cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ


NO.503  2023/01/01 (10人30作)
広がる 静か 待っていました

広がる宇宙の果てはどこ?
人知の及ばぬ不思議さに
ちいさな私は
救われる

ふみちゃん
静か過ぎる
冬の朝
目覚めて感じる
雪の気配

ふみちゃん

待っていました
母の帰りを
幼き日の光景を
思い出させる今日の夕焼け

ふみちゃん
広がる世界
きらめく景色
心のなかに
満ちてあふれる

ふらっと
静かに長く息を吐く
たっぷりと吸うために
からだのなかを
からっぽにする

ふらっと

待っていましたと
手を振りながら
たたずんでいる
ここを動かず

ふらっと
広がるの
全てのものを通り抜け
みんな一から
やり直すよう

肉野菜
静かさに
クオリアの赤赤として
認識してる
ぎりぎりの花

肉野菜
待っていました
初雪のしんと静まる
全身に白の空気と
冬の匂いと

肉野菜






広がる世界
見たことのない景色
湧きあがる歓喜
怒涛のごとく

そばかす
静かに
暖かく
ピアノで奏でる
クリスマスソング

そばかす
待っていました
新しいうさぎ年
何が始まるのか
年を重ねても嬉しい

そばかす


広がる
好奇心
胸高鳴る
今年の景色

ぬちうむい
静か
清らか
厳か
元旦

ぬちうむい
待っていました
白い
雪のような
さらさらの新年

ぬちうむい

広がる言葉その響き
大事にしたいその気持ち
いつもどこかで
思い出してる

スー・
静かな火
そっと深夜に燃えている
ゆく年くる年
願いを込めて

スー・
待っていました
この時を!心機一転
盛り上がる連打の花火
胸の高鳴り

スー・







広がる柔らかな
安堵の空気感じる
バスの中の譲り合い
同じ場所に居合わせた縁

ナツ
静かな夜更けに
空気震わせ遠くひびく
私鉄電車カタコトン
明日は雨かな

ナツ

待っていましたよと
かえりみちふと
高いところにお月さま
微笑んでいる

ナツ
広がる水平線
寄せてはかえす波
ふたりで見つけた桜貝
2022 in千里浜

こまはは
静かな静かな里の秋
口ずさぶたびに
哀愁ほろほろ
こぼれだす

こまはは

待っていました
春へと繋がるはじめの一歩
七種うどんのご利益
あるあるきっとある

こまはは
広がる大地にスタートライン
どんどんどんどんと
駆けていく駆けていく
遠くに見えるゴールを目指して

みらい
静かに流れる時間の中で
いろんな気持ちが踊ってる
笑ったと思ったら怒ったり
びっくりしたり泣いてみたり

みらい

待ってましたと駆け寄って
小さな手のひらぐーん伸ばし
笑顔で一言言っちゃおう
この手に一杯のポチ袋のせて

みらい

















広がる夢は
どれもやさしく
おだやかにただそのことを
続けていけるということが夢

soyo
  … 「夢」 だよ 「夢」
静かに聴いて 音を掬って
慎重に 五線譜に置く
それをなぞれば 
いける あの冬

soyo 
… 「あの冬」 だよ 「あの冬」
待っていました
あたらしい年
いくつものノート・手帳を書きかえて
至福  わたしのあたらしい年

soyo
 … 「あたらしい年」 だよ