cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



 
NO.528  2025/02/01 (07人21作)
もうひとふんばり 照らされ 夜明け

もうひとふんばり
のぼった先に
広がる海と
わたる風

ふみちゃん


照らされて
陰影に富む表情の
テディベアよ
夕日射す部屋

ふみちゃん


夜明け前
真冬の道を今日もゆく
ほっとするのは静かな月と
わずかばかりの窓灯り

ふみちゃん


もうひとふんばり
握ったこぶし汗誇り
暑さ寒さを
時間の限り

肉野菜


照らされて
はるか彼方の星たちの
静寂を聴く
冬の街角

肉野菜

      「街角」 だよ 「街角」

夜明け直前
悲しく優しい漆黒の
ただ何気なく
繰り返す冬

肉野菜


もうひとふんばり
そう思えたら
きっと遥かに
越えてゆけるはず

ふらっと

照らされ続けると
くたびれるから
時には影に
守られていたい

ふらっと

夜明けには
まだもう少し間があって
いまは静かに
生まれるところ

ふらっと


もうひとふんばり
いまいちど
ゆうきをもちたい
そっくりそのまま

ぬちうむい


照らされて
水飛沫の虹
今日は何色に
見えるのか

ぬちうむい

夜明けと共に
ポンポン船
行き交う港町
観光地の真の営み

ぬちうむい

もうひとふんばり
みずからはげまし
実はやっとこなんだよと
お互い知らずにすれ違う

ナツ

照らされて
眠る幸せ
今夜の月の通り道
窓から覗かれ包まれて

ナツ


夜明けには
浅い夢みるさやさやと
くさはらの道行く
満たされてどこまでも

ナツ

もうひとふんばりしてみよう
子供の頃から好きだった
ビーズの世界のきらめきに
似てる冬空 見上げて編もう

スー・

照らされて
雪の夜道が輝いて
サッとリズムを奏でてる
私の足跡 あなたの足音

スー・

夜明けまで
夢中で編んだひたすらに
膝掛けズレても気にせずに
まだ残ってた あの日の私

スー・

   「あの日の私」 だよ 「あの日の私」

「もうひとふんばりがんばれば
なんでもかんでもうまくいくから」
ほんとうに
そうゆうことってあるね ことだま

soyo

    「ことだま」 だよ 「ことだま」

照らされて堂々とゆく
ごまかしもひとつの嘘もないことを
たたえてくれる
真冬日の雪 真夜中の月

soyo


夜明けまえ 遠く働く除雪車の
地響く音をきく 至福
(この音は重い深雪)
毛布の中でそばだてる耳

soyo