cap verses / そよ日暮らし

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沙音さんのシリトリ

2010

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10/01
颯爽と
躍り出たつもりがずっこけて
ああ
いつもと変わらぬ私がいる

沙音
どよどよと
がやがやと
学生時代の全校集会
君の面影いたるところに

沙音

水こんこんと
面に映して流しさる
止まらずうつろう
時というもの

沙音

09/01
明日は明日
またしあわせをさがせばいい
今日という日を
精一杯生きて

沙音

包まれている
びっしりと日射し
透明な空気の
隙間もないほど

沙音

笑えるんだよ
いつでも人は
希望を呼び込む
おまじない

沙音
08/01
いさぎよくしてみたいけど
ズルズル引きずる昔の抜け殻
あこがれるのは
プツンと切れるとかげのしっぽ

沙音
広がる夢は
大きくたかく
どこまでもいつまでも
ただただ続く空のよう

沙音
風にのる
ことのはたちと光のプリズム
作者を離れて
楽しそうに踊ってる

沙音
07/01 分岐点にて
待ち合わせ
どっちを選ぶか
どちらもこわごわ

沙音
愛し方とか
忘れてないよね
こっそりつぶやく
自分の胸に

沙音
縁側の
記憶は刺さった棘の
日向の匂い
赤い夕日とひりひり感と

沙音






2009

05/01 ゆきつもどりつ
ドアの前
子犬のように
僕はそわそわ

沙音
君は君流
はばたいて
いつだって合わせる僕は
そのままだから

沙音

なにもかも
おわったあとのさびしさは
川ゆく風を空っぽの
両手にだきしめて

沙音

04/01 そわそわと
待ちわびるのが好きなのに
いきなり初夏まで
駆け足の春

沙音
抱きしめてみる
あの日あのときあの瞬間を
想い出の中
眠っていたい

沙音

そのままだから
あなたが好きで
そのぎこちなさ
優しく見える

沙音
02/01
ちからをこめて
いろいろまぜて
まるめてなげる
わたしのきもち

沙音
はたらく小指
おやすみそのほか
赤い糸 とか
固い約束のとき

沙音
やさしあわしかろし
花縁揺れて合図する
振り返ったら
ん、春?って

沙音
01/01
勇気...
そんな言葉もあったっけ
はるか昔の
制服のころ

沙音
てぶくろみぎひだり
下向く君の
見上げる視線
僕の声がとまどう季節

沙音
あなただけなの
なんて素直に言えたら
人生は
簡単なんだろうな

沙音





2008

12/01
迷うほどに面白く
しかめっ面に
とんがる唇
きみの横顔七変化

沙音

あなたとともに
それぞれの道
でも二人三脚
片方はいつも一緒

沙音

きっと たぶん もしも まさか
だんだん変わる
期待の確率
大荒れの心模様

沙音

11/01
粉雪までにはまだ少し
木枯らし吹くのはそろそろで
お散歩寄り道ベンチでは
ほくほくお芋が恋しいな

沙音

欲しいな
あそこの輝く星と
夕焼け色した光る雲
いつでも見れるカバンの中に

沙音
あくびがね
ぱくんとひとつ声たてて
かかえた悩み吐き出して
秋のお空に消えました

沙音

10/01
お元気ですか
それだけ手書き
いいかもね
音信不通や印刷だけより

沙音
ちっぽけなこと?
ううん私にとっては
大事なことよ
どっちのケーキが大きいか

沙音

魔法でもって
塗り替えたいな
灰色した不安ばかりの
未来の空を

沙音

09/01
おぼえてる
ススキの穂から覗く顔
かくれんぼした雲の陰
ゆるゆるのぼる愛しい月よ

沙音
いつのまに
変わる季節の空の色
ながめるうちに
おいてけぼりのタンスの中身

沙音

ぷっ くりはれた色白が
見るまにはにかむ赤色に
ああ夏の痕跡
素足のそこに

沙音

08/01
名前をつけて今日の夕日に
心に貼ったアルバムの
いつでもページが
開けられるよう

沙音
夏の思い出はやばやと
綴る日記を風めくり
「まだまだ これから」
白いページに光あて

沙音
見つめ合う目
逸らすチャンスを見逃して
だんだん変わる
にらめっこ ぷっ

沙音
07/01
道に寝っころがって
雲の影を見送ったよ
夏になりそな
風といっしょに

沙音
走る波
おいつきおいこせ白い泡
どちらが先に届くかな
私の気持ちは変わらない

沙音
よろこびとかなしみを
結んだら
仲よくちょうちょに
なりました

沙音
06/01
ふんわり風に傘もたせ
あちこち花とおしゃべりし
交わす笑顔がふるふると
水玉のせた雨のお散歩

沙音
実をついばんで首かしげ
許しをこうような
可愛い仕草
つい綻んだ笑みの口許

沙音
慣れるといいな風の声
時々ごぉっと脅かして
それでも歌うよう
空かき混ぜて悲しげに

沙音
05/01
空たばね
大事な思いに染め抜いて
また空に放す
あなたへ届け..と

沙音
好きですかなんて聞けなくて
昔のままのあの気持ち
いまでも乗せて揺れている
花びらの先

沙音
夢がいっぱい
詰まったようなシャボンの上に
ゆらりん虹の
ひかりを見つけ

沙音
04/15
影の先
あなたの姿を見つけられたら..
そんな想いをよそに
桜吹雪の白に蔽われ

沙音

ゆびわっか
組んで離れて繋がり切れて
あの約束の
ゆくえをさがし

沙音
ひらくまでだよ 我慢して
じっと見つめる堪えた
息の 先 羽かすかに
春きらきらの宝石閉じて

沙音
03/01
消えるときまで
ゆらりとゆれて
日向の雪の
旅立ちの影

沙音

こわかった
空ごと吹き飛ぶ春嵐
繋いだこころも
何処かへいきそうで

沙音

くるまる あったか
つつまる あんしん
さむさがほどけて
春ひらくまで

沙音