cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ


NO.440  2017/10/01 (11組34作)

響きだす お待ちください お姫さま
響きだす
遅れて届いた手紙のように
今頃やっと
君の言葉が

ふみちゃん

お待ちください
もう少しだけ
しあわせな夢を
見せてください

ふみちゃん
お姫さまが
しっぽふりふり
いられるように
愛いっぱい注ぎます

ふみちゃん

響きだす
月夜の晩の静けさに
素敵な秋の
虫の合唱

スー・
お待ちください
もう少し
見上げて歩く
秋雨の森

スー・
お姫さま
貴方はなんて綺麗なの
毎日 元気に
魔法をかけよう

スー・
響きだす
つい忘れてた流行歌
あの日の夕焼け
鼓動きらめき

肉野菜

お待ちください
ようやく秋は深まります
混じりけのない青い空気
波おだやかな今朝の港

肉野菜
こんにちはー。どんな季節もどんなお題も、すーっと しぜんに 自分の中に取り込んで、じぶんのものにしてしまう。そんないつもの三方で。
「遅れて届いた手紙のように」 「見上げて歩く 秋雨の森」 「混じりけのない青い空気」 
全体的なトーンがまったく素敵なのです。ねぇ、もぉね、澄んだ空気が手に取るように届いてきます。ありがとうです。

そして。「お姫さま」は、どちらもきっと、小さな温かな大切な、お膝の上の姫のことですね。いいなー。



響きだす
秋の音色と
匂いと空気と
夜の暗さと

ふらっと
お待ちください
そう言って
奥へ入って
ずっとそのまま

ふらっと
 … 「ずっとそのまま」 だよ
お姫さまのような
その人に
野獣のように
漲る力よ

ふらっと

響きだす
明日への思い
わくわくが
ドキドキへ

湘南坊主
お待ちください
な〜んちゃって
いつでも君には
すっぴんなのに

湘南坊主
お姫さまみたいな
ひめゴトをして
愛を育む
秋の夕暮れ

湘南坊主
そして。今回の、やや難しく、扱いずらかったお題のなかで、きらっとひかる意外性(*^-^*)
「お待ちください そう言って 奥へ入って ずっとそのまま」 うーん。すごい。こわい。
たった四行で、なんだかわからないけども、すごくすごく長い時間を経たことが、こんなにも届いてくるから、すごいです。
つるが機織りしているのかもしれないけれども、それにしても「ずっとそのまま」 ここがすごい。(と、だいぜっさん) ありがとうです。
ふらっとさん、このごろ作風がちっょと妖しげになってきました。すてきです。

そして、湘南坊主さんの 「いつでも君には すっぴんなのに」 うーん。これも好いですねぇ。わくわくしました。
はじめ、すこしの先入観があり、 「いつでも君は すっぴんなのに」 の間違いかな? 「に」 は間違いかな? と、ちょっと考えましたが
「君には」 の方が、いろんなふうに読み解く楽しさがあって、これでいいのだな、っと ひとりごちた次第です☆

うん。だいまんぞく。ありがとうです。



響きだすように 遠くから
近づいてくる 雷の音 
夏の終わりを
しらせに来たように

alice

お待ちくださいって 
診察室の前で ひとり
早く順番来てほしいけど 
怖いような 不思議な時間

alice

お姫さまふうに
長い髪の先をクルンと巻いて
ちょっとお洒落に歩いてみたい
いくつになっても心は乙女

alice

響きだす
光のシンフォニー
今年の花火大会も
すごーくきれいで最高でした

24の瞳(Teddy)
 … 「最高でした」 だよ
「響きだす」 ふたつ。雷と花火 なんだけど。あぁそうなんですね、夏の終わりのカミナリは、まったくもって花火に似てる。
そんな思いで読んだのでした。どちらも、どかんとおおきくて、からだのおくまで響き渡って。いいですね。とてもとても旬ですし。

そしてaliceさんの「いくつになっても心は乙女」 わぁぃ、てれる〜と喜びました。
うん。みんな一緒に、髪の毛の先 くるんと巻いて、るんるんすすんでいきましょうねぇー。





響きだす子らの声
今朝も登校の時間だね
泣く子が一人もいませんよう
どうぞどうか楽しくね

ナツ

お待ちください王子様は
手をつかんで離さず
そして階段で裸足で笑う
12時過ぎのお二人

ナツ

お姫さまみたいな
淡いドレスで踊ります
どうぞいつまでも幸せに
世界中の花嫁さん

ナツ

響きだす
近所で子供が生まれた
赤ちゃんの泣き声
幸せそうで微笑ましい

24の瞳(大判小判)
 と 
シンデレラを、モチーフにして 
ちょっと、こっそり忍ばせて。 
なんか、その、 
「ちょっとした感じ」が絶妙でした。
だいすき。
お姫さま
日々の生活
灰だらけ
だからこそ輝くその姿

24の瞳(ぎふとん)
 … 「姿」 だよ 「姿」
響きだす
子供たちの
声が
運動会

24の瞳(えがっち)
お姫さま
子供は
宝物。
澪だけ

24の瞳(えがっち)

そして。三つの「響きだす」。 子供が主役。 
(登校の)、(赤ちゃんの)、(運動会の) 子どもの声が響くお話し。うれしいのです。
ナツさんの 「泣く子が一人もいませんよう どうぞどうか楽しくね」 って、あたたかいですねぇ。

その子たちも、みなさまも、どうぞどうか楽しくね、より良い秋になりますように。




響きだす
響き合う
いつのまにやら
絶妙の間合い

こまはは
お待ちくださいな
あったか味噌汁
お持ちします
今宵も具だくさん

こまはは
お姫さま
出て嬉しや坊主めくり
時空を飛び越え
幼子たちの歓喜よみがえる

こまはは
響きだすうたごえ
響きだす楽器の音
どれも素敵なメロディー
ホッとさせてくれる時間

みらい

お待ちください落としましたよ
その声かけに
そっと振りむく小さな女の子
ハンカチ片手にニッコリ笑顔

みらい
お姫様みたいに着飾って
鏡の前でにらめっこ
にっこり笑顔にプクって膨らませたり
大好きなお姉ちゃんの結婚式

みらい
「お待ちください」 どちらもとても温かく。ほっとほっこりできますね。
このお題、抽象的な作風の4行が多く、誰が誰に「お待ちください」と言っているのかは、あいまいなまま のものが多いなか、
この、お二つは、言った側も言われた側も両方の、表情までが見える気がする。バランスいいなぁ。ありがとうです。

あ。そして。「響きだす」 どちらも、それぞれのたいせつな空間をみつめて描いて下さっていて、素敵でした。ありがとうです。




響きだす 
まつりばやしの笛太鼓
わたくしのなかの秘境の水の辺の
秋の黄金がめざめはじめる

soyo

お待ちください
白線の内側でだよ
あんぜんなところでふたり とめどなく
あそぶ 電車がやって来るまで

soyo
 
お姫さま気分で眠る
うたたねの
秋の黄金のひるさがり
世界から幸多かれと祈られている 

soyo