがいい」も
「嬉しい」も  もっと大事に
しゅうちゅうしゅうちゅう
真にあじわう (めあてです)

soyo
  
呼吸をふかく
ゆっくり生きる
そのことだけを
となえつづける

soyo









2021

12/01
こころ ここに あらず たぶん
きっと それも じぶん じしん
ときに むしん ときに むちゅう
よかん よいん よるの こきゅう

soyo
 
粒よりの音のつらなり
追いかけて
まだもっと もっと遠くに
いくね (行けるの?) 

soyo
  
暗号をひとり解く夜
こんなにも夢中になれるものごとに
であってしまう
じんせいの妙

soyo
11/01
戦々恐々 
こわいのは
だれかのことば?
いいえ じぶんの じぶんのこころ

soyo
 … 「こころ」
繰り返す雨のメロディ
あの夜のことばをぜんぶおぼえてる
(おおきいね)
恋と見まがうほどの雨粒

soyo
   … 「粒」 だよ 「粒」
ふたりきり?
いいえ ひとりで 分かち合ってる
えいえんに だれも解かない
Dの暗号

soyo
 … 「暗号」 だよ 「暗号」
10/01
1時間あればじゅうぶん
しんしんも肌も呼吸も整える
ひんやりとした10月の
朝の空気につつまれにいく

soyo

駅舎の記憶は見送る記憶
(行ってしまった) (さみしいな) 
(どうしようかな) (なにかしようか) 
そうでした それがいつものスイッチでした 

soyo
   
みんな集まる暖かい部屋
ストーブと窓と炬燵と日溜まりと
自由と秩序と静けさと
あとひとつだけ なにを願おう

soyo
 
09/01
かくれんぼ
いごこちのよい かくれがが
あるからへいき もう へいき。
秋風をはらんで揺れる カーテンもある

soyo

動いてるススキ しなやか
悠々と 揺れる 泰然 たおれない
おれない われない こわれない
(すすき野原が秋のまなびや)

soyo
   
向日葵の
ひとりひとりとみつめあう
呼応はせずに 邪念ももたず
先入観なく みつめあうだけ

soyo
 
08/01
部屋着であるく ご近所散歩
せかいはまるく 
ルールはゆるく 
からだはかるく すずし風吹く

soyo

線香花火
永遠に ぱちぱちしてる
だれだれの
だれのなかにもある夏の夜

soyo
なかのひとどうしで少し恋をして
そこがすべてでありたいという
とうといとうとい
なかのまんなか

soyo
 
07/01
ひつようなもの
はやばやと揃えてしまい
めんみつに準備万端整えて
ひとりごちてる (そうゆうところ)

soyo

夏の風景
ひまわりと大きな蕗と陽炎と
ラベンダーとか 土砂降りの雨 
(そうだったのか そうゆうことか)

soyo
ららら おおきく
らららでつなぐ
どうどうと 
まるで正しい台詞みたいに

soyo
 
06/01
じぶんのゆびが
教えてくれる
ゆびさすところが行きたいところ
触れたがるのが ひつようなもの

soyo
  … 「ひつようなもの」 
まなびあう
呼吸 ちんもく 尊くて
ただその椅子に
すわりつづけていたい午後です

soyo
てまひまを
かけてしまって またしても
ふえてしまった
(あいと執着) (まもりたいもの)

soyo
 
05/01
するかしないか
わからないけど
ゆったりと 包括的に
たばねてみたい ぜんぶのじぶん

soyo
   … 「じぶん」 だよ 「じぶん」
もどかしいよね
花びらのごとくちいさく 
かたことの ことば じゆうに
風に舞うから

soyo
見届けようと思ったやさき
風ふきわたり 木々が揺れ
耳に届いたその歌を
わたし たちまちおぼえてしまう

soyo
 
04/01
似てきたね 
しかたがないね  わたしたち
じぶんのなかの草原を守るためなら
なんだってする

soyo
   … 「する」 だよ 「する」
誕生日 とくべつとくべつ。
トリガーなのかな。 その日から 
よりあたらしく あたらしく
みたこともない風がふくよね。

soyo
うごきだしてる 乗りものみたいに
ほんにんは座ったままで春うらら
走る景色をながめたりして
おどる心をあたためている

soyo
 
03/01
どっちもどっち
どの道を えらんでも春
道ばたの草木のなかの
水の部分がうごきだしてる

soyo
   
買ったよ春のワンピース
しずまれしずまれ なだめても
からだのなかの
水の部分がうごきだしてる

soyo
とけていく二月をみてる
アスファルト舗装の下で
こわもての土石のなかで
やわらかな水の部分がうごきだしてる

soyo
 … 「うごきだしてる」 だよ
02/01
ごきげんは (否 ふきげんも)
誰かとふかく かかわればこそ。
ひとりなら 凪の日溜まり。
どっちかな どっちもいいね どっちもどっち

soyo
   …  「どっちもどっち」 
堂々と降りつづく雪
ふかぶかとゆらめく炎
しんしんと眠るその人
そうやって ただたんたんと それが幸せ

soyo
遠かったけど
たのしかったね
もうすこし もうすこしって
遠まわりして きたね ここまで

soyo
01/01
料理するあなたをみてる
たのしそう
ひとりでに身につけていた
ふくよかなゆたかなじかんをたのしむ力

soyo

これからが
ほんばんだから。だいじょうぶ。
「2021」 直感が、第六感が、ひらめきが、
みんな言ってる。うまくいくって。

soyo
  








2020


12/01
ぶゆうでん
風を孕んで膨らんで
みんなやんちゃになりゆく月夜
それが明日をやわらかくする

soyo
夢かな ぜんぶひらかれている
ゆるせないことはそのままゆるさずに
でも親切にするということ
どこの扉もひらくということ

soyo
  
しめんそか
こりつむえんの晩秋の
寒さ痛さが
つくるつよさよ

soyo
  
11/01
季節がすぎる
ひとりの まひる 
うつくしすぎる
かぜ ふきわたる

soyo
涙ぐんだり
絵をえがいたり
ただまどろんで
過ごす (夢かな)

soyo
  … 「夢かな」 だよ 「夢かな」
ある昼下がり
気づいてしまう
やっとたしかな手応えの
うらもおもてもぜんぶわたくし

soyo
  
10/01
上書き保存してる真夜中
わらわせて
わらわせたから わらわれて
わらわれたから わかったことも

soyo
ベンチにもなるねお庭に運ぼうか
秋とならんで座ったり
揺らめく花と
話したりする

soyo
立ったままみてた雲行き
時が来て
なにもかにもがいっせいに
晴れるはればれ 秋のあるある

soyo
  … 「ある」 だよ 「ある」
09/01
ピースのピース
へいわのかけら
わたくしがより心地よくあるように
ただそのことも なんらかのこと

soyo
充電してた 春からずっと
カメラ 掃除機 たまにたましい
いざという秋が来たから
みんなみずからうごきたがるね

soyo
今日のお手柄
珈琲がおいしい雨がいとおしい
失敗したのに
ふかくねむれる

soyo
  
08/01
出会うべく 用意されてた
うんめいの夏のみずうみ
やわらかな水とひかりと
せかいの浅瀬

soyo
歩き続ける遊歩道
こもれびの 光合成の 
しめやかな日々の記憶が
つくるこのさき

soyo
白色の蛍光灯を
暖色にとりかえていく
ちょっとした ひとつひとつが
今日のお手柄

soyo
   … 「今日のお手柄」 だよ
07/01
ゆらゆらと波うつみどり
まどろみの
そんなところに
天啓がくる

soyo
風に訊く  ずっとみててね
謙虚さはわすれてないか
呼吸はふかくなされているか
しずかなひろばを保持しているか

soyo
見つけたみちを ゆっくりすすむ
とんとんと ふみかためてく
そうやって 
ずっとたしかなものにしていく

soyo
 
06/01
ずっと見ている…
書きかけて
なんかなみだがでてる
へんだね

soyo
日常の日常たらんとする居間を
いま風が 吹き抜けていて
六月が はこびこまれて
いいね。はじまり。

soyo
座ったままで
かえりみている
ひつような ひつようあくな
できごとのこと

soyo
 
05/01
月に行くバスの窓です
よのなかは折り返します
さいあいの父は逝きます
さいぶまで見晴らかしたくずっとみている

soyo
   「ずっとみている」 だよ 
好きな歌です
はじめからからだのなかにあった歌
よのなかは説明のつかないことで
みちているから

soyo
使い道 わかってきたよ
だんだんに
つまびらかになる
我の行く道

soyo
 
04/01
とけそうな
あやうさがあり
みずくさと カメに 深夜の
詩を読み聞かせてる

soyo

snow slow spring
s のつく言葉はいいね
seaも skyも starも sunも
simple もだね sugoku suki

soyo
話す 記す 許す 写す
おどる 揺れる ひかる 眠る
うたう 歩く ひびく だまる 
生きる ふれる えらぶ あそぶ 

soyo
 
03/01
限界の 
そのぎりぎりの境界に
タムロしてたね
居心地が良いも悪いも概念もなく

soyo

おでんのたまご  きのうのすいか
日曜の午後のテレビの囲碁の解説
絶妙な 
ぬくみ だれかの ねいきみたいな

soyo
耳が ずいぶん よかったからね
聴き取って おぼえて まねて
おうようりよう
大丈夫 秀でた耳がたすけてくれる

soyo
 
02/01
やくぶそく だったと思う
これまでに 
使いきれずにためてきた
こころをぜんぶつかう今です

soyo

verseとは、
韻文の詩のことばかな
「ことばたち」なら それは verses 
帽子をかぶると cap verses

soyo
きく耳を持参しようね
今ここで
つかわなければ
なにをきく耳

soyo
   「耳」 だよ 「耳」
01/01
くらしのリズムも ベクトルも 
ことばも からだも 睡眠も
ただそのままに
深い呼吸にぜんぶまかせる

soyo

カモン真冬日
ずっと待ってた
原点は
こんな寒さの底に在るから

soyo
また遊ぼうね
遊ぼうね 冬
令和二年は 慎重に
やりたいことはぜんぶやること

soyo
 







2019


12/01
お昼寝もあなたのしごと
あんしんと 
あんそくを いつも
完備すること

soyo

にらめっこ 苦手だったな
せかいから
めをそらさずには
いられなかった

soyo
ころがって
窓の向こうの遠くの空に
ふっと放った 遺憾の意
あとはしずかに凪いでゆくだけ

soyo
 
11/01
ねむる たべる しゃべる るるる
おどる ゆれる だまる わらう
うたう おもう まもる ひみつ
むつむ つむぐ ねむる るるる

soyo

だけど だけど これが いいね
これが ここが いまが いいね
いつも いつも いまが すべて
いまが ここが これが べすと

soyo
ゆらめく あきの
暮れゆくにおい
ぜんぷくの
肯定感が あるね ここにも

soyo
 
10/01
ふたつとも
てにいれにいく
このさきにまだまだつづく
みちがあるから

soyo

いかがかな?
これは是か非か
 (是が非でも
 ときめいたからすすむんだけど)

soyo
  「だけど」 だよ 「だけど」
がまんって
なんだったっけ
がんばってがまんできたら
それはおおきな武器になるのに

soyo
 
09/01
さかさまの
だまし絵の橋
えいえんのループが人を
惹きつける妙

soyo

OPENをまぢかにひかえ
秋。秋の
ちいさいものも ものおとも
みんななにかを成し遂げている

soyo
朝晩の
空気がすんと透けて来て
なにかななにかな
くるね なにかが

soyo
   … 「が」 だよ 「が」
08/01
いくさきざきにハンゴンソウ
黄色く咲いて もう一度
せかいの記憶を
ぬりかえるジョブ

soyo

笑ってなくて
きっちりかたく(閉ざされている?)
どうしてどうして
それがOPEN

soyo
  … 「OPEN」 だよ 「OPEN」
ここから先は
至福のじかん
たくましくたのしくいきる 極上の
居心地のよい じぶんじしんで

soyo
07/01
Eメジャー あかるくひびく
この音をたよりにすすむ
うちがわにあるものぜんぶ
つめこんでいく

soyo
  …  「いく」 だよ 「いく」
ふわふわで
いいねぜんぜんもういいね
たよりなくふわふわな道
よろめいて足を取られてこけて笑って

soyo
 … 「笑って」 だよ 「笑って」 
幸せについてはひみつ
ほんとうのところもひみつ
生まれつきひみつがすきでためこんで
あふれたものを置く場所がここ

soyo
 … 「ここ」 だよ 「ここ」
06/10
地球から 月を見ている。
気まぐれにみえてほんとは正しくて。
距離感も動きもすべてはかられていて。
今日は三日月
 (刃物のようなするどさの月)

soyo

雲も来て
クールダウンの日曜日
なんでしょう
友がみなわれよりえらくみえてしまうし

soyo
 (石川啄木さんの言葉を拝借しています)
葉のみどり 
みどりさみどり新緑の
(呼吸を深く)(だいじょうぶ)
こころゆくまで ここにいようね

soyo
 
05/01
カウントダウン しつづけていた
終点は 始点なんだね
なにごとも 
おわったとたん はじまるんだね

soyo

どこまでも追いかけていく
走ったり 風にのったり
手が指が足が気持ちが
音をとらえる

soyo

だがっきの音を重ねてつくってく
(うつくしくなくていいから)
しっかりとした
たしかなしらべ

soyo
 
04/01
つれづれに生きる生き方
そう それを 
じぶんのものにするための
たゆまぬ努力をしつづける妙

soyo

指をなにより頼りにしてる
ひとりでに走り書くメモ
ひとりでにつくりだす音
風もよみ 土にもふれる 

soyo

隠し持ってるたからもの
かちなんて わからないけど
でもそれが
それが矜持をつくってるんだ

soyo
  … 「だ」 だよ 「だ」
03/01
難しいけど
わからないけど
そのさきの
景色をきっとみてみたく。いく。

soyo

うまくいくようにできてる
はじめから
そういうことに
なっているから

soyo

ばらんす ばなな ばんのうかん
ばじとうふう と ばかぢから
こんとんを生き抜くために
隠し持ってる

soyo
    「隠し持ってる」 だよ
02/01
いつもの私の走り書き
いまさっき消えた迷いのあとかたを
書き残さねば あとかたも
なかったことになってしまうし

soyo

用意する時間に育つ恋心
コーディネートとチョコレート
天気予報と珈琲と
きれいな色のペンとノートと

soyo

地図をよむ 
しふくのじかん (あいしてる) 
いまわたくしの分身は
雨のあがった広葉樹林に佇んでいる

soyo
01/01
常に。 常に。 かんがえていた。
つきつめて。いまじねーしょん。
つきぬけて。いまあたらしい
春がくるから。

soyo

にこやかに
(さやか。すずやか。はれやかな。)
そんな今年を
つくりはじめる。

soyo
 
夢としていつかみていた光景を
またみるデジャヴ
うちがわでおこるふしぎを
わすれないこと。

soyo





2018


12/01
明かりに揺れる水鏡
そこだけを
みてる。しずかに。
(やっと。ほんとに。)

soyo

ゆくえも告げず
行くんだろうな
ブキヨウでブスイという名の
武器をかざして

soyo
 
島に咲くウスユキソウのことだけを
ただひたすらに
はなしてた
それがセカイのすべてみたいに

soyo
11/01
シミソシミ♯ファソラ 
こもれびのように降る音
うんめいの出会いの時に
鳴る鐘かもね 

soyo

つながりは
たしかにそこに。
想い合うおもいがあって
それがすべてで。

soyo
 
砂浜に
聴かせるようにうたう歌
ざわめきは
しずまりしずまり 霜月がくる

soyo
10/01
Tシャツを染めるうららか
そのひとの
このみのいろが
降ってきたから

soyo

分身を庭先に置く
十月の風につれられ
やわらかな
すすき野原をわたっておいで

soyo
 
つかんでいたら ちかくで揺れる
ふうせんはゆめみたいだね
空気より軽いヘリウム
いまはまだここ

soyo
09/01
せかいはみんな
あなたのみかた
だいじょうぶ
なにもなかったような日が来る

soyo
 
一日千秋
その先のミッションのことを思ってる
ただ思ってる
思いあってる

soyo
 
がらすの風鈴
神妙に
せつなせつなの至高の調べ
気まぐれにくる風をつかんで

soyo
 … 「つかんで」 だよ 「つかんで」
08/01
あの日をなかったことにして
さっと手放す
キイロ シロイロ
外国の花ばかり咲く野っ原も好き

soyo
 
もうすこし
つよくずぶとくどんかんな
ものになれたら
らくちんなのに

soyo 
めいっぱい 自由に生きる
珈琲はモカマタリよりマンデリン
晴耕雨読雨音楽 
ドレスコードはダブルガーゼで

soyo
07/01
庭にいるじぶんずいぶん完全に
かんせいしてる
うちがわに広がる世界
過不足がない

soyo
 
よろこびの花火なのかな
あの場所に
並んで見れば
そんなふうにも
 

soyo 
… 「も」 だよ 「も」
枠組みをつくりつづけて
えいえんに
それだけかなって
思ってたけど

soyo
06/01
とぼとぼとあなたの歩く道ばたの
あなたが蹴った石ころや
こぼれた種やためいきが
熟成されてできたこの庭

soyo
 … 「庭」 だよ 「庭」
余白はひろく だだっぴろくて
そう そこに 
うつくしいかたちのゆめを
落とすよろこび

soyo 
… 「よろこび」 だよ 「よろこび」
音叉で軸をととのえている
ひつようなひとつひとつを
まぜこぜに
つくるあらたな我の枠組み

soyo
 … 「枠組み」 だよ 「枠組み」
05/01
ずうずうしいね   もろともに 
じぶんのものにしようとしてる
あとすこし 
ひらきなおりが足りてないけど

soyo
重ねてうたを
うたいつづける
ほんぽうにいくしかなくて
ひらくとびらだ

soyo

「おこっている」のスイッチを押す
「わらう」でも 
「聞き流す」でも
「さとる」でもなく

soyo
 
04/01
ばかだから 
わすれてました
気を抜けばしぼむこころだ
うつくしい言葉や音や水をやらねば

soyo
暮らしから始まる春の物語
ふきのとう 
げんかんの花器 ねこやなぎ
みんななにかを思い出させる

soyo

波立つ季節 
四月の憂鬱
ていねいに
ひとつひとつをすくう 濾過する

soyo
 
03/01
春なのに しずか おだやか 
ああ そこは
つよいきもちの
たまるたまりば 

soyo
  … 「ば」 だよ 「ば」
スパイスに
なりたいのかな
らんぼうに
ときおりひどく粗く落ちる葉

soyo

月のこと 
お天気のこと
よっぽどのことがなければ
それだけを言う

soyo
 
02/01
息 ふかく 吐いて 吐ききる
あたらしいコンパスが今
そんなには むずかしくなく
描くこれから

soyo
 
れんたるの混沌でした
手放せば すうっと消えて 
こんなにも
秩序ただしいわたくしの内

soyo

前を向くその目が少しおよぎだす
かんぺきは ないね なかなか
かんぺきなかんぺきなんて
つまらないしね

soyo
 
01/01
あなたが過去に書きとめたメモ
古い紫煙とにがにがしさが
ひしめいているその紙片 
デジャブ (知ってる)(知ってたんだね)

soyo
 
言の葉も松のはざまに
千両と小さな菊とフリージア
ひかえめなあかるさの花器
ちょうどよく自由不自由そのさきの色

soyo

そこまでをいかにいきるか
目標は
泰然と威風堂々
うつくしくいく

soyo
 





2017


12/01
そうでした 
ひどくだいじなものごとを
わざと忘れておいたのでした
(冬の水面になにか揺れたり)

soyo
 
ぜったいに
ぜったいだなってわかるから
そのことだけで
へんな自信がみなぎっている

soyo

わななのか
うんめいなのか
われ そこに
われをわすれて 落ちる そこまで

soyo
 ・・・ 「そこまで」 だよ
11/01
最高でした この秋の
紅葉黄葉のひみつの野道
ひとり歩きのお散歩だけど
なんとなく いつか誰かと思いだしそう

soyo
  ・・・ 「そう」 だよ 「そう」
ずっとそのまま
ぎりぎりの ばらんすで行く
ひびきあい しずまりあって だまりあう
そのポジションが きっと ぜったい

soyo
  ・・・ 「ぜったい」 だよ 「ぜったい」
姿かたちはかんけいなくて
あまたのひなたがあなたのみかた
わるびれず ふれる ちいさな 
あまやかな わな

soyo
 ・・・「わな」 だよ 「わな」
10/01
響きだす 
まつりばやしの笛太鼓
わたくしのなかの秘境の水の辺の
秋の黄金がめざめはじめる

soyo

お待ちください
白線の内側でだよ
あんぜんなところでふたり とめどなく
あそぶ 電車がやって来るまで

soyo
 
お姫さま気分で眠る
うたたねの
秋の黄金のひるさがり
世界から幸多かれと祈られている 

soyo

09/01
声だけをたよりに向かう
さきざきの居場所
じぶんの
むかうべき場所

soyo

ここからだから。
いつだって
いまいる場所が
「ここから」の「ここ」

soyo
 
満ちたりた気分でみてる
かぶそくも やましさもなく
たのしみなことが遠くにみえる 
夕景

soyo
08/01
まぼろしの
せつなせつなを憶えてる
たとえば銀河鉄道の
たとえば走り出すときの音

soyo

WELCOMEボードを置くね
ここからが始まりだから
ここからがあたらしいから
ここからは ここからだから

soyo
 … 「ここからだから」 だよ
酒蒸しの
アサリをすこしいただいて
もう酔っている ような気がする。 
(まもなく花火が あがる。ぱぁっと。)

soyo
07/01
光をすこし あわせあうだけ
きたんなく 
そんたくもなく 
くったくもない

soyo

公共の はつ夏の風
ふりむけば 
どの六月も
この風のおかげで少し外側にいた

soyo

抹茶の色の草地に眠る 眠ったら 
拾って捨てて 
うまくなじんで 
あたらしい夏

soyo
06/01
緑をみてた
五月の森のよりどりみどり
いざというときの歩調で
すこしちかづく

soyo

底ぢから
隠し持ってる
どのくらい つよいちからか
わからないけど

soyo

これからのこと あれこれおもう
いまのまま このふたしかな道のりを
おもむくままに手さぐりで行く
 (きっとたのしく)(きっとむちゅうで)

soyo
05/01
ひとつだけ確かなことは ぜったいに 
誰かがぜんぶ見てるということ
(神様かお天道様か守護神か
 天使か何かはわからないけど)

soyo

今年もきっと 
春はやさしく
野も 風も 木々も お空も 
ただそこで ただ丁寧に在れ と言うはず

soyo

おとなになった水仙と
あいさつもなく かたりあう
謙遜も虚勢もなくて ほんものの
夢と希望とこれからのこと

soyo 
 「これからのこと」 だよ
04/01
代わりに春が
すこし傷つき
でもすぐに萌えいずるから
平気だという

soyo

梅の実でつくるシロップ
色も香も 
そのぜんたいが
あこがれのひと

soyo

おおきくは かわらないけど
きっぱりと濃く深くなる線が手に 
このてのひらに
在るということ

soyo
03/01
お小遣い
ゆめゆめためる
やわらかくガムシャラでなく(でもきっと)
この手にしたいものがあるから

soyo

色という色を使って書く楽譜
ちいさく淡く書く意訳
われだけの記号が満ちて
内側の終の棲家に音が降り積む

soyo

YOU は何しにシリトリを?
わたしはもはやこれでできてる。
このいとおしい星霜の
軌跡 奇跡 を おぼえつづける。

soyo


02/01
使い慣れたものはやさしい。
ことばもね
使って使って
なじませていく

soyo

合わせあう音
まざれば はらむ
瞬間のなかの永遠 
波とゆらぎと息とあわいと

soyo

「P」から始まる言葉の項は
とくにたいせつ poco a poco 
すこしすこしずつふっくらと
ふくらんでゆく西日辞典

soyo


01/01
ここにいる
ここにいられる (うんずっと)
にこにこここにここにいろ
ここにはいろんないろいろないろ

soyo

しみこむまでの道のりを
過程を努力を停滞を
たのしむちからを
たくわえたから

soyo

詩なのかな
空から降りてくるひかり
内から湧いてくるリズム
いつかひとつの歌になりたい

soyo






2016


12/01
繋がりを
しらずしらずに深めてた
やむにやまれずひきよせられた 
そんなちいさなだいじなせかい

soyo

大もりの
ブルーベリーをひとりじめ
さみしいたのしいこのさきの
きびしいすがしい旅をきわめる

soyo

月明り  聴いてください
やわらかくふかく尊く
最強の呪文をひとつ
おぼえるからね

soyo

11/01
ことばことこと
やわらかく
ふっくり白くふくらませ
もうそれだけでいいね いいよね  

soyo

まわりとともに響きあう音
黄色・金色 晩秋の
松の林の
まばゆさに似て

soyo

つつしみぶかく
在れるフィールド
そこでだけ
生きてゆければいいね 余生は

soyo

10/01
漫画なら 
いま伏線のほとんどを
回収させた辺りかな
このあとのことはこのあと創りだすこと

soyo
 ・・・ 「こと」 だよ 「こと」
怖いほど じぶんがだいじ
じぶんのじかん じぶんのからだ
じぶんのこころとことばとりずむ
じぶんのせかいと窓とまわりと

soyo
 ・・・ 「まわりと」 だよ 「まわりと」
らんぼうな考えは捨て
細心の注意をはらい
丁寧にせかいに触れる。
まもりたいものの数だけ増えるつつしみ

soyo
 ・・・ 「つつしみ」 だよ 「つつしみ」
09/01
写真を撮らせてくださいね
人ならそっとうしろから
花なら仲良くなってから
風ならこころひらかれてから

soyo

本物の異国の風の吹きすさぶ
すすき野原のさんざめき
海辺の町の湿原に
つよいこころであそぶ今です

soyo

つたえたいことこそ奥の
奥の奥
そうしてそれを見つけあう
そんなあそびがすきできらいで

soyo

08/01
拾い集める音という音
鋭敏に
聞きもらさずに
ただそれだけに尽くす夏です

soyo

違ったのかな
かんちがいかな
そんなこと
もうなにひとつ気づかずにいく

soyo

時効には
ならないでしょう えいえんに
えいえんに
あの花は咲き、あの風が吹く

soyo

07/01
ページから
逃げ出す押し葉
のんびりとまだただ白い空白の
夏のページに棲みたいと言う

soyo

記憶している 
こもごもの景
一度でも言葉にすれば(したことは)
言葉どおりの そのものとして

soyo

木洩れ日あびて
森を歩いて
そうやって
よみがえらせる術を知ってる(大丈夫)

soyo

06/01
星型の人かもしれず
月でなく 
海でもなくて 
遠く 尊く はりつめている

soyo

ほほえみの
スタンプを押す
押しあえば 
それがあんしん そうゆう時代

soyo

戻っておいで
それだけを
伝えるような
まるで砦のようなおんがく

soyo
05/01
はじける春の
はなやかな朝
すこやかにすがしくそこに行くために
無事故無違反無作為でいく

soyo

頼もしいところをのばす
頼って信じて任せて褒めて
じぶんのなかの
そこだけをみて

soyo

働くこととうたうこと
奏でる踊る書くほどく
心を込めて
生きる。 さやかに。

soyo
04/01
風まかせ
座右の銘と言えるくらいに
そうやって 生きてきたけど
ほんとうは風それこそが運命でした

soyo

証人は わたくしひとり
理解者がたとえゼロでも 
永遠に このてのひらをいちばんに
尊重するし愛でる(宣誓)

soyo

待っている まもなく届くたからもの
うんめいの出逢いみたいなそのものの
その木材の感触と
かたちとれきし そして信頼

soyo
 … 「頼」 だよ 「頼」
03/01
いただきますね
手から手に
わたされた風
抑制のよく効くきせつのカサコソの風

soyo
 ・・・ 「風」 だよ 「風」
忘れないでね
てのうちに
あかるくて たしかな未来が
あるということ

soyo

そんな感じでうまれくる 
音と 降ってくる言葉
シメイかシュミかわからないけど
きっとかたちにするね しようね

soyo

02/01
ぽろぽろと
音でつたえる。
またひとつ
まほうのツールを手に入れたから

soyo

まよなかのよのなかをいく
どなたとも遊ばないけど
たくさんの似たものどおしが
そこにいるから

soyo

楽しんでみる 
かるがると行く
もうじゅうぶんに
くるしんだから

soyo

01/01
ぜんぶがぜんぶ
たぶんメタファー  
気づいても気づかなくてもいいような
かるさでそこを温めている

soyo

のびしろが
まだあるらしく
手のひらのその線ばかり
みてるまよなか

soyo
 … 「まよなか」 だよ 「まよなか」
輝きのさなかのひとのまぶしさを
みおさめている
この冬の
記憶いくつもぬりかえながら

soyo






2015


12/01
たからもの 
からだとことば。リズムとねむり。
こきゅうとこどく。ゆめとちんもく。
ぜんぶだいじにする  ぜんぶ

soyo
  ・・・ 「ぜんぶ」 だよ 「ぜんぶ」
踏みしめていくね いいよね 
赤鬼も青鬼もいる  野原
こころの。 
ひとり芝居の。

soyo
  ・・・ 「の」 だよ 「の」
地図ばかりみてた霜月
その谷を越えてゆくには
こころをおにに
することですね

soyo
11/01
記憶にも
のこるでしょうか
その音のかすかなあわい
まるで木だったころの口笛

soyo
ぬくみをいちど手のひらに 
ぜんぶあつめて まるくして
あなたにわたす 
そこに たしかに

soyo
方向音痴の
秋のくちぶえ
のびやかに響きわたれば
それが行く道

soyo 
10/01
笑い声 さんざめく野を遠まきに
みてた みてたら 気づいたら
自分のものに
なっていました

soyo
この花が咲く春までに
よくなるよ 
決めたから そうゆうふうに
決まったのです

soyo
点描のようなみずうみ
ところせましと広がる波紋
暮れなずむ空とソウ魚と葉っぱの匂い
このしずけさにつつまれたまま

soyo 
09/01
るすばんの
午後にひらめく展開図
風にのり はこばれてくるイメージが
イメージだけが たより(たしかな)

soyo
ごきげんな
ひとりあそびをきわめてる 
こわいもの、なくなってきて 
いよよますますこれからですから

soyo
きっとみててね
ここで得た
ぜんぶをもって
ぜんぶ活かすね 

soyo
08/01 わいてくる迷い戸惑いそのままに
オオハンゴンソウ この夏が 
その夏だから 
きっとみててね

soyo
 
れいせいに
みわたしている
着実に じゅんびをしてる 大丈夫
あたらしいホースで庭に水撒きをする

soyo
明日もきっと
だいじにするね
これ以上できないくらい
じぶんだいじなひとに なりきる

soyo
07/01
合わせてうたう
がいこくのうた
ことば ことだま こんていに
ながれるものに そっと触れたり

soyo

バラというバラをあつめて
おくるゆめ
バラなんて知らないひとの
へやに すきまに

soyo
大丈夫
なるようになる
くるしがるひとにも風は
それだけを言う 

soyo

06/01
手触りを
知ってしまった
ふかぶかと 音叉 いつまで
ひびきつづける

soyo

気分よくずっと生きるね
世の常の
あれもこれもを
かえりみないで

soyo
いつもいる
ここで待ってる
それだけがゆいいつむにの
やくそくでした

soyo

05/01
キャラウェイ それはセリ科の二年草
ひとをひきつけ はなさない
惚れ薬にもなるという
キャラウェイ いつかなにかにつけたい名前

soyo

せなかでかたる
これからのこと
これからは 
もっとひとりでいきるひまわり

soyo
ゆれている
水面のひかり
ひとりでに
ひとりびよりをつくる水の辺

soyo

04/01
守りたい
しずかなじかん
そこでしか
みつけられないものばかりすき

soyo

雨降りのひるさがりから
この春がはじまるのです
まにあって よかったよかった
いまゼッケンをもらったところ

soyo
ねぎらいのことばをもらう
(あるいはしぐさ)
ほっとして
年度替わりの味をしめてる

soyo

03/01
冷めてもそこに
永遠に
在りつづけるということば
さくごもそごもかくごのうえで

soyo

駅前で拾ったうたにメロディを
つけてる
わすれないように
うたいつづけて励ましている

soyo
寂しくて
忙しかった
永遠の遠心力とゆうような
そうゆうものに頼ったりして

soyo

02/01
靴紐とシュシュと手帳をあらためて
ぜんしんぜんしん
このみちを
いく

soyo

戻るボタンがあるからへいき
そう言って
あんしんしあう
未知のみちゆき

soyo
待ってるよ
待っているけどそんなには
待ってないふり
できる (上手に)

soyo

01/01
「出発はしばし待たれよ」
オミクジに言われただけで
ひるんでる
うちがわのもろいもろさに気づく春です


soyo

ひとときの その珈琲と書物の匂い
しんしんと 降りつもる雪
手帳にそれを 書きつけるペン
かけがえのなさについてを思わせる景


soyo
出発のあいずの曲を選んでる
聴いて訳してちいさくうたう
誰も知らない
我のことばで

soyo







2014

12/01
とけるもの 
とけてしまったそのあとの
名もないどうしの
化学反応


soyo
 
ただひとつ
よくないものがまざってる
かたまれば
きっときれいなマーブルですね


soyo
旅に出るけついとゆうき
たずさえて
たずさえている
それがもう旅

soyo

11/01
坂をのぼって 
あってきました
秋に咲くちいさな花の咲く秋を
秋をあるけばよみがえるもの

soyo

くり返し 奏でています
しあわせは (まさかすくいは)
きょうもあしたも
ムチュウになれることがあること

soyo

ちからかげんもおぼえましたよ
(だいじょうぶ)
けいけんは
ひとをこんなに生きやすくする

soyo

10/01
以心伝心だからあんしん
あんしんは
こんなにもひとを
やわらかくする

soyo
情報源は
道ばたの花
外国のことばで風と話してる
そしてそれらを歌にのせたり

soyo

らくらくと
手に入れたようなふりをして
持っております
この秋を 秋のぜんぶをたのしむちから

soyo
09/01
コンビニの
季節売り場にいちはやく
おかれた秋をいちばんに
買ってうれしいわたくしで好い

soyo
ひまわりが
咲きひろがっていた真夏
その景に緑に黄に とつとつと 
かさねてえがく それがおしごと 

soyo

海を見ているつかのまの
ひとのひとよの休憩時間
持ち寄った荷物はみんな みためより 
いくぶんおもく それがざいさん

soyo
08/01
ゆれるべき 
祭事のあとも
すこやかに
ひとりとびきりゆるぎなく居り

soyo
淡いふゆかい
まとったとして
夏草のむこうの水は
なにも知らない

soyo
元気です
ほどほどの矜持をもって
まもるべきものをまもって
夏草の海

soyo
07/01
スイカから 
ほとばしるなつ
七月の
きもちくまなくゆきわたらせて

soyo
お願いを
くりかえし書く
矢も盾もたまらず筆を
走らせている

soyo
変わらない遠い憧れ
みずうみにうつる夕焼け
人里をすこしはなれて
ごまかしのきかない場所に立つね七月

soyo
05/01
わたしのために拓かれた道
どの道も
そうと信じて
歩くだけだね

soyo

しなやかに
在れたらいいね
エイエンのメアテに決めて
めざすだけでも

soyo
思いだそうか
あけがたの
あのあたらしい謙虚さと
希望にも似たよろこびのこと

soyo
04/01
カーテンをあけにいこうか
夕闇につつまれるまでそこにいて
春のせかいを
思いだそうか

soyo

たぶんあしたも小気味よく
いちにちをゆく
(あしばやに)
まるで躊躇がないようにいく

soyo
黒々とひかりたゆたう
結氷のしたのみずうみ
どんなにか あんしんでしょう
膨大な 何立米もの羊水のなか

soyo
03/01
いとなみも
日々のお空も
つつがなく
ゆくね すべてをのみこみながら

soyo

僕が僕がと躍りでる君
ちゅうちょせず
だしおしみせず こくこくと
ひびこくこくと尽くす最善

soyo
うすむらさきいろ
ただよわせてる
春に咲く
すみれ 野原のオフシーズンも

soyo
02/01
むしんに躍る音をとらえる
とらえたら
とらえられたら
それがはじまり

soyo

おめでとうって
いいあえる冬
ゆき降れば
またあたらしい今日がはじまる

soyo

感じるままに 
凍るみずうみ
氷点も暦もなにも
知らないという

soyo

01/01
もう少し だけのつもりが
その足は 慣性の法則ですか
まださきへ
さきへさきへと 歩きたがるね

soyo

サインのように
降りしきるゆき
しんとして
ととのえられる一月の朝

soyo

我慢だなんて
思わなかった
うけいれるほかにはなにも
なかった世界 (そしてみらいへ)

soyo







2013


12/01
月ばかり見てた霜月
背景はなんにもなくて
ただ月が
すばらしく在る夜にいました

soyo

スープからはじめる雪夜
おなかから
あたためてから
かえりみようか

soyo
手袋をかたっぽ編んで
気がつけば
ふたつき みつき
ゆめみたりして 

soyo
 
11/01
連れてくる
凛とした夜気 
晩秋の
今日という日をふりかえるため 

soyo

そのなかに
真骨頂がありそうで
もう向かってる
冬も待たずに

soyo
ヌケガラのようね
だれかが脱ぎ捨てた 
にぎりこぶしのままの
手袋

soyo
 
10/01
庭でちいさく遊んでおいで
土はいま よりあたたかく
あたたかく
深いふかみをもっているから

soyo

わかったか
わからなかったか
わらったら
わからなくてもだいじょうぶだし

soyo
それがあるから 
はばひろく 
つよいつよさで在れる
秋です

soyo
 
09/01
ぽんっと
一瞬
聞こえてくるよ
みちびかれるか 否か どうかな

soyo

一瞬の 
ひらめきだから
もうここに
ただそれだけのせかいに ずっと

soyo
聞こえてくるよ 
聞こえてくるね
うちうちのたましいなどがきざむ音
なにもなくても それがあるから

soyo
 
08/01
宝物いれるいれもの
なかみより はこがだいじで
ぜんたいを 空気を ふたを その時を
それをだいじにするということ

soyo

ありがとうです
気づいたら しっかりとした礎が
できていました。
できていました。

soyo
そう☆ あれも
ひつようあくと呼べそうな
ひとのひとつの
季節でしたね

soyo
07/01
愛しています
ここに在る 
そのそれぞれの
絶対感

soyo

どこだとしても
直感で
わかるとおもう
(わかってもただ それだけだけど)

soyo
ネコ いま お暇?
よかったら 10年前のお願いを
なつかしがって
笑い合おうよ

soyo
06/01
舞う風と
話してきたよ
欠落も もうそのままに
全開にして

soyo

命綱 さがして上へ
上へ上へと蔓は伸び
宙をさまよう
それをみている

soyo

さびしくて
ここちよかった
いつからか
こころに決めた風景のなか

soyo

05/01
恋わずらいなら
もうじゅうぶんに。
わずらうものはそのままにして
あとは巨木をめぐり歩いて。

soyo

福寿草 土筆 カタクリ ふきのとう
ムスカリ ビオラ クロッカス 
野に咲く花も 花壇の花も
おなじことばで祈る春です

soyo

なんとなく わかってきたよ
うん だから
もうなにも
ためさなくてもいいよ 神さま

soyo

04/01
ちっぽけなこととは言えず四面楚歌
(うん だけど) 
春一番が
吹き荒れて春

soyo

本棚に
並べましょうか
手放せる春の記憶を
背表紙にして

soyo
天使さえ
近づきすぎず遠巻きに
みてた 
(ふわりと愛をくれたり)

soyo
03/01
証人は 
庭に咲く花
あの庭の この庭の花
春には春の 嘘も知ってる

soyo

けついをひとつ
いだいています
雪どけの 水ほとばしり ほとばしり
それでもきっとうごかないもの

soyo
素敵です
素晴らしいです
このまんまつらぬいたなら
ほめてあげるね

soyo
02/01
繋がっている いっぽんの道
分岐も交差もあまりない
かんたんな道
道沿いにただうつくしく四季がある道

soyo

ひとつやふたつ
きせつのひみつ 
ゆううつ りくつ つつがなく
もちつもたれつ しんしんとゆく

soyo

宝石の 雪恋しくて恋しくて
その恋しさを言いたくて
空色の
イルカによく似た雲に話して

soyo
01/01
100年の不思議 
いつまで 
やんわりと
首をかしげてみてるつもりか

soyo
のみこんだあまたのものが秘めていた
希望 展望 ふくらみを
光にかえて
ひかる湖

soyo
雪に似た ものさびしさとあたたかさ
ただそれだけがみちている
せかい 
ちいさな せかい (そこから)

soyo






2012

12/01
いくつになっても 
さがすのでしょう
てんねんの
さがしんぼうとひらきなおって

soyo
がんばるね
がんばってるね
バランスをたもちつづけて そうみんな
まもるべきもの まもりつづけて

soyo
そばにいるよね 
あたたかく つつまれている
あたらしく かがやいている
愛に似た季節の窓の雪に似たもの

soyo
11/01
好ましい好ましさだね
このやわらかな枯れ色の
ものさびしさのすがしさの
秋の終わりに行き違う人

soyo
やわらかい秋 
その空の
雲のあつみと奥ゆきに
みいる みとれる いのる がんばる

soyo
いっしょにねむるつもりの冬が
もうそこここで 待っててくれる
待たれることの あんしんが
あんしんかんが ひろがって冬

soyo
10/01
コスモスは
とてもつよいね
ひょうひょうと揺らめいているところだけ
人の記憶にそっと残って

soyo

ひとときの肯定感をおぼえてる
エゾノコンギク 
さわさわと
野にひろがれり 秋のまにまに

soyo
るすばんの窓の静けさ
すこしずつ 
思い出してる
このさきは あのすばらしい晩秋がくる 

soyo
09/01
ひと粒の仁丹くらいの小ささの
バクダンでした (そう あれが)
いつかいつかとながいこと
あたためていたそれなのでした

soyo

さそわれて
ちいさくわらう
わらったら
おわりのようでそれがはじまり

soyo
この道のこと
たかめるために
陽炎が
陽炎の意味を説くように揺る

soyo
08/01
虹がいま 
この窓にいま みえたらいいな
ここでいま ともにおぼえる
たったひとつの風景として

soyo
ぽとりぽと
まつぼっくりが落ちはじめ
いよよいとしいこの夏の
この夏だけのこの道のこと

soyo

すこしこわいね
こんなにも
われをうらぎる
われがいること

soyo

虹色の夢物語
ものがたり
ほんものの
エピローグだよ 凛と結んで

soyo

ぽとりと落ちる
線香花火
きれいきれいな
ひとときでした

soyo

すこしこわいね
いいえぜんぜん
すっきりと
すがしくむかう責任がある

soyo

07/01
筆跡に
恋をしました
奔放な紙にのせても
あとさきのないことばにはならないかたち

soyo
日々めでる 
ちいさなしごと
そのなかで たまにめにするげんじつは
現実的ですこしこわいね

soyo
笑いあう
夏のひとこま
そのあとの
ことはそのあとかんがえること

soyo
06/01
見たかった景色だったと気がついて
五月 
まるごと
あるく (あかるく)

soyo
空よりも空色の午後
正しげな
ランチタイムを
過ごす (たいけん)

soyo
魔法陣みたいなものはここに在り
しかるべき呪文はいつか
ひつようにせまられたとき
降りてくるはず

soyo
05/01
難しいことばかりだね
よのなかに背を向けてただ
ただ球根を
埋めていたいね 

soyo
何色にしようかしらね
わたしにも 
まだ色のない
五月六月七月がくる

soyo
光るかもしれない五月
みていたら
みえないものも
みえてくるかも

soyo
04/01
流れるね
流れてゆくね
だめだよね
(つぶやくだけのちいさな自戒)

soyo
興味本位でうごくどうぶつ
ほんのうと
直感だけを
しんじてしまう

soyo
知ったつもりでしゃしゃりでてゆく
ことばより からだより 
まず
たましいがゆく

soyo
03/01
世間には
いちもくおいていきること
*
それをかくんにきめて春です

soyo
食べるときっと
あたたかくなる
湯豆腐があればいよいよ
つよくなるよね

soyo

僕だけは
ぜんぶしってる
そういってはばからないのは
真夜中のくま (はんどぱぺっと)

soyo

02/01
ふと現れる
へんかのきざし
午後四時の空やけついの
やわらかさなど

soyo
ひとりでは
失うこともできなくて
肯定感がのびのびと
意気揚々とそだっています

soyo

いまはこのまま
ながされるまま
そうやって流れ流れる 
流れる力

soyo

01/01
待っている人をさがして
きらきらを
まぜて降らせる
雪雲がゆく

soyo
物ごころ
ついたときから知っていた
四字熟語を
書き初めて春

soyo

少し苦しいきせつのあとに
ふさふさと
ふるさとめいて
ふりしきるゆき

soyo







2011

12/01
だいだいの
煩悩たちが
からだから
冬よ冬よと出でる真冬日

soyo


上がるより
ほかにないよね
それぞれに
みあううつわをみきわめること

soyo


木に森に
話せばそれですむ話し
そしてそのうちあたらしく
うまれる冬のフィールドがある

soyo


11/01
沈黙の秋もいいよね
てのひらの
星をみつめて
ジャムばかり煮て
 
soyo

優しくつよい秋に抱かれて
しんとしずかにあっても あれね
せかいはせかい 
せちがらいよね  

soyo

もうすぐだよね
ふゆもくるよね
ふかぶかとふかくふかまり
ふくらむじゅんび

soyo

10/01
タイムタイム 
もっと言わせて
ありがとう
あいしているよ とめどなくだよ

soyo

それだけは
さわらないでね
ひとりじめしたいいたみが
秋めいて秋

soyo
保たれて いたねいたよね
おりおりの
あぶなかしさを
ものともせずに

soyo
09/01
駆け巡る風の音楽
いったいに
高く低く弾く
ぜんしんで弾く

soyo

ここよここだよ
だいじょうぶだよ
あいしているよ
ぜったいだから

soyo
ほっこり過ごす
晩夏の休暇
思い出だけを
語り合うこと

soyo
08/01
じっとしていられずいつも地団駄を
踏んでたようなその足が
いまめぐりあう
風の韻律

soyo

どっちみち だめだったんだ
そんな日は
かくれてまるくまるまって
だれかのせいにするといいよね 

soyo
かえってきてねと言い添えて
飛ばした綿毛
かえってきてね かえってきてね
予定調和でかまわないから

soyo
07/01
ひとりでいるよ
吐息から生まれたとゆう原っぱを
歩いています
草が深いよ

soyo
この時が
この時々が刻まれて
琴という琴からさらによい音が
うらおもてなくうまれるでしょう

soyo
ドングリの森に暮らして
打楽器を
いくつもつくる
あたらしいゆめ

soyo
06/01
原っぱ抜けて
ササヤブのケモノミチから森へゆき
倒木に苔に水に触れ
この森だけをみてる ごめんね

soyo

ゆっくり動く観覧車から
見渡したいね
この森の
軌跡 それからわれの立ち位置

soyo
騒がしい楽しいことを遠ざけて
さみしくないか
さみしいよ
さみしいけれどこれがコージー

soyo
05/01
空は大きい  
われは小さい
なんどでも
思い知るべくひとり居の原

soyo

すぐそこに
いるんだったね
かげひなた 
そのさかいめに何を植えよう

soyo

ぐるぐるするね
たまにはね ひつよう以上に 
すべからく 混沌とせよ
こんとんとせよ

soyo
04/01
お茶でものむね
ざわざわするね
ざわざわと ただざわざわと
へんなちからがみなぎっている

soyo

選ぶのは
みもふたもない捨て台詞
(ふがいない)(せいいっぱいの)(われだけの)
けんせつてきなあつれきとして

soyo
カラフルな絵本を見てる
春を食む馬をめでてる
愛犬に尽くしてそして尽くされている
切実で在る以外なく それ以外なく 

soyo
03/01
素材はみんな
素晴らしいから
ていねいに
みてみるだけでみえる素敵さ

soyo

笑ってください 
まよなかの 犬に言われて 
口角を きゅきゅっとあげる 
こころからだよ

soyo
にばんめの
ほのぼのさんが
ぐんぐんと広げる春の
たんぽぽのはら

soyo
02/01 ありがとう
あいしています
ありふれた朝こそあいが
あふれでてくる

soyo

ひとつでいいから
これだけでいい 
うんめいと
 (あるいはゆめと) 呼べる領域

soyo
消えてしまったわけではなくて
ふわふわふわりこだわりは
かたちをかえて
かくれがにいる

soyo
01/01 つづけて問えば
わからなくなる
(瞬間の 感覚だけの こたえなら もう)
(そう もう ここに)

soyo

ふわふわの
ゆき降りつもるお正月
うまくいく ようなきもちに
なるね (なるよね)

soyo

いまここに
いるということ
いまいちど
地図にしるしてみるね (みようね)

soyo










2010

12345678910111213141516 12345678910111213141516 12345678910111213141516
12/01 糸という糸をつないで
どこまでも
編みつづけたの
それがよかった (よかったんだね)

soyo

ぽっかぽか するの (するよね)
つらぬいて
まもりつづけて
きたの (すごいね)

soyo

あふれるものが
あふれたあとの
ひたひたとした
水が (いまここ)

soyo

11/01 いたるところに
いとおしいもの
いかんせん
あさくてひろいあいがあふれる

soyo
きんいろの 陽が駆け抜ける 
晩秋の
奇跡
あなたとみつづけている

soyo
洗い流そう
流そうとして
できずにやめて
磨き上げてる

soyo
10/01
颯爽と
すすきのはらを吹き渡る
風 風 風を
あびてあしたへ

soyo
どよどよとどよめくものを
ひとつずつ
ただしくただし
そよそよとゆく

soyo
水ぎわに
立ってごらんよ
なんらかの
作用があるよ 水の力の

soyo
09/01 明日は明日
あなたにも
霧吹きシュシュっと
あたらしい水

soyo
包まれて いるね いるよね 
もうだれも
見失えない
水玉のなか

soyo

笑えるんだよ
  ねぇねぇきいて 
     うけるー まじでー
寝たきりの犬のまわりでつづくおしゃべり

soyo

08/01 いさぎよく向かう八月
八月に到着したら頂上で
おべんと食べて ゆっくりと
ほかの季節を見渡せばいい

soyo

広がると
叱られるのに
どうしても広く広がる
オオハンゴンソウ だいすきな花

soyo

風にのる
夏のたましいさわさわと
小麦畑を
渡っておいで

soyo

07/01 分岐点
右はしずかなひだまりで
左はひろいあかるみで
どちらにも花が揺れております

soyo
愛し方とかわからないけど
あいしてる
あいしてるって
明日に伝える

soyo
縁側で
読んだことだけおぼえてる
そういう本に
なりたいという

soyo
06/01 迷いながらも したためておく
もうすでに
手に入れている
聖域がある

soyo
奇跡かもしれないすべて
ひつぜんも
とうぜんも そう
なりゆきも だよ

soyo
るぴなすの雫も雨も 
水という水がうごいて
惜しみなくながれてそしてそうしたら 
また湧く泉水 それが水無月

soyo
05/01 道という道の道ばた
それぞれに
それぞれにある
今日の出来事

soyo
強い気持ちで
在るべき朝に
ひたるひだまり
たくわえている

soyo

ゆっくりと
濾してみるだけ
それだけで
こんなにも愛があきらかになる

soyo
04/01 撫でてゆく
春のよろこび
なんどでも
おなじことばで たたえあいたい

soyo
ノックする
ひとがいるから
やわらかく
閉じた扉でいたい春です

soyo
わたしだね
まぎれもないね
ここにいて
いまこの春をあいしはじめる

soyo
03/01
カフェテラス
いつかひらくね鳥たちと
シフォンケーキと
古書を並べて

soyo

祈るとき
どっちをみてる?
春なのに
まだ ゆきだるまにたよるわたしだ

soyo
閉じておく
閉じ込めておく
しばらくは
水晶玉のなかで育って

soyo
02/01
冬の海
みていたみなと
一月のテトラポットに
降りつもるゆめ

soyo
そとがわを 向いて立とうか
輪になって 手をつなごうか
まんなかが 
きっと彼らのパワースポット

soyo
それからと
言いかけたまま だまろうか
そのあとは
腹話術師が話してくれる

soyo

01/01 ふたり黙って
かわすあいさつ
ぎこちなくなるしかなくて
ゆきにゆだねて

soyo

探してしまう
きれいなかたち
ずるくても いいね いいよね
ゆきのきょくせん

soyo





2009


12/01
冬の公園
銀色の夜気
つつしんで
一年ぶりの霜柱ふむ 

soyo

どんな時でも
われはわれゆえ
稜線の なめらかな雪を
雪を崇めて

soyo
ずっととなりに
眠るクマたち
すこやかな やすらかな目の
人の恋しさ

soyo
11/01
ぐるぐるまわる
よのなかに在り
しんしんと しずまりかえる
森になりたい

soyo

きらきらひかる
けしきをさがす
やわらかく ひらかれてゆく
道をゆきたい

soyo

くらくらしてる
秋にみとれて
ほのぼのと ほどかれてゆく
われにあいたい

soyo

10/01 アルバムに
貼って貼ってと
たわむれの
秋の野原でよみがえるゆめ

soyo

気持ちもなにも
なんにもなくて
たんたんと
くーるくーるにこなせミッション

soyo
多すぎて
守りきれないおやくそく
秋には秋の
たったひとつを

soyo
09/01
罪のない嘘ばかりだね
まっすぐに
秋のけはいに
いだかれにゆく

soyo

沈黙の森にもひとり
よのなかに
触れないように
のこすぶんしん

soyo

作品に 
いつかなろうね
ぎりぎりの ところできっと
きれいなものに

soyo
08/01 君だからこそ
そこからだから
そこからだから
だからこそだよ

soyo

かずかずの
景色にまみれ
すみやかに
わんおぶぜむになりたい夕べ

soyo
だいじょうぶ。
だいじょうぶだよ。 
それだけをおぼえてしゃべる
ぬいぐるみ群

soyo
07/01
種からこちら
野放図でした
やっと正してみたい
立ち位置

soyo

降りそそげ
ぬくみ こもれび
あのひとが
肯定感をうけいれるまで

soyo
風に吹かれて沼の辺を
しずかにゆけば
おわる
水無月

soyo
06/01
日々やわらかに
なりますように
せめてもの せんたくでした 
風に吹かれて

soyo

会えてよかった
そのことを
きざみつづけるための
記念日

soyo
生まれるたびに
かきとめられた
おもいおもいの
おもいのおきば
 (9年つづいておめでとう&ありがとう)

soyo
05/01
ゆきつもどりつ
よるのぶらんこ
ひつような
ひつようあくな夜ね きれいね

soyo

君は君だよ 
あのひとの
こどくが生んだ
生んだ らいおん

soyo

なにもかも
結晶なんだ
瞬間に せつなせつなに
よぎるすべてが

soyo

04/01
そわそわおよぐ
およぐこころよ
こころよなにを
春に託すの

soyo

抱きしめてほしいほしいを
言い終えて
触れると逃げる 
春の猛獣

soyo
03/01
春めいて きたね きたよね
はじめての 
春のようだね
やわらかいよね

soyo

眠っていたい いたい いたいね
まどろんで
てあそびをして
われをわすれて

soyo
優しく見える
角度を探す。
なによりも 
よく写したい被写体が在る。

soyo
02/01 ちからをこめて
むきあえばいい
たまに美学に相反し
ムキになっても とりみだしても

soyo

はたらくせなか
みていたい午後
不愉快が
ちちんぷいぷい消えますように

soyo
やさしさみしさ
わきいでてきて すんとして
なでてもなでても
さみしい日暮れ

soyo
01/01
勇気って
傷つくことを 
おそれないこと
凍りつく真冬の夜のしずけさのこと

soyo

てぶくろに 似てるね あなた
おさまれば
なんでもないよと
おもえてしまう

soyo
あなただけなの
このごにおよび
われをなかせて
わらわせるひと

soyo





2008

12/01
迷うほどには 道はなくなり
ひとつだけひろがる冬野
霜柱 さくさく踏んで
踏んで踏み込む
 
soyo

あなたとともに
みつづける月
あとなんど 朔が来るかな 
夢の冬野に

soyo

きっときれいな星霜でしょう
いつみても
どこからみても
またとないほど

soyo

11/01 粉もよく
水もよく 嗚呼 なめらかに
練り上げられてしまえ
机上で

soyo

欲しいもの伝えあおうか
かたちあるものをみっつと
ないものみっつ
水辺ではつかみきれないものがあるから

soyo

あくびする準備をしてる
こうふくで
たいくつすぎるひだまりが
つくづくつづくいつかのために

soyo

10/01 お元気ですか
冬のみずうみ
またいつか
いつか失う水を満たして

soyo

ちっぽけなことばにかえて
みずうみの
底にしずかに
ねむらせるゆめ

soyo

魔法でも
さわれない機微
えいえんに
いまのまんまのそのままであれ

soyo
09/01 おぼえてる
思い出してる
忘れてはいけない秋の
秋の十戒

soyo

いつのまに
秋のまにまに
かんたんに
コンビニエンスな恋のごとくに

soyo

「ぷっ」「ぷっ」と
こぼれてしまう ここちよさ
そとにはそとの
そとがわのわれ

soyo

08/01
名前をつけて
片づけようか?
それともずっと 言葉には
できないものと定義しておく?

soyo

夏の思い出
きらきらひかり
ひかりつつ
水平線にちかづいてゆく

soyo
見つめ合う森のみどりよ樹よ沼よ
こうしていると もういっこ
ゆるがぬ自信を
わけてもらえるような気がする

soyo

07/01
道に咲く
わすれな草にみせたくて
あかるみにだす
ちいさな野心

soyo

走るたび
かるくなる肩
はつなつの
風にされるがままのかたちで

soyo

よろこびは
よろこびとして
よろこばれ
そしてはじめてひかりはじめる

soyo

06/01
ふんわりと
ひらかなだけが 降りてくる
こもれびに似た
それはよろこび

soyo

実際は
もっとシンプル
ひらかなで
すべてをいえるようなできごと

soyo

慣れるといいなと
おもうそばから
のどもとを
すとんと過ぎたね あのころの傷

soyo

05/01
空からも
みえるでしょうか
いま夢が
よってたかって叶いたがるよ

soyo

好きですか
カナリア あたし シリトリ  理由
うたかた たしかさ  錯覚  雲間
待ち伏せ せつな ながれゆくもの

soyo
夢がいっぱい落ちている道
踏まれても
ぜんぜんへいき
やわらかいから

soyo

04/15
影武者が
ひそむ原っぱ
わたくしのなかに置かれた
ストーンサークル

soyo


ひらくまで
待てばいいのに
木の芽から
こぼれはじめる水の匂いに

soyo
02/01 羊毛で
くつした編むね
遠ざかる
ゆめの羊のしろきひづめに

soyo

いまはもう 
冬のまおうのまほうの恩赦
さあいでよ さあさあいでよ
いでよめざめよ

soyo


01/01 はじまりの
カランコロンがなりました
はじまれよ
はじまれよまた未知とであえよ

soyo

承知のうえで降りつづく雪
あれ以来
それよりほかに
われをうごかす術がないから

soyo





2007

12/01 ところがそこで
せかいがとぎれ
舞うゆきだけに
かこまれたんだ

soyo

悪魔のささやき
きこえたんだよ
だからこれらは
その声のせい

soyo
どのくらい
降りつづくかな
ことごとく
ひらめくものを白くする雪

soyo
11/01 こころから
ここが好きだよ
こんなにも
ここにひだまるものがあるから

soyo

困らせることにひっしの
駄々っ子の
じだんだいつか
恋しいひなた

soyo

ときおりつんと
身にしみる秋
思ってもみない謀反を
くわだてる指

soyo

10/01 ダメージを
あたえられても
気付かない
巨樹の木肌に触れる 敬虔

soyo
あるときつよく憶えた匂い
神聖な
原生林に
たちこめている

soyo
好きですと
聞こえたような
山道の
お地蔵さまのまえをゆくとき

soyo
09/01 大声で言ってもいいよ
わたくしは
さわわさわさわ こんじきの
小麦畑に立っているから

soyo
41枚たまったカード
この辺で
たぶんジョーカー
あらわれるはず

soyo
情状酌量係りの前に
積み上げられていたファイル
月夜、小人が
片付けてゆく

soyo
08/01
悪口を
とことん百個
言い合えば
あの夏野道の月見草群

soyo

ムーミン谷で
めぐりあうはず
やくそくは
不要 きのうも きょうも あしたも

soyo
07/01 留守番の
我に電話をかけておく
たましいはいま
おもいでのなか

soyo
「さようなら」
くちぐせみたいにくりかえす
どれがほんとか
わからぬように

soyo
届くまで
ひかりつづける
今はもう
ないかもしれない星のひかりも

soyo
06/01 咲くまで何かわからなかった
いま見えた
ナズナあなたの
のぞむところが

soyo
二人の地図になかった国へ
いまいっぽ
いま二歩三歩
何歩いこうか

soyo
画用紙に
やわらかくひく水平線
海と空とのわりあいで
占えばまたおなじこたえだ

soyo
05/01 眩しくて
目を閉じたんだ
うんめいを
天にゆだねたわけではなくて

soyo
待つかたち
もさくしている
四月尽
ケモノミチだけつくる計画

soyo
春よ春
予定をひとつ書き込めば
五月カレンダー
そわそわと揺る

soyo
04/01 あちこちに
ひかりをためてふくらんで
ふくらんでいま
はるよりもはる

soyo
笑うあなたを
おもって笑う
やや元気です(笑)
元気です(笑)

soyo
道ばたに
去年のなごり
砂ぼこり
はるはるはるはぜんぶしってる

soyo
03/01 春、待ちながら
凍み雪の
高み歩けば
呼応する、空

soyo
またさがしてる
凍空に
ひかるひこうき雲の
ひとすじ

soyo
どろんこを
はねあげてゆく
あらたまの
春へとつづく道という道

soyo
02/01 とんでいきたいきもち持ち寄り
持ち寄ってただ
空を
みましょう

soyo
冬の夜道のさみしさを
なにかにかえてきたやうな
人ばかり居り
つづく幻冬

soyo
さがしてた
ことばいまころ彷徨わせ
二月あなたは
どこにむかうの

soyo





2006
12/19 月に居たころにみていたゆめひとつ
叶ったような
金色の


soyo
せつない日暮れ
黄昏は
せつないどうし
雪に降られて

soyo
一歩ずつ
きたねここまで
よくきたね
みんなおんなじものをさがして

soyo
12/12 わすれもの
ないかなないかな
ふりむけば
ただあおあおと光るみずうみ

soyo


12/05 ここに降る
ゆきというゆき
なにもかも
知ってだまってただ降るという

soyo
すきまにも
ゆきがつもって
いつのまに
たいらになっていたね なだらか

soyo
アイテムは
イルミネーション
まっしろな
ゆきのせかいにえらばれしもの

soyo
11/28 なんとなく
おちつかなくて
空っぽに なるまでチューブ
絞ってしまう

soyo
耳よりな
情報ですね
とくべつに
神さまがまた加担している?

soyo
冬型の
気持配置になりました
西高東低
鎮まつており

soyo
11/21 眠る樹皮
眠る山肌
眠る屋根
うちがわはいま温みはじめる

soyo
このごろごろん
あのころころん
こころそのまま
ころがしており

soyo
書けないの?
うたわないの? と 
また窓に
冬の小鳥が集まっている

soyo
11/14 日曜の
朝を選んでつもる雪
けついにもにた
みちびきの在り

soyo
赤ちゃんの
やわらかきかな
ながれ雲 
はからずも未来みえてしまった

soyo
ほっとする
ひまのまにまのチョコレイト
ひつじ 風邪ひき
ねむらせており

soyo
11/07
情熱に少し似ている
持ち寄った
おもいおもいに
ひそむ晩秋

soyo
木々にはすでに
冬が来ていて
もうなにも 
しりたがらずに内をみている

soyo
飛べそうな
気持ちになるね 丘の上
足は地に
こんなについているというのに

soyo
10/24 橋はもう
ないかもしれず
えいえんの川をはさんで
星を釣らうか

soyo
ふりつもる
葉っぱのしたに
ぜったいの
ぬくみ あんしん しんらい の在り

soyo
葉っぱには
なれないけれど
晩秋は
ぬくみをたもつ土にしたしむ

soyo
10/10 秋の夕暮れ
いちれんの行程を経て
わんすもあ
めぐりあうため夕暮れている

soyo
ぶなの木に
逢いにいこうか
ふかぶかと
落ち葉ぬくもる森の鎮守の

soyo
平気ずむ
けせらせらずむ
まよったら
へーきへーきとくりかえすこと

soyo
10/03 コロンコロ
ころがりたいね
オキアガリコボシ 
おもりをなんとしようか

soyo
きみとみた 
けしきだったか 
否 あれは
きみのむこうにみえた朝靄

soyo
心って
みんなひかえめ
おもてには
それらをまもるものばかりあり

soyo
08/14 はじけるか
この夏野原
ぐんぐんと いでそよきいろ 
恋をはじめな

soyo
ひとつずつ
ことばことだまかさなれば
めざすところが
みえてくるから

soyo
帰り道
のんびり帰るためだけに
さきをいそいで
生きているらし

soyo
08/01
カンパイわいわい
うたげのノイズ
ぬるめの風に
乗ってお帰り

soyo
メロンを切れば
はじまりそうで
きるにきれずに
ねかせています

soyo
キリンとふたり
すこしゆめみる
サバンナの
しまうまの風 夕焼けのヌー

soyo
07/25 ビール会 
行かないどうし
たそがれの
丘で出会ってしまう ひつぜん

soyo
ばさばさと
おおげさに羽 はためかせ
また入れ替わる
あの夏の雲

soyo
川底に
ただよう魚
よかったら
冬の記憶をたべてください

soyo
07/18 日々まるく
ものやわらかにありたくて
風に林に
恋をさがしに

soyo
夏なので
しかたないです
手の内の
しどろもどろもとけてしまった

soyo
どんまいと
つたえたいのに
ひらかなで話せる場所を
みつけられない

soyo
07/11 自信まんまん
降ればいいのに
あれいらい
ひかえめに降る夏の光だ

soyo
休日は土にしたしむ
喧騒は
くもりのちはれ
遠のいて消ゆ

soyo
ぞうきばやし
ぜんたいが
耳を貸そうとしてる
まよなか

soyo
07/04 今はまだ はつなつの青
ひらかなの 
くわだてだけを
ねっておくこと

soyo
影はまだ あの日のかたさ
あとすこし
陽がかたむけば
やわらかくなる

soyo
遠のけば
よりうつくしくなるか 否
ならないか 否
夏のなぞなぞ

soyo
06/27 納得のいかない仕組み
こもれびは
せなかばかりを
あたためている

soyo
秘密めく
夜霧の野道
どさくさにまぎれて※を
さがすドライブ

soyo  
唇に
歌をください
てきせつな
ことばつらなる歌がいいです

soyo
06/20 数学のノートとおなじ
うつくしく
記せばすべて
成就してゆく

soyo
門番が
うたたねをする
そのすきに
やっとおぼえためくばせをする

soyo
ろまんすの
匂いがしたね
いたずらに
揺れるブランコとびおりたとき

soyo
06/13 どうするか
きめないことにきめたのに
まちがえてまた
きめたがる指

soyo
つづくつくづく
月夜のつどい
シリトリトリシ
つづれつれづれ

soyo
どうしても
降りたがる雨
ほそながくうつくしく降る
われをわすれて

soyo
06/06 気分をぜんぶ
うけいれている
あめあめこさめ
したしんで降る

soyo
確認せずに
いられたらあら
確信らしき
ものが降るのね

soyo
きっとあなたも
みているはずの
おひるやすみの
しとしとの雨

soyo
05/30 山はただ
そこに在るだけ
どんな日も いざという日も
なにもいわない

soyo
ツジツマを
あわせられない
こんなにも おおきなムジュン 
ほこらしいほど

soyo
花はただ
相槌を打つ ふむふむん
問うても問うても
ふむふむと言ふ

soyo
05/23 だって
だいすき
なんだもん
ここ

soyo
みていたゆうひ
すんぜんに
ふっとおおきく
なるね いまだね

soyo
今こそ無駄を
そぎおとすとき
きいーんこぉーんと
とんがってよし

soyo
05/16
絵本なら
ここでめでたしめでたしと
きっとおわりに
なりそうな春

soyo
知っているかな
きみにきかれて
知らないふりを
すればよかった

soyo
勝つ負ける
ふたつにひとつ
おとくいの いちぬけぴっぴは
つかえないのよ

soyo
05/09
きらきらひかる
かえるのたまご
なにかおやくにたちたくて
ぬまのほとりですごしています

soyo
イジワルを
上手にキャッチできなくて
かえるのうたを
うたうまひるま

soyo

04/25
漂っているうららかは
漂いながらあつまって
歩きだす子のうしろから
うらうらついてゆくらしいです 

soyo
おくゆきが
ありそうで無いおもわくを
壺に詰めたよ
思う壺なり

soyo
じゃんけんできめた順番?
あぁそれは
あみだくじひく
順番だから

soyo
04/18 会いたいか
会いたくないか
お土産の
ミルクプリンは出来てしまった

soyo
ぐちめーる ジブンに送る
ピリカラの
なぐさめーるが
きっと来るから

soyo
せわしく四月
ためされていた
とがってるところはないか 清潔か
しなるちからはさびていないか

soyo
04/11 この曲を
聴こうか否か
また雪が降りそうな空
またにしようか

soyo
四月には
四月のひかり
やわらかに
冬のよいんとまざりあったり

soyo
決めたから
とけてもいいよ
ゆきよゆき
春よ春よとうたってあげる

soyo
04/04 桜なら
きっとわかるね
春うらら
踏み外したい敷石がある 

soyo
タイムマシーンに刻まれた
ワープ履歴を
消して
春風

soyo
菜の花畑
まちがえて
またただいまと
言いそうになる

soyo
03/28 日曜も
うまれつづける白樺の
ベビーピンクが
見えてきました 

soyo
動くかもしれない真実
たちいちを
二、三歩かえてふりむけば
あら

soyo
きみを見ながら
遠巻きに
見守りながら
まわる青空

soyo
03/14 天職と
思えるような果敢さで
つくった雪の
迷路もとけて

soyo
水になり
ながれてゆけば
海神(わだつみ)が
前世などを問うのでせうか

soyo
まわるから
つい見てしまう走馬灯
遅々遅々まわる
ながながし夜

soyo
03/07 洗濯機
まわせば春も近づいて
マーブル模様に
なるのかな 水

soyo
なぐさめを
嫌う彼らをとりかこむ
つかず離れず
三月の雪

soyo
枝さきに 
結ばれた紙
どうしても
おなじ折り目と結び目になる

soyo
02/28 鳥たちは
知っているはず
わた雪にまぎれて消えた
道の逡巡

soyo
ふわりゆき
なにもきかずに
かのひとの肩のくぼみに
つもりつづけて

soyo
背中は
いつも
さりゆくかたち
原風景

soyo
02/21 ポイントちょっと
ためてみました
ふかかちつけて より高く
よかったことと位置づけるため

soyo
ライバルらしく
するとよかった
どうせなら
おなじ土俵にいたらよかった

soyo
ストレートフラッシュでした
尊さは
確率ぢゃなく
うつくしさです

soyo
02/14 あの子のなかのふたしかな
こどくのびがく
スイートで
きわめるほどにまるくふくらむ

soyo
いま触れた
雪と氷の見聞録によりますと
どこも世界の一角で
ここも世界の一角らしい

soyo
天然の
さびしんぼうが
さきまわり
さきまわりして まっているから

soyo
02/07 しあわせかしら
トランプが
「うん」と言うまで
めくりつづける

soyo
2006年 ふゆ 睦月
記録的寒波に足をすくわれて
あぶないところ
でした ほんとに(^^ゞ  (告白)

soyo
片隅に 描いた裸の少年に
短剣や
賢者の盾を
書き足していく

soyo
01/07 高鳴るままに
降りつづく雪
一生で
いちばん白い冬になりたい

soyo
ふりしきる
雪のまにまの七草に
かくされていた
これからのこと

soyo
消せないはずの
迷い もろとも こぞのもの
いまここに
在るのはたぶん充ちるかくしん

soyo





2005

12/20 はぁと型
うまくつくれず
紙粘土
やがて乾いてしまう それから

soyo
うれしい さみしい
たのしい くるしい
まぶしい こいしい
ただしい なぁに?

soyo
残るのは、
誠実そうな
不器用さ。
だれもしらないことの尊さ。

soyo
12/13 クリスマスドリームのせて
観覧車
ゆっくり冬を
まわりはじめる

soyo
最高のところでとまれ
観覧車
そこがどんなに
ふあんていでも

soyo
伝説の
ふぶき地吹雪
ひとりきり
きりはなされてしまう まろうど

soyo
12/06 とろけると ほんものになる
えいえんの
少年たちの
武勇伝説

soyo
神さまが
あたえてくれた邪気無邪気
しかくしめんに
つかうそのひと

soyo
病める日も
健やかな日も
雪でした
あまたの記憶の機微に降る雪

soyo
11/29 かさなるか
くずれおちるか
どちらでも
いいね いいけど 積まないでおく

soyo
海でしか
見えないのだと
被害者のような口調で
つげるうみねこ

soyo
たぶんねと
ごまかすことが不文律
そしてあかるく
揺れる鬼灯

soyo
11/22 白いかなしみ
真紅のワイン
まぜるとピンク
それだけのこと

soyo
ぞうきばやしを
みていた未明
落とした鍵に
積もらない雪

soyo
ポイントに
ふれないように遠巻きに
雪が降るから
消えない灯り

soyo
11/15
傷口を 
いやすのはゆき
鐘の音を とめるのもゆき
ぜんちぜんのう そんな気がする

soyo
イイコトも
ヨクナイコトもいたします
すこしばらんす
よくするために

soyo
目のおくに
みえてしまった境界線
おなじかくどに
かたむいていた

soyo
11/08 りんごには
りんごのことば
行間を
あぶりだしたりしないやくそく

soyo
関係を
あらわすグラフ
Y軸の値の意味を
だれもしらない

soyo
ぬくぬくと
ひとり語りの霜月の土
余熱ほどよく
冬をむかえる

soyo
11/01 簡単なのに
さかさまに
なろうともせず
落ちる砂々

soyo
放たれた
闇におぼえたうつせみに
まぜてしまえば 
消える 気のせい

soyo
残りじかんに
つづる言い訳
許されるのは
雪が降るまで

soyo
10/25 パズルする我をみている
四隅から
埋めていけたら
うまくいくのに

soyo
つぶやくと 
雪になりそう 
これ以上 沁みないように
だまるくちびる

soyo
もうひとり たそがれている
哀愁が
とりとめもなく
はびこっている

soyo
10/18 僕だって
途方に暮れる
いま月が
欠けているのはだれのいたずら

soyo
一つだけ
嘘のイマージュ
いま月が
みてみぬふりをしているすきに

soyo
こいびとの
かたちをしてる
いま月に
もっていかれた蒼い空間

soyo
10/11 すいすいと
わがみちをゆく はぐれ雲
うえにはうえが
あるね むげんに

soyo
バスが来て
迷いつつ乗る
おもいでの花のひとつに
するね ほおずき

soyo
打ちあける
打ちあけあへば
こともなく
やわらかくなる仮設の砦

soyo
10/04 だいだいの
放物線が
行き交って
うごく弧と弧の描くえいえん

soyo
世界一せまい視野です
座したまま
みえる季節に
しはいされてる

soyo
ティーカップ&ソーサー
きぬずれのようにふるえる
ちりり
ちりちち

soyo
09/27 高い空へとたちまちに
のみこまれて行く物語
遺失物係にいつか
とどけられたら

soyo
ひきだしの
なかにひとひら
秋ごとに濃く重くなる
ことばをいれる

soyo  
贅沢な
うつくしいもの
もうずっと
失いようのないものとして

soyo
09/13 持っているはず
のびちぢみりょく
ひらいたりとじたりさせて
みせてごらんよ

soyo
らっかする
夏のひとこま
なすすべも
なかったみたいにみていた日暮れ

soyo
おかえりと
いって欲しくて
ひとまわり してきたんだよ
しろいろみどりあおいせかいを

soyo
09/06 忘れないものにしたくて
満月を経由させれば
かたくなる
いし

soyo
ひまわりの花と目くばせ
慎重に見ていた夏が
夏が
おわるね

soyo
歩き出す光る革靴
ただしげに
草臥れるまで
秋をゆきませ

soyo
07/18 すべてをかけて
ひろがるみどり
一度しかない
この夏を行く

soyo
夏の空
風にまかせるふりをして
とても自由に
銀色の雲

soyo
あの時に
みえたまぼろし はびこって
やむにやまれず
眠るまひるま

soyo
07/12 好きだよ みんな
ひと・あめ・せかい
せいぜんせつを
説いて火曜日

soyo
苦しくて
わーぷするとき雲間から
だんぺんてきに
みてね地上絵

soyo
旅にでて 
まだ戻らない
とめどないひろさのうみを
およぐ おひさま

soyo
07/05 ちょっとでも
ことばにすると
ありていな
わかりやすさになっちゃぅね夢

soyo
まけないように なってるんだよ
砂浜も テトラポットも 流木も
夕日も みんな
こっちの味方

soyo
楽だからからだうごかす
こころとか
まよいどころは
やすませる夏


soyo
06/28 のびるかげ
ちぢまるゆうき
夕方の
こじんまりした 森の健全

soyo
未来をゆるく
あかるく描く
鼻がぴくぴくするね
ぴくぴく

soyo
六月の
風とおしゃべり
いつのまに わたし 風より
風より クール

soyo
06/21 探してるもののりんかく
描いては
みぶるいぶるんと
してる六月

soyo
わたし
そろそろ
ほんものの
土をふまずにいられないから

soyo
くらしの水に
ひたしてこころ
そしてしぼって
ひなたに乾して

soyo
06/14 足跡ぜんぶ のこるといいね
まよいなき
一歩一歩が 
うつくしいから

soyo
間違いが
あったとすると
金曜日
雨のむこうをかいまみたこと

soyo
大切だもの
神聖な
ゆいいつむにの
めぐりあわせの

soyo
06/07
この場所に今日もこもれび 
真西から
森の木の葉を射抜く
やさしく

soyo
石橋を
たたいてわたる
もしもいま もしもいま
ってかんがえている

soyo
日々ゆるり 
ゆるめばみえるたからもの
するべきことは
あまやかすこと

soyo
05/24 ラーメンかたこやきにしよ
ねがわくば
らふなふたりに
みえますように

soyo
忘れずに
叶いたがるね
気まぐれに
書くだけ書いてみただけのゆめ

soyo
まちきれず
走っていくね
そのときがくるまでずっと
とまらずにいく

soyo
05/17 五月さみどり
さっきまで
たしかに在ったたしかさを
吸ってこくこく濃くなるみどり 

soyo
満月の夜には夜の
さびしさが
ぽんっと芽吹いて
ふくらんでくる

soyo
11時半 
あんなにも あかるい部屋で
いつかいく 境地の模型
くみたてていた

soyo
05/10
さよならの
しりきれとんぼ
霧雨に放てば濡れて
リフレインする

soyo
ちょっとだけ
触れてしまった
透明な
雨の匂いの匂う思惑

soyo
ではまたね
クリィム色のまひるまに
シルクの雨が
また降る日まで

soyo
04/26 さびしいとしか
言いようのない朝でした
ひゅるる 春るる 昨夕の
風の噂が吹きわたるから

soyo
さくらまだ咲かないでいて
おしゃれして
待ちぼうけして
そのあとにして

soyo
目覚ましの
ベルが響いて
いっせいに
めざめる森の一員として

soyo
04/19 微笑めば
乱反射する春まひる
ひかるひろがる
水 風 彼方

soyo
くすくすと
笑いあう鳥
いたずらに
春の時計を巻き戻したり

soyo
今も聴こえる
あの丘を
わたりつづける
春の風の音

soyo
04/05
みんないる森についたよ
のんのんのん
はっぱおひさま
春の宣誓

soyo
うっすらと
霞のかかる四月馬鹿
右手勝手に
うそつく卯月

soyo
おしゃべりは
その日のためのおたのしみ
はっぱおひさま
詩をかく四月

soyo
03/22
もぞもぞと
うごめいている
三月の
魚・カタクリ・ちいさなビジョン

soyo
むりのないかたちさがして
けっきょくは
まんまるになる
輪ゴムがふたつ

soyo
たいくつな
あしたの午後をつくるため
下ごしらえをするね
徹夜で

soyo
03/08 ねがわくば
つつしみぶかく
思慮深い
くちびるとゆびになりますように

soyo
時間かもしれないけれど
もうすこし
とらぬたぬきを
おどらせておく

soyo
みつけたよ
わかっちゃったよ
あの春は
この物語の伏線でした

soyo
03/01 「俺ら」って
言ったよね? いま
「オレラ」って。 
ららら オレラのラになるね いま

soyo
「やさしさ」と「さびしさ」もそう
あのふたり
七割五分は
おなじ成分

soyo
サクラ色 
とかしたような
ほのかさの
朝がいいかな ついのすみかは

soyo
02/22 あなたにアゲル
たいこばん
西に東に
しなるちからに

soyo
きもちを凛とたかめるために
ここだけに
たけだけしげに
吹き荒れる風

soyo
のんのんと
ざっくばらんにはればれと
ここらあたりで
たたえあおうか

soyo
02/15 携帯電話 眠らせて
西北西の風を呼ぶ
二月地吹雪
銀河のような

soyo
こっそりぬすむ
うちでのこづち
ゆき ゆき ひかり
ここだけに降れ

soyo
いっぱいの
ほっとわいんでわーぷする
ひかりとかげの
雪降るかなた

soyo
02/08 てくてくあるく 雪野道
春 水芭蕉の咲く沼に
けさ やくそくの
ダイヤモンドダストちりばむ

soyo
からまつ林の道端の
しばれた朝の透明な
空気のなかの妖精に
よばれて世界あたらしくなる

soyo
不安なら
若葉まーくをつけようか
いま行く道は
はじめての道

soyo
01/04 この冬の
いよいよ白い しろいゆき
たたえるすべが
みつからなくて

soyo
2004年はかたむいて
かたむくたびにビィ玉を
転がしてみてたしかめて
それでよかったそんないちねん

soyo
2005年とうまくであえて
もうすでに
ゆったりまわる軌道にいます
睦月雪の日ここちよいです

soyo





2004

12/21 確実に
遠のきたくて
雪のなか
いわかんかんちきなりだしたから

soyo
あまい匂いのする雪に
とりかこまれて
ほっとして
遠心力にまかせてしまう

soyo
サンタさんには
ばれてたんだね
こっそりと でも どうしても
あの冬いちばん欲しかったもの

soyo
12/07 赤々とうごめく炎
そのなかに
くべるいいぶん
ぱちぱち燃える

soyo
きらりと降りてくるひかり
いつになく
伝えたいこと
あるように降る

soyo
見えるのに
そこにあるのに
その日まで
触れないことに決めた一枚

soyo
11/30 まるくなる世界をみてる
すきまにも肩にも屋根にも
つもる
ゆきゆき

soyo
悪魔には
はいりこめない聖域が
つくられてゆく
真冬の前夜

soyo
動けずに
ただ見ていても
冬が来て
またゆるされてしまう かんたん

soyo
11/16 あなたのそばは
きっとあんしん
ライオンも
リスもイルカも居眠りをする

soyo
にらめっこしていたんだよ
おもいでと
みつめあってた
わけではなくて

soyo
決めたから
決まってるから
もうだれも 名づけてはだめ
はやいものがち

soyo
11/09 世界一
深い眠りにつくという
魔法の枕を
買って かわりに

soyo
やさしさの
象徴として
カラマツが金色になる
霜月の道

soyo
サラダなら
よかったのにね
永遠に
それだけでいいものであれたら

soyo
11/02 10月の
あの道ばたの金色に
たましいはまだ
巻き込まれている

soyo
お似合いの
道を歩けば
お似合いの 
風・鳥・光 あつまってくる

soyo
苦手かもしれない色に
染めあげて
目をそらすくせを
確かめてみる

soyo
10/26 靴よっつ
ばらばらに干す
秋晴れの
ひなたむだなく使いたいから

soyo
れもんより
みるくがいいな
こんな日は
ちょっとの酸味に泣けてくるから

soyo
ありがとう
言っても言ってもたりなくて
べつのかたちを
さがしてたんだ

soyo
10/19 届かないひかり遠くでまたたいて
また来る冬の
夜空の
かたち

soyo
波のない 
みずうみの底 帰るとき 
あけてください 
タマテバコです

soyo
きらきらと
かがやく丘にすこしだけ
蒔いた種から
ふえる夕暮れ

soyo
10/12 布巾とやかん あたらしくして
タイルにシール貼ったりもして
窓を磨いて 深呼吸して
そしてそれから

soyo
光から 
うまれたのかな 
けものみち
いけどもいけども つづくひだまり

soyo
耳にだけ 遠く ぼんやり
切実な 
あの日の声が
のこされていて

soyo
10/05 「じゃあまたね」
うつむいたまま言ったから
いつまでも暮れなずんでいて
いつまでも完結しない今日のシナリオ

soyo
トンネルの
むこうでタヌキの秋祭り
綿菓子買いに 行けばよかった 
ほしいほしいと 言えばよかった

soyo
君だけに
贈る星くず
つたえたいことはなんにも
ないんだけれど

soyo
09/28
だめだよかみさま
試しても
満月ですし 秋ですし
びくともしない コンディションです

soyo
ちゃばしらも たったよ
ほらね 
わたしから
いいことオーラがでているんです

soyo
しっかりと
客観的に冷静に
みていたあとの
それは、まごころ。


soyo
09/21 夕焼けの匂いがするね
ごめんねを
いえずにおわる
こんな時にも

soyo
すばらしい
秋夜の銀河
いまはもう
ないかもしれない星はどれなの

soyo
恋とか何かしてあそぼ
たのしくて
くるしくなくて
のびやかなのがいいな ずぅっと

soyo
09/14 しらないみらいを
ゆめみるちからを
つちかうものは
やっぱりことば

soyo
かなわないとは 
おもわないけど
できるだけ
ながいすぱんで企てておく

soyo
だんだんと
なつかしくなり また九月
落ち葉の道で
リスと恋とか

soyo
09/07 ドラえもんのうたゆっくりと
奏でてくれる人がいて
とじたとびらが
ひらかれてゆく

soyo
おなかのなかに
星ひとつ
宿した鳥が
むかう大空

soyo
「あの夏」 と 
呼べば 思い出めいてきて
どの夏も襟を
ただしはじめる

soyo
07/20 ポケットに
隠した紙が気になって
こっぱみじんになった
あの夏

soyo
食べごろの
木の実を摘みにお散歩に
野山に森に
空にあの日に

soyo
みたいのは
落ちたまんまの流れ星
誠意なんかを
混ぜちゃだめだよ

soyo
07/13 砂浜の
はまひるがおがまぶしくて
あたらしくなる
あのころの夏

soyo
おはよう
けさも さりげなく
またあたらしい
今日にとけこむ

soyo
この手に指に
鉄棒の 匂いがするね
さっきまで 
たしかなにかを握りしめてた

soyo
07/06
わたしから
たちのぼっている うすけむり
南の島の
雲になるらし

soyo
形容のしようがないのお月さま
おっきくて 最大級で 色濃くて
神々しくて 重厚で すばらしかった と
書いておくけど

soyo
ぴょんとまた 
飛びだしてゆく正義感
いつかまた
気まぐれにたまに来てねわたしに

soyo
06/29 約束は
なんてことなく
守られて
本末転倒しはじめる夏

soyo
ぐすべりは
あの人に似て野の素朴
グーズベリーと
呼べないでいる

soyo
消さないでくださいずっと
森じゅぅの
水の叫びと混沌と
恋煩いの鳥たちの歌

soyo
06/22 お願いします
夏ですし
浮くも沈むも
淘汰されるし

soyo
夜の余白にきらきらが
寄せてはひいてまた寄せて
明け方までにつじつまを
すっかりあわせて行きました

soyo
るるる るる るる さっきから
気づけば歌いつづけてる
いま何も 
決めないために選ばれた歌

soyo
06/15 遺言のように言うのね
慎重にならざるをえない
ことば
なんだね

soyo
感覚に
まかせるほかにないのです
くりかえしても
くりかえすけど

soyo
ギリギリの満月の夜 
脱皮する
カムフラージュにぬけがらは
銀色にしておよがせておく

soyo
06/01 ふたりきり
草の匂いをかぎました
五月ゆいつの
思い出として

soyo
すべからく
つつしみませりクレマチス
黙って咲いて待ちませ
ずっと

soyo
みえないね
そこにかならずあるはずの
波紋が今日は
ないね ふしぎね

soyo
05/25 睦まじく
こずえに揺れる
木の葉の子
祖国のいとしい人を想いつ

soyo
居間にいて
窓からみどりだけをみて
スイッチはもぉ
切り替わらない

soyo
背中から
遠のいてゆく
社会面
うけいれられない情報として

soyo
05/18 まっててくれる人がいて
胸のさみどりほっとして
ひろくみどりに
とけこんでゆく

soyo
日が暮れる
海をくまなく見渡せる
異国の丘の物語
仮想メモリでみるような夢

soyo
わがままと
わがままうまくあいまって
もっとたしかな
たしかなものに

soyo
05/11 はらりはら
とうとつに今朝 額縁の
モネの庭から
絵はがきが来る

soyo
ちょっとさみしいのがいいの
さみしみすこしずつ生んで
ひなたで光合成させて
そだてていますちょっとだけどね

soyo

04/27 写真とか
撮っておこうか
こんなにもきっぱりとした薫風が
走る四月の朝の記念に

soyo
春風が
あつまってきて
ぐるぐると
巻きついてずっとついてきちゃうの

soyo
すきだったひとの陽炎が
四月かならずあらわれて
たちのぼるゆれる
通せんぼする

soyo
04/20 アナタより
西へ西へとさきに行く
夕焼けにさきに包まれて
そしてふところあたためておく

soyo
おちたまま
仰向けになり
そのまんま 決めてしまった 
空のせいだよ

soyo
みつけられないようなところに
かくれてはだめ
鬼をそんなに
こまらせちゃだめ

soyo
04/13 すきなものたち
あつまつてきて
世界をもっと
濃く狭くして

soyo
翼は
どうか
はずして来てね
土のちかくにいましょう今は

soyo
ピエロがね
はじめて逢いに来てくれたのは
人々が
スクランブルする街角でした

soyo
03/23 国道の
桜並木で
偶然に
行き違う日のための口紅

soyo
まわる思い出 
走馬灯
雪原にゆきが降りつづき
草原に馬が走りつづける

soyo
新学期までに
新品の
邪気と無邪気を
揃えなくちゃね

soyo
03/16
男の子たちは
わかりやすくて
わりと分類しやすくて
簡単でした のにね むかしは

soyo
どこかにすでに
それは来ていて
ころあいを
はかりあぐねているらしいです

soyo
カーテンをゆるめにあけて 
タッセルをゆるめにむすぶ
そしてぽとぽと珈琲を
おとすただそれだけの朝です

soyo
03/09 あなたにも
みえるといいな
いま空に この冬の
エンドロールが流れるところ

soyo
毒針の
隠し場所まで
おなじ場所
いましばらくは使わないけど。

soyo
姿見の池のまうえのお月さま
ここですここです 
ここに梯子をおろして 
はやく

soyo
03/02
花びらが
挟まれていて道路地図
とぎれとぎれに
過去を伝える

soyo
わく星の
軌道に乗って
まわってた
遠心力のこともしらずに

soyo
たたずむと
もう動けなくなりそうな
こころ 
水辺で眠っておいで

soyo
02/24 嬉しくて
ちいさく白く微笑むと
きさらぎさらに
まるくふくらむ

soyo
光る二月のみずうみは
うつくしすぎて
もうここが 
たどりつくべきところみたいで 

soyo
つなげても 
つなげてもまだたりなくて
わにの背中を
跳んでゆきます

soyo
02/17
歌うたう 二月の雪に
誘われて
濾過する前の
夢をみに行く

soyo
感触は
熟しきらないキーウィの
皮に似ていて
すこしとくべつ

soyo
「カナシミ」と
呼べばいかにもかなしくて
純粋そうで
そして大袈裟

soyo
02/10 ろうそくの
ほそくゆらめくさびしさが
消える消えない
まふゆの夜道

soyo
レモンとか
カルピスとかにたとえると
それらしくなる
かんたんなこと

soyo
彼女にいつか そのことを
伝えるのなら
流暢な ナガレボシ語で
物語りたい

soyo
02/03 暗号の
流れ星だけ流れてる
今夜なら まのとりかたも
よめる気がする

soyo


01/27 まるく ゆるく ほどけてゆく
泡のような ふゆのまひる
まふゆなのに 風の匂い
やわらかくて なつかしくて

soyo
よるになると雪のおとが
しんとしんとしんとみみに
むねにゆびにかたにきずに
つつむように降るねまふゆ

soyo
ラーメンの種をまきました
たまごいろしたいちめんの
おはなばたけが
できますように

soyo






2003

12/23
今年のうちに シナリオを 
書いて よりよい初夢を 
みようと思ふ。
安心な こじんまりした夢がみたいの。

soyo
とうとつに
とびこみたくて 天の川
天地無用の
戯言として

soyo
くりすますの朝 トナカイを
むかえてそしてみおくった
あの丘のことを
わすれないでね

soyo
12/09

たからかに
ながれるなみだ われながら
手におえなくて可笑しくて
涙腺のメンテナンスをお願いします。

soyo
針のむしろか
夢のおしろか
どっちにもなる箱庭の 木陰のベンチに
フェルトで作った小さなあなた座らす


soyo
12/02
「ニャ〜」とだけ小さく言ってこんな日も
のんびり海をながめてる。
きっとなんども人生を
経験してきた猫なんでせう。

soyo

11/18
ある日ふと 気になりだすと気になって
かさぶた剥がしてみるでしょう
そのときそこにあたらしく
なにか生まれてくるでしょう

soyo
ありがとう
おかげでこんなに・・・言いかけたとき
皆まで言うなと
星が流れることでしょう

soyo
気持ちをこめずジジツだけ
伝えあおうか
さっき観た
NHKのニュースみたいに

soyo
11/11 二人とも
あきれるくらいに うそがへた
もう一度だけ こたえていいよ
「落とした斧は、何色の斧?」

soyo
でも じつは
知っていました
水晶玉のまんなかに
たまゆら 未来 みえていたから

soyo
いいね それまで もう二度と
さわってはだめ
そとがわの 
大きな渦巻きうごきだすまで

soyo
10/28
空だけを
みてた週末
あんもくのルールと雲がゆるゆると
ぬきつぬかれつゆきました

soyo
沈んでいった
にまいの落ち葉
湖の底の広場の虫たちの
うたうサンバが水にひろがる

soyo
限界が
ちかづくけはい 好き 嫌い
沈黙を
誰より早く破る せっかち

soyo
10/21
秋にいよいよとりかこまれて
「えいえんに」
なんてことばを
つかってしまう

soyo
決め手はきっと
ながれぼし
あのひとつぶをかわきりに
ひろがりはじめたパラレルワールド

soyo
ひとつふたつと封じても
おいつかないね
おびただしいね
星のかずほどあふれてくるね

soyo
10/14
やめられなくて いいつのり 
いいつのっては 叱られて 
叱られたから やっと泣く。
理由はだから叱られたから。

soyo
草の匂いのほんものに
つつまれたくて
もっと行く。
お砂糖のこげる匂いが きえるとこまで。

soyo
アウトラインが
うかんできえる
あいまいもこな
せかいにたまに

soyo
10/07 ずしりと重いつづらをひとつ
空っぽみたいにかるがると
抱いて帰るよ
どなたにも 宝物とはばれないように

soyo
右手はぐーにしたままで
朝までずっとかくしとく
ひとさし指がひとりでに
次の魔法をかけないように

soyo
なのにわたしは
正座して
鶴を千羽も
折ろうとしてる

soyo
09/23 裏も表もないんです
さっきせっかくなめらかに
言えたことばが
伝えたいこと

soyo
上質な
土のにおいにお似合いな
ねがいごとだけ
ねがおう九月

soyo

紫の雲
いそいそと
ゆくのがみえて
すこし追う


soyo
09/16 猫 いま おひま?
よかったら 杖を一緒に探してくれる? 
まえになくした 透明な 
転ばぬ先の杖なんだけど。

soyo
実をつけて こうべを垂れる
道ばたの 
花がみてたよ 
うわめづかいに

soyo
音だけを 
たよりにさがす
そのころの
彼と彼女が見ていた景色

soyo
09/09 読まずに捨てる
そしてとぼけて
また書くの
「さっきの手紙のごようじなぁに?」

soyo
たえまなく
ないものねだりするまひる
ルールはひとつ
ないものだけをねだること

soyo
だいなしに ならないように
うしろでに
かくさなきゃだめ 
さいごまでだよ

soyo

09/02 黄色の点滅信号機
注意して 渡っちゃおぅか
停まって待っても 永遠に
青色になんかなりはしないし

soyo
風のしわざとわかった日
それはたやすくゆるされて
風はますます
風らしくなる

soyo
むこうから
銀色の雲
きっと なにか とくべつな
きれいなものを降らせてくれる

soyo
07/23 視界すべてひかるのはら
夏はさらに近く遠く
夢とうつつまざりあって
嘘とほんとわからなくて

soyo
月のなかになにかみえて
つぎのあさに話しあうと
それがまるでおなじもので
こまりはててしまうような

soyo
包んでから抱いて眠る
さっきふいに降りた思い
包みやすくこじんまりと
もっとふかく気づくために

soyo
07/08
夏だもん
雨の夜には
おはなしの
つづきがはじまるような気がする

soyo
 
嘘だけど
「確信あるよ」なんて言う
あるのはたんなる
予感だけどさ

soyo
 
なんて言ったの?
まちがえただけ?
きこえないふり
したほうがいい?

soyo
 
07/01 雨の日に
のぞくいつもの万華鏡
水色の ことばちりばむ
あくまでも 淡々とした水色の

soyo
 
待ってるね 
お願いだから 
お近くに お降りの際には ぜったぃに
けはいをけしたりしないで来てね

soyo
 
もじのすきまのものいわぬ
暗号みたいなネガティブを
解いて 察して
しらんかおして

soyo
06/24 まる あげる。
はなまる あげる。花束も。
つよいつよさで目を閉じて
じっとがまんのあのひのわれに。

soyo 
「恋しいな」
まるでなんだか
かけひきも
できないどうしの 想いみたいに

soyo
消えないで
こなごななまま残ってる
割れても割れても砕けても
重さちっともかわらないよね

soyo
06/17
いっぱいの
モスコミュールにたよってる
なにもなくてもこんなにも
たのもしいのに絶対なのに

soyo 
ココロのトビラ
ていねいに
ノックする音ひびいてる
パスワードとか おんなじなのに

soyo 
顔が見たくて
やみくもに 
こんなところに のぼってみてる
純度の高い 高いところに

soyo 
06/10
「もう いらないよね あふれてる」
言ったそばから
蒔こうとしてる
きらきらひかる びぃ玉のタネ

soyo
小さくて
気づかなかったよ
いざというとき芽を出すつもり?
こんなところに ばくだんのタネ

soyo
コドモの寝息
いっていの
あんしんかんを奏でてる
さとすみたいに さとすみたいに

soyo
06/03 消せないの
どんなにくるくるまわっても
立派なしっぽが
残っちゃうんだ

soyo
本音なら
もっと上手に散りばめて
気づかないふり
できるくらいに

soyo

05/27 かんたんに
すくわれるから
くりかえし 
傷つくことが ゆるされていて 

soyo
残しておいても
こまらないかな
窓に 息を 吹きかけて
描いたらくがき どうしようかな 

soyo
だまされて 買ってみようか
無敵の盾と 最強の矛
おわらない
今日のけんかのつづきのために

soyo
05/20 ぜいたくな 
つらさ さびしさ
つばさのおもさ
そしてときどきつめたさの時差 

soyo
花たば ことば ほしがれば
とどけてくれる人もいて
ふりむけば 
風のたまりば 若葉のひろば


soyo
嘘もつけない
なにもかも
みすかすように
つくられていて

soyo
05/13 憧れ
檸檬の
残り香に
にじむね涙 ⇒

soyo
なみだ隠して
てるてるぼうず
ずいぶん うまく
雲を動かす風も吹く
 ⇒

soyo
くるくるまわる空へゆく
くものまにまの居心地の
のどかなしずかな清らかな
流れの中で 透かす葛藤 みがく憧れ
 ⇒

soyo
05/06 ひかりひろがる
その場所に
なにかが流れてゆきました
誠実そうな水でした

soyo
つぶやくと
にわかに重さ ましました
言葉につられておろおろと
なみだながれるほどでした

soyo
なまいきなかないなまけもの
ナルシスナーバスなんとなくなぞ
なくてななくせ
こんなとこかな

soyo
04/22 いちばんさいしょのなないろの
屋根までとんだシャボン玉
ずっとわれない約束を
まもって今日もなないろでした

soyo

壁にうつすと
お城のかたち
月が照らしてくれるまの
つかのまだけのまぼろしの

soyo

手がきっと
いちばんかびん
ことばより 雨よりはやく
こころうごかす

soyo
04/15 チャンスはいちにちひとつずつ
たぶん過不足なく在って
ぜんぶつかって
おわるいちにち

soyo
似合うね 
きっと オーダーメイド
今夜のためにあつらえた 
ようなかたちの月でした

soyo
さくら咲く あわく せつなく 
ひろく くまなく みちる新緑
ゆっくり歩く
ためしにすこし しんと泣く

soyo
04/08 ライオンみたいな
ものになろうか
その日だけ  広い広い草原で
つくづく自由にふるまいあおうか

soyo

春の朝
ひろくのどかに花咲く丘に
どうしても
せつなく流れる曲を知ってる

soyo
見えてきたかな
ばれちゃったかな
だけどほんとはもうひとつ
そのまた奥にもかくしてあるの

soyo
04/01 にほんいち 
濃い色をした 月の下
ずいぶん いさぎよいことを
思ってしまった夜でした

soyo

結論が
でませんように
でませんようにと迂回して
朝が来るまで ひとり会議を

soyo
くしゃみひとつで
我にかえれる はずでした。
我のかけらがまだすこし
むこうの世界にあったころなら。

soyo
03/11 気がつけば
かなしいうたをうたってた
眠れば逢える
場所にいたのに

soyo
ギクシャクまわる 腕時計
「とまってとまって」 願われて
正しさにだけ忠実に
チクタクゆくのは悪い気がして

soyo

03/04 上手には
やっぱりできない
かんじんな ところでこころ 
不器用になる

soyo
ラッキーが 
舞い降りてきてとまどって
もったいなくてふれもせで
・・・賞味期限は ないといいけど

soyo
いたずらな
朝のつめたさ
あいたさを
夜よりもっときわだたせたり

soyo
02/25 くやしいな
あたまのなかには周到な
シュミレィションができていたのに
・・・ こころは予習が にがてみたいで

soyo
つながるものは 
つちのなか
おもてむきにはそれぞれに
つんとつらぬくツクシとスギナ

soyo
咲かない咲かない
咲きいそがない
いつか咲く とめどなく咲く咲きほこる
そんな春まで受け身の稽古

soyo
02/18
あわずにふたり
それぞれに
みているひとつの寒さのかたち
つたえあうすべ いくつあるかな

soyo
いつもとなりに
あみかけの
うしろみごろが
ありました

soyo
うらやましいな
あのひのせなか
ふたつならんで
ひとつみたいで

soyo
02/11 緑色した境界線
へだてるものではぜんぜんなくて
海です空です名づけつつ
やさしくのびゆく永遠の
水平線のようなもの

soyo
これからのこと
もっときかせて
月の匂いのしみこんだ
まくらに耳をあててねるから

soyo
02/04
アルバム窓にたてかけて
ひなたぼっこをさせてるところ
おもいでぜんぶまぜこぜに
わけへだてなくひなたの匂い

soyo
イジワルの
レベルひくくて
効かなくて
いたくもかゆくもないのごめんね

soyo
あなたにあえて
ゆだんして はしゃいでつかれて
ほっとして ねむることとか
おもってねむる

soyo
01/28 しわよせが
いつかくるならそのまんま
ゆらゆらゆられる
しわの波間に

soyo
もうだめなのに
まだ手にしてる
いつかぱちんと
ひらめきそうで

soyo
あなたにあえて
まいにちが
あしたにつづく
きょうになったり

soyo
01/21
口笛吹いて
ぱぁっと浮かぶ
慎重に 吹かないところが
だいじらしくて

soyo

あなたにあえてうれしくて
はしゃいで競って
海に潜って獲ったコト
いま煮てる ベーリング海の白がれい

soyo






2002


12/17 きっと空から 
ずっとみていて
だいじなばめんは とれたての 
星をさらさら降らせたりして

soyo
あなたにあえて
ほっとして
おきるときえて
そして だんだんかなしくて

soyo
くやしいときの
くせを知ってる
なでてもなでても
ふるえるしせん

soyo
12/10

かならずわたし
かまわずわらう
かなわずたまにためいきが
もれたりするけどかわらずにゆく

soyo
12/03                
迷子の
白い十二月
おされてゆくと来年に
なんとなくつくだいじょうぶだよ

soyo
11/26 忘れもの 
みたいに ぽつんと ありました
だれのものでもなさそうに
だれのものにも
なれなさそうに

soyo
あなたにあした
あいたいみたい
あんしんしたりあまえてみたり
あいまいなあいあたえあいたい

soyo
11/19 知りたかったの
知りたくて 
知りたさにだけ忠実でした
あとさきなんにもないかのように

soyo
たくさんの
けいけんつんで
めんえきつけて
おとといおいでへいきそうにね

soyo
波うちぎわに
おきざりに
しなくてよかった
こんなにてにおえないものだけれど

soyo
10/08 占いに つかったあとの花びらを
見せて静かに責めそうで
やめたらいいのに
くるこないくるくるこないくるこない

soyo
舞う葉を真似て
螺旋のカラス 
とくいげに落ちてなびいて宙返り 
笑うカラスをはじめてみたよ。

soyo
チケットは
あるのに そうと言えなくて
耳を澄まして歓声を
聞いてるだけの非常階段

soyo
10/01 プラチナの雨が降ったよ
そのことを 
おしえるまえにおしえられ
ちょっとくやしい朝でした

soyo


連想ゲーム
ひとりでにひろがっちゃうの
あたまにすきま
ほしいときにも

soyo
09/24 残るわずかなわだかまり
今日一日が
さびしかったと
つげられなくて

soyo
髪の毛を
かわかすあいだわすれてた
鏡には
ほんとのことしかうつらないから

soyo
ぼのぼの暮れる
夕ながめ
あしたの天気の
ことを話して

soyo
09/17
夕方の
空がかならずつじつまを
あわせてくれる
きまりなんだよ

soyo
凍ったこころも
都合がいいね
とけてほどけてしまっても
つかみどころがのこるといいね

soyo
09/10 100円でガシャガシャポンッと落ちてきて
つかのまたのしむそれだけの
おもちゃみたいなゆめだから
口にしないと 決めていたのに

soyo
お昼寝のあともういちど
ためしてみるね
そのために
みるべきゆめをいまみるつもり

soyo
猫と仔猫のひだまりと
ふるびた匂いと珈琲と
流れつづける風のおと
秋にみる夢いつもおんなじ

soyo
09/03 ヒマのまにまに
描いたシナリオ
うまくいく ような気もする
ためさないけど

soyo

たまらないよね
九月の風は
あることないこと
おもいださせる

soyo
08/27
またくるね
そろそろくるね
金色の匂いがしたね 
たまらないよね

soyo
ぢりぢりと
封じたむすびめ
ぽろんぽろろんほどいてしまう?
そしてそのあと だれがむすぶの?

soyo
リンリンリン
風鈴のおどる音だよ
警笛に聞こえるような
なにかがあるの?

soyo
07/25




へっちゃらそうに
すればするほど
ばれる気がして
だまりこくってすごす雨降り

soyo
07/09
外は雨のちヒマワリ日和
空をみあげて咲く日和
こんな日は 
うごきだすのに もってこいの日

soyo
痛みはここへ せつなはここへ 
さとりはここへと 散らばせて
ツメをかくして おどけてみせて
たまになかまに うたをきかせて
いそがしかったね すばらしかったね
尊かったね かっこよかった

soyo
∞さんが いつか他サイトの日記に書いていた 
「そんな今日は生きるのにもってこいの日」
このフレーズが 気に入っていて
いちど真似をしてみたかったのでした。ぺこぺこ。
07/02
夜までに 治るといいな
わきでることばが
指のさきから
こぼれるまえに

soyo
神さまが
敷いたレールのジョイントを
超えたところに さっきついたよ。
もしもしもしもし聞こえているの?

soyo
ひとときとじる
まぶたにうつる
冬のまきばと凪の海々
さびしがりにはよく効く景色

soyo
06/25 ただみていたい
風であいたい
はたらきかけない
ものでありたい

soyo
がまんだなんて
気づかなかった
そうするほかには
なにもなかった

soyo
大きなポケット
ついたエプロン
つくってみたよ
はいってみたい?

soyo 
06/18
なまえもいいね
ならべてかくと
なにか約束ある感じ
なんども書くと存在感が濃くなる感じ

soyo
ないしょもいいね いっしょに持つと
仲間意識が濃くなる感じ
手ばなしたならかんたんに
仲間はずれになれちゃう感じ

soyo
木はいいね
待ち合わせなんていらなくて
いつもわたしを待ってる感じ
ぜったいどこにも行かない感じ

soyo
06/11
その人たちのこれまでの
そのときどきのなないろを
たたえるように
虹がでたよね

soyo
さぁ逃げよぉ
ふしぎな貝のイヤリング
落として逃げよ
森のくまさん追ってくるまで

soyo
06/04 今からが
はじまりなのかもしれなくて
今はいつでも
イントロダクション

soyo
画面のなかで
そだてたような
わかりやすさを
さがしているの

soyo
かぎをわたして
よていつたえて
ぜんぶゆだねて
ほっとしたくて

soyo
05/28 そこからさきはよりぬきの
風だけが吹くやさしさの
尊いものの吹きだまり
防風林のなかの原っぱ

soyo
いっこずつ
ひかるしずくにふれながら
美しいものになりゆくそれをみている
ころがりながら

soyo
力かげんが
わからない夜
ブレーキランプの点滅が
迷いぐあいを伝えすぎてる

soyo
05/21 とまらないでね
なりやまないで 
ジブンのいしで奏でていてね
リピートボタンのせいではなくて

soyo
がんばれがんばれ
がんばれないや
うずまくおちるむなさわぎ
されるがままのバイオリズムの

soyo
元気なわかば
いそがしそうにせかいをみてる
まぶしくて もったいなくて
おちつかないよね 五月って

soyo
05/14
これっきりびくともしないがんじょうな
ふかいひだまり。
おひさまの五月のお仕事
ひだまりづくり?


soyo
みてるよね。
まちがいないね。
みのがすはずのない色を
空に見つける午後のあんしん。

soyo
靴を飛ばして
うらなうあした
裸足の親指
少年っぽいね

soyo
04/30
贅沢で
もったいないね わすれない
稜線をのんびり滑りゆく雲の
衣擦れだってききのがさない

soyo

土の吐く息
乾くうるおう やわらかさ
雨と大地はおたがいの
つごうをいつも知っていて

soyo
04/23
「こっちだよ」って 呼んでいるのは
少しムコウにひろがるあんど
近づくとそのぶんムコウにゆくあんど
たどりついたらうごけなくなる 

soyo
雨あがり
雑木林はおごそかで
ここで待ちたくうけいれられたく
儀式のようにふれる腐葉土

soyo
04/16
つたわったかな
こまったのかな
わからないから
わらったのかな

soyo
シャツからこぼれるおひさまの
匂いがつんと効いてきて
あわててまぶた
とじました

soyo
できたばかりの白い地図
とおった道は春色に
まよった道はパステルで
きれいに塗るからまよっていいよ

soyo
03/19 いっぱいの
空いっぱいの空色の
春のけはいのうららかに
雪が舞うから こみあげてくる

soyo
近くにいつもいる人に
伝わるだけの力でいいの
はっとおどろく
ものでなくても

soyo
ぞんぶんに
夕焼けばかりを
みていたやよい
ゆく冬くる春かけがえなくて

soyo
03/12
よくみてよって
うったえながら
ふくらむほっぺが
似あっていいな

soyo
失礼な
かんちがいかもしれなくて
こたえあわせは
しなくていいね

soyo

03/05 耳をすませば
バスの扉のひらく音
とおくとおくへいざなうような
凪にあずけるケセラセライフ   ⇒

soyo
ふざけてばかりの
のどかさは
はるや彼らに
似合わなさそう必要なさそう   ⇒

soyo
美しくつづくいとなみ
みまもりたくて暮れなずむ
無傷な森の入り口で
であった日からつづくそら耳 ⇒

soyo
02/26 なにもないのに
ないておひるね
傷つきやすい もろい何かに
なったみたいに 

soyo
気づかないふりしていていいよ
気疲れしない
傷もつかない
真ん中以外はみえないことに

soyo
このごろの はんぶんの月
つぎつぎに
ねじをゆるめる
イタズラがすき?

soyo
02/19 あの部屋へ 
持ち込むものが
いつつむっつとふえてきて
バロメーターまで 運びかけてる

soyo
証拠はあるよ
バケツの中に
あの日ひろった
星と一緒に

soyo
そこでしか
得られないもの
そんなこと
爪の先まで知れ渡ってる

soyo
02/12 帰りたくなるときに限って夕やけが
やさしく遠く 遠く遠くて
ワイパーみたいに正確に
ばいばいばいばい手を振ってみる

soyo

心にたまに降る雪に
羽がぬれると 戻れなくなる
遠出するなら
空の青い日

soyo
02/05
耳をたよりに
ほかのすべてを休ませて
近づく雪の鳴く音が
運んでくるもの待っていようか


soyo
ページをめくる音だけが
ひびくしずかな朝でした。
小鳥がたまに窓に来て 
見まもりますか? と 言ったりするけど。

soyo
午後になる少し手前でとまるといいな
木立ちの影は 西向きに 
ナナメにながくのびきって
それが いつよりやさしげだから


soyo




以下 2000〜2001

  12345678910111213141516 12345678910111213141516 12345678910111213141516

る晩 月が 「と」だよ「と」と
はじめたしりとり 百首越え
ことばがみちて みたされて
ただそれだけの おなじつま

soyo

あきらめて
九月に落ちる 白樺の
葉っぱひらりと 宙返り
なんでもないよと 強がって

soyo

足あとが
雪にうもれてゆくのをみてる
いまはまだでこぼこしてる
まもなく平らになるはずの

soyo

あいあいがさも あいかぎも
あいかわらずな あまぐもも
あいまいもこな あいたさも
あめのあいまの あんそろじ

soyo

秋の日の
あんばらんすが融けこんで
ためつすがめつ
まるく流れる

soyo

青い夜
散らばる星から降りてくる
神さまがいて そちこちに
日ごとの些細 みまもっている

soyo

秋の宿題 抱いたまま
冬眠しちゃったクマの子が
目覚める頃には ほら それも
おわっているから 平気だよ

soyo

あめふりは
ひとつのこらず うつくしく
期待どおりに まぜこぜに
記憶しそうで すこし厄介

soyo

溢れています。
あとからあとから にじんできます。
秋の葉っぱにつつまれて
木々のうるおいわけてもらって。

soyo

いいじゃないか と つぶやいて
群れをはなれた 旅の鳥
みつけたものと なくしたものを
ならべてかぞえる声ほこらしげ

soyo

いっぽんの白樺たよりに戯れて
はしゃいで2枚 惜しみなく
なじって3枚 散らせゆく
まるで冬枯れいそぐ2羽

soyo

いらなくなったものばかり
あつめてきれいにファイリング
かれらのかけら
言葉の押し葉

soyo

いそがしい日々らんぼうに
四角いこころまるく拭き
四隅にのこった染み汚れ 
雪の白さにかくされて 

soyo

一歩づつ
あとずさりしてみるごとに
背景ひろくひろがって
焦点ぼんやりしてくる候

soyo

いつまでもやまない雨の
午後3時
なにかが近づく
音が聞こえる  

soyo

ウソツキは
鎧のように纏うもの
素肌に着るのは
からだに悪いよ

soyo

   
スプレッソな珈琲を
絶やさぬ様に口の中
甘えたことを
喋らぬように

soyo

えんがわに
ならんで四っ葉みつめてた
まるでまたくる
時間のように

soyo

永遠 絵本 エトランゼ
えのつく言葉のかくれんぼ
夕陽の窓にみつけては
それを誰かにつげたい暮色

soyo

おめでとう
「冬には自分 親になります。」
丁寧な言葉づかいの添え書きに
グラスぶつけておいわいワイン

soyo

おやすみ の
よっつのひらかな やさしくて
いい夢みさせてくれそうで
朝までずっとにらめっこ

soyo

思い出すのは こまぎれの
パタパタ絵本のぎこちなさ
しゃしゃしゃと過ぎる木洩れ陽に
スライドしてゆく 峠道

 soyo

音楽会の招待状
落ち葉に書いて ひとりごち
宛名しるせず 風にのせ
からだひとつで 秋を聞く

soyo

隠すしかない白昼夢
穴に向かって叫ぼうか
王様の耳 ロバの耳
葦の葉いつか 風に伝えて

soyo

軽くなるかな ならないよ
にてもやいてもおなじだよ
ねてもさめてもかわらない
オモイオモイの肩のお荷物

soyo

かなわなくても  かまわない
からっとはれた   かいがんの
かけがえのない    かたことに
かまけるかたとき    かたわらで

soyo

影だけが
ふたつ並んで 残ってる
ありふれていて 誰ひとり 
気にもとめないカタチのままで

soyo

仮面でも
たんせいこめた手作りの
ひとつひとつのほんものは
そのばそのばのありのまま

soyo

「かえろうか」
また一番に言っちゃった
ほかの誰かが言ったなら
小石を投げてさざなみたてて
困らせようと思ってたのにな

soyo

気づいてる
ブームのピークがすぎたあと
そこからそれが
そだつということ

soyo

銀色の
折り紙だけの千羽鶴
色の褪せない
千のお願い

soyo

傷つけば
いたわりあえる距離の人
傷つけあえる
近さ ではなく

soyo

記念日を
おぼえているかなどうかなと
ポインセチアとシクラメン

雪の窓辺でたちばなし
 

soyo

今日もまた
2回まわした洗濯機
つまらない汚れのついたintention  
放りこんだら もう一度

soyo

銀色の
ニシビにさんざんつつまれて

いとおしそうに いだかれて
清められてる木々とタマシィ 

soyo

切符は葉っぱ
ゆきさきよりどりみどりいろ
たきびにするとたなびいて
たびだつ煙 目にしみて

soyo

つしたかたほうおとしもの
鳥が拾ってあたためて
かたっぽづつの
ひとつづつ

soyo

ぐうの音もでず 去った町
たちよりみれば たちまちに
かわらぬ笑みの 友がいて
ふるさとになる ひるさがり

soyo

Green の指輪
右手の小指
12時の鐘 なるころに
しろつめ草に戻ってる

soyo

暮れる夏色 八月の
雲の細胞  ひとつづつ
からくれないの 血 しみて 
しん と 誰をも黙らせて

soyo

いとだま
ながめて寒さ 恋しくて
編むことのない せぇたぁの
編み込み模様の葉を描く

soyo

原因に
なってみたいな
あの人のフキゲンだとか
笑顔なんかの

soyo

ことばあそびに ことのほか
こころこもって こぼれてる
混沌として こてさきの
ことばにかえる 更新日

soyo

小道具なんかに
つかわない
口にだしたら たちまちに
空っぽめいてゆく五文字

soyo

声だけを
たよりに描いた 時の地図
タイムカプセル
とどくみちすじ

soyo

午前2時
頬づえついて トナカイを

待っているだけ
ほかでもなくて

soyo

探してる
ふりだけしてた みちしるべ
見つけちゃったら 目をとじて
三回まわって 見失おうか

soyo

   
み入る月夜もたよりなく
描けるものも 少なくて
半透明な 面影の
かけらあつめて
montage

soyo

証拠なら
月のあかりの青写真
ふんべつのない
こころがふたつうつっています

soyo

しょぼんとしたね
かなしいね
ないしょにしようね
いっしょになこうね

soyo

しどろもどろで
かまわないのに。
なめらかそうに 
しなくていいのに。

soyo

食卓の小さな陽だまり追いかけて
野菊の花瓶にスポットを
あてる遊びの
七月の
最後の朝がすぎてゆく
 

 soyo

白いまま
残ったページ
紙飛行機が似合いそう
ようじんぶかくムコウに飛ばそ

soyo

少しくらいの足音に
ぎゅぎゅっとちぢむ
すとれいん
 
遠のくおとは ただの時の音

soyo

すこし笑えた4歳の
知らずかわざとか場違いな
『 とっとこぉ走るよハムたろぉ ♪』
音痴に歌う おもいやり

soyo

すどおりしてゆく ひつじ雲
やくそくの夏 ちかづいて
ちがうかたちに
なろうとしてる

soyo

スキップららら
おどるココロが飛び跳ねて
それをムジャキに告げたくて
だいじなことは そんなムボウビ

soyo

スピーカー
メッシュふるふる振るわせて
聞かせないでよ
翳りゆく部屋

soyo

すぐそこにいつまでもいつもいるような
錯覚だらけのコンタクト
煮沸消毒しなくちゃね
もったいないから右目だけ

soyo

席を立つ 七つ目の駅
通りすがりのあいせきの
その人が言う『いつかまた

あるはずのない いつか がふえる

 soyo

せますぎる
木々のあいだにたたずんで
四季をみていたすすきたち
夏がゆくのは懐かしいよね

soyo

前夜祭
なつかしい腕 近づいて
三人手前で輪を抜けて
遠くでみていたオクラホマ

soyo

制服と
セピアカラーの日記帳
あきらめかただけ
じょうずなころの

soyo

せつじつな短冊ばかりの柳の木
「メガレンジャーになれますように」
「神さまがいっぱいあそんでくれますように」
わたしのは あとまわしでもいいやと思う

soyo

贅沢な雨 それさえも
びくともせずに はじいてる
凛とたたずむ ラベンダー
しなだれたりせず 終わる花  

soyo

ぜんぶだと
持ちきれないから 埋めたのに
芽をだすなんて
あなどれないね

soyo

そよ風に
着ぐるみ借りた春疾風
木枯らしふいても風まかせ
北風に叱られたってしらんかお

soyo

そんな感じで  とりかえし
つかないこととつくことの
区別もつかなくまざりあう
輪郭のない七いろの虹

soyo

宝箱 とじてしまえばもう二度と
口にはしない はずのうた
耳にもしない はずのこえ
オルゴールだけ 覚えてる

soyo

誰の名前をよぼうかな
あの子がほしい 
あの子じゃわからん
かってもさびしい花いちもんめ

soyo

ためらわないで たそがれて
たどたどしくても たおやかな
たちいふるまい  たずさえて
たしかにたなびく   多年草

soyo

Diary 
誰もがみすごす記念日を
今夜もしずかに
記憶している

soyo

ダビングしたいたかなりが
きせつにひとつふえてゆき
いくつあっても 
たりないすきま

soyo

小さな手 輪ゴムをはめて
ぺとぺととして ぷくとして
にぎりかえして さわらせて
そのままでいて もみじの手

soyo

ちぎれ雲 
はなればなれのこなごなは
ただごとじゃない

あてどなさ

soyo

チョコレイト 
パイナップルであと3段
グリコでアガリのはずだけど
ぐうはださずにもうひとまわり

soyo

宙ぶらりん
必要なだけ いくらでも
ゆらり揺られて
ただよっていて

soyo

連れてってなんてらしくないよ と
はたちまえ
わたしらしさを
おしえられ

soyo

つかまえられると
みうごきとれないこおり鬼
手つなぎ鬼とは
ずいぶんちがうね

soyo

露けき袖の六月が
大きく手を振り 行こうとしてる
伝えたいことあるはずの
降らせたい雨 そのままに

soyo

つんとして
ぎりぎりまでにこみあげて
ふれるとすぐに落ちそうな
鼻っ柱にさわらないでね

soyo

デミタスカップの染みひとつ
FAX のトンネル抜けるころ
匂いも想いも失って
にじんだ月の浮かぶ便りに

soyo

でおくれて
つかみきれない空気さえ
自分のものに
しているパンジー

soyo

寧なひとつひとつの仕草にて
ほすもたたむもたのしげな
お喋りやまない義母の笑み
娘のようにはなれないけれど

soyo

てぶくろを
わざと忘れて 冷たがる
つかいふるしの かわいげや
ポニーテールが 似合う頃なら

soyo

遠すぎるゆえの とおとさや
つながる空の  いとおしさ
すすき手折る娘   仲秋の
月の蒼さを  いつか誰かと

soyo

どうしていますか   一枚に
どうしてですか と もう一枚
約束のはたちの夏にひとつだけ
ポストに入れる  つもりの葉書き  

soyo

りとめのない とまどいに
とおくばかりを とめどなく
とほうにくれて とどこおり
とりつくろえず とりみだす

soyo

どうしたの
どうってことのないことの
どうどうめぐり
どうもしないよ

soyo

とうとつに
訪れそうな日の為に
ハクナ・マタタを
覚えたんだよ

soyo

飛んでいきたい  その空に
その蒼さにも     広さにも
すくまずあそぶ  ヘリウムの
風船くらいの     小ささで

soyo

ろっぷどろんぱどろあそび
浮かぶ言葉は正直で
どんなに上手にかくれても
かわいいしっぽがみえてるよ

soyo

名残惜しさの味わいの
ほんとのところ知りたくて
三月の雪の気持ちで
お散歩してみる雪野原

soyo

なにもいらない だいじょうぶ  
木枯らしにかじかむ手なら 
GEORGIAの缶珈琲が
あたためるから

soyo

流されて
しらずしらずにけずられて
まぁるくなれたね
下流のこいし 

soyo

何もかも
なかったことになりそうな
邪気のない冬やってきて
むぼうびなままもぐりこむ

soyo

「泣いちゃうよ」って
言ってるそばから泣きだす雲を
見て見ぬふりの閨の月
星がながれてなぐさめて
誰も知らない夜空のドラマ

soyo

にんじんグラッセ 煮つめる日暮れ
まぁるくめんとり ただよう甘さ
かけがえのない 何かに似てる
すみっこにおく いろどりの

soyo

にわか雨
通りすぎても ワイパーが
いそがしそうに うごいてる
メトロノームになってくれてる

soyo

虹のまんなか
七つのひかりに
まぎれてしまう
手ごたえのなさ ゆるしてしまう

soyo

にあわない
言葉づかいをするような
ここちわるさにみまわれて
すこし黙ってあまやかされたい

soyo

「抜けるような」 が ぴったりな
広がる空に見つめられ
とうきび畑の真ん中で
手を振ってみる その空に

soyo

ぬかにくぎ
のれんにうでおし 
雲にぐち
ほしくないもんてごたえなんて
 

soyo

 
んねんころり おころりよ
微熱の4歳 あたたかく
母であれれば それだけで
いいな ナ気分で むくバナナ

SOYO

寝顔をみっつ ながめつつ
とまどい放つ ゆめうつつ
くちびるみっつ 眉むっつ
いい夢いくつ  月ひとつ

soyo

ねぇ 早く
作戦会議をはじめましょう
雲がどんどん薄くなり
まぶしいものにまぎれるまえに

soyo

のどけきはずの こもれびの
並木も鳩も紫陽花も
装飾品にみえた日の
乾いた心のあの日の吾の目

soyo

   
「はしゃぐ心をあげようか」
案山子に言った あぜの道
てさぐりするまで気づかなかった
ここにしまった はずなのに
 

soyo

はじめてよかった 衣替え
山吹色のハイネック
包まれたなら たちまちに
秋の呼吸を 思い出してる

soyo

馬鹿げたことを
書かないための
平気な素振りの一行なのに
おおきな余白がしゃべりたがってる

soyo

春の若葉に さそわれて
はじめましてと 降りてきた
飛行機雲の かけらたち
誰も知らない
recollection

soyo

バターとけだす人肌の
ぬくもりくらいのちょうどよさ
とろとろ如月たのしんで
ためらいじょうずなチョコレイト

soyo

花屋さんの店先の
せけんしらずなブーケを真似て
ことば束ねて
つくる約束 

soyo

いばいと
なんでもなさそに まどのそと
にどとはこない
Anniversary

soyo

パントマイムで愛を言う
悲しみだらけのピエロさん
のぼってごらん おどけずに
しがらみ消える 高さまで

soyo

パズルはずっと できないよ
散らばるピース みっつだけ
内緒で炒めて
食べちゃったから

soyo

だまりの今はつかのま
居間の木目の床の上
ブルーのガラスの陽だまりに
裸足ならべるつかのまのいま

soyo

ピンクにそっと 染まるかな
真っ赤な嘘を ひとしづく
白い二月に まぜたなら
つかのまくらいは色づくのかな

soyo

ひとときと
呼べるくらいの小ささに
リサイズリサイズ
あのころのこと 

soyo

火のないところにたつような
けむたくはない煙になって
けむにまいたり
してみたいよね

soyo

日々のおもむき
きょねんの落ち葉
ばらんすばらんす
すきまそのまま埋めなくていい 

soyo

日焼けあと
遠くですぎたその人の
夏のかたちを
自慢している

soyo

人づてに きくのもいいな
尾ひれがついて
複雑そうな
ナイショバナシに育ったころに

soyo

プールの窓辺 
ひなたの昼寝
三歩さがれば六歩離れる
鏡の向こうの ゆめうつつ

soyo

ふしぜんに
ただようような浮遊感
ぶきような
安心感かもしれなくて

soyo

ぶきようそうな人たちも
まことしやかな
嘘をつきそう
夏がゆくまで だまりあおうか

soyo

冬に咲く
ものだけがもつ存在感
こころぼそさも
どうどうと咲く

soyo

ふたりぶん 
お散歩の道えらぶなら
金色に降りしむ月に濡れる道
銀の風の子 あそぶ道

soyo

ふいに聞く 祭ばやしが
真夜中に
封じてあるもの 
ほどきはじめる

soyo

武器にもなるなら 
ほんものですね
あたりさわりのなさそうな
ちょっとやそっとの言葉じゃなくて

soyo

ぶっきらぼうな雲たちが
月のまわりに
あつまって
言葉すくなに 月末の
反省会をしている深夜

soyo

降りそそぐ
まぶしいほどの雨でした。
ノースリーヴの肩だけが
夏の終りを知らされました。

soyo

へりくつを
とりみだすままつらねても
びくともしない
ゴシック体

soyo

ベランダで
だまってみてた
合図ひとつでとまるはず
月ゆきの のぼりの最終ロープウェイ

soyo

べつべつの空をみあげて
かけがえのないもののかたちの
雲をみつける
よぉいどん

soyo

本当は 誰も 井の蛙
知らない広さは ないも同じ と
言い訳を  しようとしている
たらいの中のおたまじゃくしに
 

soyo

ぼたん雪って 
季節はずれのきまぐれな
やさしさなんかに
とても似ている

soyo

 
窓だけがまるで全てというように
つかみどころのない場所に
しがみついてる雨の粒
つつつっ つぅつつ つんとして

soyo

街に降る雪にも似ている粉雪が
ふりかえらない彼らの背中
ふたつ一緒につつんでしまう
今朝もみた夢 彼らはだぁれ

soyo

魔法のじゅもん
おしえないでね
それをわたしに
ゆだねないでね

soyo

道ならぬ恋すずしげに
乱れず語る その人の
やっとの思いの正しさを
道ばたで聞く シジュウカラ

soyo

みかけによらない冷たさで
すみずみまでが満ちている
なりたい人は
秋めいた人

soyo

みっつまでなら
かくしておける
器から こぼれているのは
よっつめのそれ

soyo

ムボウビな表情うっかり
みせたあと
そっけなくする 
ルールがあるの

soyo

むづかしいよねとおいよね
とどかないよねおちるよね
いちにのさんの瞬間を
おもうだけでも 描くだけでも    

soyo

胸に一本
イタヤカエデの木があって
色づく葉っぱや木漏れ日を
ヒトゴトみたいに ながめているの

soyo

むやみやたらに 降る星や
あまいことばの にわか雨
こころならずも かんたんに
こころがまえを なくす空

soyo

目を閉じた 
まぶたにのこる白い雲 
かたちかえても まだそこに
あるかなないかな うしろすがたが

soyo

 
もう平気
真あたらしいものつけたくて
探したタイツ 浅葱色
とても似合うよ ふくらはぎ

soyo

桃色に
すぎゆく雲のまぶしさに
まばたきするまの
今日のはじまり

soyo

森じゅうが息をひそめて
星降る夜をかんじあってる。
おねがいなんて
ひとつもなくて。

soyo

やりなおし
壊したりせず そこだけの
ドミノをそっと なおすだけ
ほんのちょっとの 空間の

soyo

「やばいじゃん」 「わぁい♪やばいよ」
追い越してゆく自転車の
ふたりの声を コスモスが
何度も我に聞かせおり

soyo

夢の国への階段の
月あかりさす踊り場で
今夜もあの子はかるたとり
真似て読んだり おてつきしたり

soyo

夕方5時の太陽が
じゅわーっ と海に落ちる音
どこにあっても こんな日は
胸の鼓膜を ぴんとして聞く  

soyo

 
よそゆきがおの装いや
よういしていた鎧戸に
ようしゃない雨
秋風味

soyo

呼んでいる?
呼ばれてないよ 足もとの
きゅっきゅときしむ雪の音に
まぎれるくらいの それはそらみみ

soyo

     
理由はふたつ
いつでもふたつ
まぎれもないね
ひとつづつだね

soyo

   
   

檸檬つみあげ つくる家
すっぱくちいさなドーム型
絵にも描ける かたちある
あの子とこの子の
dream house

 soyo

   
ローマ字を おぼえた日には 
頭文字 同じなことがうれしくて
些細な幸せ そちこちに
日ごときらきら 少年の恋  

soyo

Romanceみたいな 歌詠んで
ひとりあそびにひとりごち
子らに歌の意 問われおり
あたふたもどる 母の顔

soyo

 
ワインのかおりそのままの
ボトルに言の葉つめこんで
隠れ家におく 夜の森 
魔法熟して 朽ちないポプリ

soyo

わかる気がする
なんて言われて
情緒を持った真実に
なろうとしている ほんとのことに

soyo

おはなし

あいがしらに 星の子が
真昼の月に聞きました
「オレンジ色の月は どこ」
いついつまでも
二人並んで待ちぼうけ

きずてならない 待ちぼうけ
「並んで待っても 日が暮れる」
お節介なおひさまが
星の子つれて オレンジ色の月さがし

Evening primrose が咲く森で
星の子 おひさま 真昼の月が
じゃんけんぽん と かくれんぼ
あたりはオレンジ 月あかり

soyo

たなばた特集

ごめんなさいと 言ったのに
うつつをぬかした 罰として
はなればなれに なりました
どうしていますか ひこぼしは

夕闇にひとつ またひとつ
星屑たちが 音もなく
そぉっとひろがる あまのがわ
この日のための これまででした

notebook に つれづれと
綴りつづけたこれまでが
確かなものに なる今宵
ミルキーウェイにつつまれて

soyo

 
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