cap verses / そよ日暮らし

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 nohoho




2019

06/10
地球を 掌に 包んでみる・・・
地球を 腕に 抱いてみる・・・
地球を 胸に 置いてみる・・・
地球を 肩に 負うてみる・・・

nohoho

雲を
指差すこの子には
雲は
どんなに見えているんだろう

nohoho
葉の中を
ながれる水を
想像して見る。
音が聞こえる。

nohoho
03/01
「難しいけど 読んでみて」
もちろん きっと 読みとおす
思考したい あなたと 同じように
感動したい あなたと 同じように

nohoho

うわの空って どんな空?
うわぁーの空なら 何度か出会った
うわっ!の空なら きのう出会った
うっわあぁぁぁぁ・・・の空には
        まだ出会っていない
nohoho
「ばあさんになっても末永く・・・」
吹き出しメールに
すかさず「既読」と「よろしくねスタンプ」
ばあさんになっても これしてるのかなぁ

nohoho
02/01
いつもの私
戻っておいで
いつもと違う
道をとおって

nohoho

用意する
硬めのえんぴつ
冬の空
消しゴムはいらない

nohoho
地図を捨てる
顔をあげる
まわりを見渡す
ああ、あの人に尋ねよう

nohoho
   … 「う」 だよ 「う」





以下 2000〜2001


12345678910111213141516 12345678910111213141516 12345678910111213141516
あなたにあげるはずのセーター
ほどき ほどき ほどく
編み目のあいだから微笑みが
ほろり ほろろ ほろり

nohoho

うらうらの
うっとりするよな春の日に
うっかりうたたね
うみぼーず

nohoho

傷ついた雨が降る
しくしく ぽろぽろ
ひと晩ふって 朝は虹
降り癖がつかないといいね

nohoho

探し物は 小さくやけにかたかった
初雪のあと 浅く埋めた
ふぶきの日に その場所は忘れた
もうすぐ雪解け 探し物は…

nohoho

じいさま ばあさま
自慢の孫を
じっと見守る
地蔵さま

nohoho

ズック靴が片いっぽう
ずっと気になっている
ずぶぬれで転がっている日は
ずきんずきんと心が痛む
あの子二度と来ないかな

nohoho

そこにいたとしても
心変わりは止められなかったろう
そこにいなかったことが
せめてもの救い

nohoho

たまに笑ってみたくない?
にらみっぱなしの仁王さん
たまに怒ってみたくない?
笑いっぱなしのお多福さん

nohoho

てぶくろを編んでくれた母
みかん色の毛糸に
雪の結晶編みこんで
毎年 毎年 新しく

nohoho

とんがり帽子の
トナカイが
突然あらわれ
とおせんぼ どうする?

nohoho

流れの中にじっとしている石は
時には大急ぎ、時にはのんびり
流れてゆく木の葉と
いつか話がしてみたかった

nohoho

ないものねだり
夜明けの爽爽
真昼の煌煌
日暮れの晏晏

nohoho

にあわない色
桃の色
娘に着せて
ほほえみこぼす

nohoho

火のまわりで歌い舞う
ごぉと音たて炎は上がる
火のまわりで飲み語らう
熾は音なく静かに燃える

nohoho

ぶっきらぼうに腕を突き出す
「これ、やるよ」
こぶしの中には淡いピンクの貝殻みっつ
夏の思い出 貝殻みっつ

nohoho

窓を開けて
麦酒をそそぐ
窓を閉めて
珈琲をいれる

nohoho

めったなことでは酔わなくて
酒にはめっぽう強かった
飲み歩くことめっきり減って
いやもう ザルだなんてめっそうもない

nohoho

ももんがが
もぐらに
申します
もう日が暮れた

nohoho

指きりげんまん
夕暮れの約束
花には遠い
萩の原

nohoho

悪いことは
してみたくなる
善いことは
してみたくならない

nohoho