cap verses / そよ日暮らし

サイシンのシリトリ   これまでのシリトリ   投稿者さん別のシリトリ   はじめての方へ



       みきょうさんのシリトリ

2005

12345678910111213141516 12345678910111213141516 12345678910111213141516
03/01

俺なんて 言葉
使えなく
なってることに
気が付いて

みきょう
 

やさしさも
時には辛くて
そっと呟く
独りの部屋で

みきょう
サクラ色の頬
風邪みたい でも
大きなマスクで
机に向かって

みきょう
02/22

あなたにアゲル。 そうして
微笑む 野ばらの君
二十五年前 掌に気持ち乗せ
土くれに まみれた男爵と

みきょう
 

きもち 尻餅 太鼓持ち
唄と語りで 貴方にあげる
重ねた月日のありがとう
明日をいっぱい 集めたら

みきょう
喉から出かけた 気持ち 
過去から逃げだす 僕の夢
貴方にアゲル こどもの分と
これからの それがシアワセ

みきょう
02/15

携帯電話に残った
履歴いっぱい 
気持ちを こっそり
盗むのだ

みきょう

こっそり ぬすむ宵闇
ひっそり ひそむ足音
すっかり しずむ日没
しっかり すすむ俯かず

みきょう
いっぱいの 期待に
居ても立っても 居られず 
体たらくな生活は ひっそり
のつのつと降る 雪のしずか

みきょう
02/08

てくてくと
歩めぬ冬の
夜道 ざくざく
しんしん

みきょう

からからの部屋には
しゅんしゅん
沸き立つ 薬缶
ストーブの上の

みきょう
不安で 不安で
見上げる空から
舞い落ちる
雪の 冷たさ

みきょう
02/01

せつないかなぁ
つつましく暮らして
ないものねだり でも
いきてゆくよ

みきょう

あわてないで
わたしたち
てをつないで
ないたり せずに

みきょう
いらない まぼろし 
ラブレターにひめられた 
なみだとえがお
いい おもいでだよ

みきょう
01/04

この冬の寂しさよ
こんなに小雪が舞う夜に
後悔ばかりが
心に積もる

みきょう

2004年は
心に住みし狐の懺悔
明るい世界を 
あてどなく

みきょう 
2005年の始まりは
掛け違えてる想いまで
春に焦がれて
ままならず

みきょう





2004

11/02 10月最後の日曜日
炭酸水と お似合い
苦手な初雪の 感傷が
喉の辺りに はりついて

みきょう
お似合いの言葉 いつも
シャーペンで きっちり
苦手な初雪の朝だったり
10月は 誕生

みきょう
苦手だから もうヤダ
十月は 初雪がお似合い 
煙立つ 指先の煙草
マシュマロを 焼こうか

みきょう
10/26 靴のかかと 
三回鳴らし
レモンドロップ
ありがとう

みきょう
レコードを
ありがとう
靴紐結んで 
思い出話

みきょう
ありがとう
かかと踏んでる
運動靴
列に並ぶ 玄関口

みきょう
10/19 届かない 心 痛むベンチ
病院に 落ち葉の 波は
きらきらと 曲を奏で
木々 寂しく 美しく 

みきょう
波打つ胸に 風 巡り行く
届かない声が 季節に流れ 
届くと信じた きらきら 
過ちも切なく 離れた病院

みきょう
きらきらの光 届かない 
病院の 揺れる人の 波
「お父さん。私です。」
葉が散って 秋の訪れ

みきょう
届かない
ただそれだけが 
辛くて
何も できない

みきょう
波線の緑は
息の数 鼓動の数
モニターの 
音は 小さく

みきょう
きらきら 溢れる
大切だったはずの
記憶も 失くして 
開拓の苦労と 共に

みきょう
10/12 布を 纏うみたい 
光りで染めた 木葉
重ね着た軒の蓑虫 耳にする
ただいまと おかえりと

みきょう
光射すのが 眩しくて 
厚地の布のカーテンを
嬉しく作る 君は蓑虫
耳に沈む 鼻歌は 調子っ外れ

みきょう
耳に光る プラチナピアス
裏腹に ほつれ髪の蓑虫は 
小春日和に 布団干し
洗濯したての 雲を 並べて

みきょう
10/05 じゃんけんのあと
トンネルくぐって
じゃんぐるじむ
君の笑い声 耳に

みきょう
トンネル じゃないから
出口 ないのかなぁ
かすかに 小さな約束
残す 君の面影

みきょう
君の くったくのない笑顔
戻って来ること 願いつつ
トンネルに ぽつんと残る
一人じゃ いやだから

みきょう
09/28
だめだよなぁ きっと 
もう しょうがないけど 
忘れちゃった よね でも
しっかり 待つよ どんぐり

みきょう
茶色くなって 帽子をきっちり
おすましは だめだよ そう 
しっかり天使のようなあなたの
手の掌にチョコと どんぐり

みきょう
しっかり こげ茶に 染まってた
こう寒くては だめだよ やっぱり
つるべ落しの闇に まぎれて
消えゆる 庭の どんぐり

みきょう
09/21 夕焼けに託した 白い霞のような恋とか すばらしい失恋の焦がれ
すばらしい 景色に燃ゆる夕焼けの 恋とかを彩って
恋とか平和を願うんだ 夕焼けの子らのすばらしい 無邪気に
天使があやしたように ほほえむ 頬の赤い子らの笑顔に

みきょう
09/14 しらないものと
はしらないもの
しってることに
はしってることも

みきょう
かなわないと
いわないのは
はかないから
わからないから

みきょう
だから
だめもとで
でなおせたらと
おもってみたり

みきょう
09/07
ドラえもん 暑いわ
四次元ポケット 
夏の香る 雨上がり
空につながれば

みきょう
おなか が
空くの だよ
なんにもしない
毎日なのに

みきょう
あの夏を 地に
舞い降りる 音
しゃりしゃり かき氷
砕いて頭 キーン

みきょう
07/20 ポケットの
望郷
麦藁蜻蛉に
放つ

みきょう
食べる手に
錆びて
絡まる
重み

みきょう
みたいだ
何て いい加減
恥じたままの
思惑が

みきょう
ポケットに 言を食む 恋
廃屋みたい公園の 滑り台
香り 淡く 儚い丁香花 
透明な 木漏れび

みきょう
食紅の赤みたい 褌ひとつ
念仏じょんがら 
さだめを裂くギリヤーク尼ヶ崎に
ポケットの小銭 ばらばらと 

みきょう
見たいのに 言葉の響く 
ポケットの 雨 
心 埋め逝き 独り
食う 想い黙々

みきょう
07/13 砂浜で
一筋の光さえ届かぬ
海の底の魚を
想う瞳で 空を見て

みきょう
おはようの 声
待ちわびて まだ
眼を閉じて
目覚めているけど

みきょう
この手に残る
懐かしい
割烹着の白
母のポケット

みきょう
砂浜に 響く おはよう 
生憎の 霧雨キャンプ 
闇夜を越えて
この手に眠い 朝食

みきょう
おはようと 到着した
深夜の砂浜 この手に渡され
湿り気 帯びた 挨拶
線香花火 呟く みたい

みきょう
この手に 繰り寄せて
おはようが 凍え交さる
砂浜キャンプ ぬくもりに
指先まで ざわめく詞

みきょう
07/06 わたしからきし意気地なし
今更 口に できないぴょん
残りし想い 形はぐれ
お神楽の狐面 箱に入れ

みきょう
形 残さず 朝 ぴちょん 
ぴちょん ぴょん 
雨音で わたしから
目覚めた 心 中の梟

みきょう
ぴょんと 弾んだ形で
立掛けた 影 花の虜
(わたしから だらだら かしたわ)
回文 ひねるジャガイモ畑

みきょう
06/29 約束してた 嘘
見抜く のも また 
難しい 繋ぐ言葉の 
消さないで揺れる 陽炎

みきょう
偶然の一致 な の
消さないで在る
百の 光 千の 風
約束は生命 に

みきょう
消さないで 記憶 結ぶ
忘れないで 約束 刻む 
四十億年前から続く拍動 
やってごらん ライブだよ

みきょう
06/22 お願いします
他の 誰かのことなんか
もう どうだって いいよ
眠る夜に 眠らない夏 祭り

みきょう

夜 短いメールで つながるか
届かない「お願いしますネ」
軋む こころ 遠く 
偶然 逢えたら甘い 誘惑

みきょう
流転流浪 唄の旅道
ルージュの色に戸惑う夜
とても 穏やかな口調だ
「オネガイシマス」沈黙が歌う

みきょう
06/15 遺言の夕焼け ぎりぎり 
こころ貧しい とがった夜 
蒼茫の海 感動の満月
灯台の 光 一筋

みきょう
感じてる 白い夏の雪 
生まれたてのアカシアだよ 
ぎりぎり 遠く
遺言の綿毛 舞う

みきょう
ぎりぎりに 酷使した肉体
感極まって 流す 涙の美しさ
溢れ出す 遺言の汗に応えて 
目指すのは アテネ

みきょう
06/01 ふたりきりの ふくらはぎ
すべてが そこはかと
なく 見えない しとしと 囁く
暖めて あげたくて

みきょう
素直なままなら まだ もう
捨てられた はず なの
少しも 楽になれなくて 
好きだった 果ては ただ きす

みきょう
見えないけれど もたれかかる
ひきはがされて しがみつき
柔らかく 絡みつく 記憶
そぼ降る雨 今 さえも

みきょう
ふたりきりでも
思い出をたどれば まだ難しい
言葉の真実 二人の秘密
わりきれぬ 想いの 入道雲

みきょう
澄んだ心に ぽとぽと 触れる
物思う屋根の 雨音 
見えない けれど そっと
二人きりの 耳たぶ

みきょう
見えないものは 見なくていいよ
おぼろげで 澄んだ やわらかい
光の中 二人きり 雨 きらきら
降り注いで いました

みきょう
ふたりきりだと
「愛してる」って
言ってみても
笑うだけなんだから

みきょう
スリップしちゃうのは
仕方が無いよ 涙雨で
距離感 見えない じとじと
二人きりの 心 だから

みきょう
見えない ここからじゃ
地下鉄の壁に 安っぽい
悪戯の 花摘む 此処に
在る 雨 すべてが

みきょう
05/25 睦まじく 昔の約束 語り
時の流れ 背中に 積もる
憧れが 消ゆるまで
囁きの居間 光り溢る

みきょう
居間に 哀しい
ちゃぶ台の 背中合わせ
思い出と 仲睦まじく
くすんだ物置 それっきり

みきょう
背中に背負う 大きな夕陽
夢いっぱいと 睦まじく
陽の傾く 居間の
掴み損ねた 色はアブラナ

みきょう
睦まじく 家族
暮らす 喜び果て無し
幸せの蝉 森は
計り知れない ⇒

みきょう
居間に 居て
手の離れた 子
孤独な 蝉 求めに
二階へ 向かう 背中 ⇒

みきょう
背中 割る 蝉の幼虫
上手く 間に合え よ
夜明け前が 勝負
無事を願いつ 睦まじく ⇒

みきょう
05/18 待っててくれる
遠い記憶の日々草 
わがままな 咥え煙草
日が暮れる さようなら

みきょう
日が暮れる 黄昏時は雨
おだやかに わがままな言葉
つなぐ糸のかよわさを 交わす
待っててくれる 睦まじく

みきょう
わがままな言の葉だけで
待っててくれる約束を きららと光る 
海に流して 日が暮れる 
寄せては返す想いは 波に

みきょう
待ってて 暮れる闇夜に
紛れたはず 空 白々と帰宅
玄関先の外灯 いつまでも
灯ったまま 湯につかり

みきょう
日が暮れる さくら舞う空
おろそかに していた愛
こじんまりと 湯上りに
のんびり寝ころむ 居間

みきょう
わがままの心は 逃げ水
うつせみだったか
陽炎だったか
くるぶしの垢 こする

みきょう
「待っててくれる何時までも。」
桃の香りの優しき 響き
昨日の呟き そぼ降る雨は
はにかみくすむ 町 洗ひ ⇒

みきょう
日が暮れる 月影のもと
戸惑いを 抱きつ
続く並木は ニセアカシアの真綿
漂う如き風 沁みるわがまま ⇒

みきょう
わがままを 幾度か繰り返し
暫し 踏みしめ 本を読む
無念にまどろむ 蒼の闇 照らし
静かな せせらぎ しばしの間 ⇒

みきょう
05/11 はらり 手渡された誘い水
月星の明り 届かぬ
繁華街の誘蛾灯
来なきゃ良かったネオンの薄野

みきょう
ちょっとさみしい帰り 道
大人なのに ぷらぷら 独り
ネオン街のマンション 見上げ
「子供居るのか…。」 鯉のぼり

みきょう
ベンチを探して
薄野から抜けた
大通り
夜更けのことだよ

みきょう
はらりほろりと
月の光 いつも変わらず
闇夜の鯉 照らされて
しんと更けたる

みきょう
ちょっとさみしい
雨 濡れそぼり
空 泳げぬ
鯉 のぼり 

みきょう
ベンチに座った
ボクのため 降りてきた
きつね 雨に 化かされ
声 たてずに 泣こう

みきょう
はらりはらりと 
母の流したちょっと寂しい
涙の訳を 離れた
ベンチで はらはら想う

みきょう
ちょっと淋しいベンチの上に
さくらの花びら はらり落ち
遥か遠くの誰も居ない 
山 裾野 木蓮の閑か

みきょう
ベンチ座りは あの娘が目当て 
会うと切ない はらりと揺れて
乱れる心は 五月の嵐
ちょっと寂しい 珈琲ブルーズ

みきょう
04/27 写真の中で
はにかみながら
春風に 舞う
すきだったひと

みきょう
春風の喇叭 水仙みたい
すきだったひとの 微笑
忘れていたアルバムから
写真 一枚 はらり落つ

みきょう
すきだったひと なお
まぶたのそこに 映る写真
逢えると信じて 春風に
あざやかな色 思い出すため

みきょう
写真に笑顔は
つきものだけど
これから撮るのは
レントゲンだよ

みきょう
春風に 揺れた前髪 
さらり 何度も 
振返り 薄寒い公園
陽だまり ベンチ

みきょう
すきだったひとの癖 
雨降り 路地裏ランデブー 
珈琲屋 2F 窓硝子
待ちわびて付けた 額 

みきょう
04/20 アナタを探す
いつ
死ぬか
わからないから

みきょう
おちた 稲藁
畑で焚いた

懐かし

みきょう
みつけられない
心の郷
みせかけ なりすまし
温もりに出会う 喜び

みきょう
アナタから 教わった
泣きながら 生きるのは
笑いながら 死ねるためだよ
曖昧に流れるまま 迷子になろう

みきょう
おちた痛みを
背負う唄にも
こんなに強く
癒される 旅

みきょう
みつけられない 桜の蕾
景色も色も 冴ゆる春 
南へ向かう風を切り裂き
白く浮かぶ 初めての人

みきょう
アナタとも 縁(えにし)の糸
赤にしたくて
後染めしようっと
行き 帰り 満天の星

みきょう
おちたシアワセ 
探してる人 待つでなし 
待たぬでもない 巡り合わせに 
すれちがう 春風

みきょう
みつけられない 届かない
やわらかな メロディ
もどかしさ 伝えきれず
逃げ出しながら あたふたと

みきょう
04/13 すきなものに 
うつつを抜かして
翼は 閉じたまま
透き通る ピエロの影

みきょう
翼は夜を 翔ける浪漫
好きなものひとつ得られず
悲しんでるピエロに
月の明かりが見えますか

みきょう
ピエロになれない道化師は
ことばのしずくを音に替え
萎えた手足と翼も折れた
あなたの背中がすきなもの

みきょう
すきなもの 君と
探して 歩む
春は 日向の 緑 
土手に咲く ふきのとう

みきょう
翼は臆病な背の 小さな希望
ひとり 夕暮れに ひらく 
透き通った 羽根 薄く
揺れて 震える 光

みきょう
ピエロのドーラン 剥げかけて
あやつる糸の 絡まれば
動きは 取れず
あやかし 喘ぐ 霧の道

みきょう
03/23 国境は ない 
けれど 天気の良い
影踏みの世界 
ひとつ 夢 見ゆる

みきょう
まわる煙の 渦巻き
ころがしながら 深く
吸い込み 肺をえぐり
日常に 鋭く よどむ

みきょう
新学期に 微笑む
会える喜び 繰り返し
駆ける こどもの
温和な 春の 翼は

みきょう
03/16
男だって 哀しいときは
哀しいのです
ないしょ
ないしょのこと だけど

みきょう
どこかに手を伸ばし
救ひの光 待ちわびる
美しい 思い出
旋律のような

みきょう
カーテンを抜ける すそ
たよりなく 揺らめくたび 
穏やかな 気持ちの中
春風 零る

みきょう
03/09
あなたの やさしい曖昧 
接吻 ひとつの毒
妻となり 母となりゆく
あえぐ魚の 夢見ゆる

みきょう
毒にも 薬にもならず
おずおずと淡く こぶし咲く
あなたの姿に ほころぶ
それは きっと 遠き遙か

みきょう
姿見に掛けたる布は
乙女心の 凛 として
あなたの姿 あたふたと毒は
流され つつの 日常

みきょう
03/02
花びらの
桃色に
雪の白さ 忘るる
それも 風流

みきょう
ワクチンは
パソコンの
ウイルス退治
貧しき国の こども 想う

みきょう
たたずむ のか
ただ すむ のか
それだけの
大きな ちがい

みきょう
02/17
歌は産声 春 始まり 
軒先のつらら 空 遥か
しずく滴り 落つるる
冷たささえも 嬉しくて

みきょう
感傷の追憶は 未練か 一途か
ぽこぽこと ぷちぷちと
ずっと探して 月明かりの海 
魚のまぶた 撫でる ぬるい光

みきょう
かなり 降ってますか
それとも 降りそうですか
今 降ってますか
ゆっくり 嘘を そっとつなげて

みきょう
02/10
廊下 走って「やり直し!」
耳たぶまで赤い彼女 忘れない
「え?あ、いや…」
風邪の熱に 魘されてたのさ

みきょう
レシピ片手に 料理する彼女の
愛のスパイスは 作ろうとする想い
アツアツのリゾットを運ぶ
鍋つかみの 手袋 黄色

みきょう
彼女はいるぜ 本当さ
いつも独りだった 彼と
うんざりしてた思春期に
日向臭い 木造校舎の廊下の端

みきょう
02/03
暗号の恋文は 解読できない
かつて まだ パスワードを 
知らないがため 秘密っぽいまま
透き通った 想い の 樹海

みきょう
帰りたい 帰れるものなら
なすべきことは 山となろうと
そうして後悔を繰り返し 繰り返し
想い出に変わる降り積もる雪の窓辺で

みきょう
黒を見る 凍てつく影が
塗り重ねて浮き立つ雪の
仄かに 白く 月明かり
降り積もる 浮かぶ やさしさ

みきょう
01/27
まるめた毛布にくるまり
遠い街にいる あなたを
じわじわと想う一日の
終わり 血が 滲む

みきょう
よるべない想いと想いは
どこか切なく 懐かしく
やわらかで あたたかい
途方に なぞらえた猫の 行方

みきょう
ラーメン屋で しみじみと
何とか乗り越えた 一年
恋はするものじゃなく落ちるもの
大雪 降りしきる 遥か

みきょう
まるで発掘される遺跡のように
何気ないささやかな日常こそが
インスタントラーメンの醍醐味
どこまでも心許ない夜に思ふ‥

みきょう
夜 雪が哀しみに怯えながら
降り積もり 凍えたときは
まとわりつかないよう
ただ 安らぐ 幸福

みきょう
ラーメン 今も昔も変わらない
まるちゃんの 味噌あじ
喜びも悲しみも 一人
共働きで 留守番の夕餉

みきょう






2003

12/23
今年のうちに 
残りわずかな 恋心
閑かの雪が 降る夜に 
こっそり 瓶へ詰め替える

みきょう
とうふと長ネギ 
ちまちまとスーパーの
袋に見つける日常に
今夜の献立なんでしょう

みきょう
クリスマスに ふたり
極光を君と見たいと願う
叶わぬ夢に 逢いたくて
爪の三日月 眺めたり


みきょう
12/16
恋しい気持ちで連添って
随分月日が経ちまして
もったいなくて別れられない
それだけなんじゃないんだけれど

みきょう
さようならの吐息
雪にかじかみ地に落ち積もり
春の雪解け こんにちわと沢山
芽吹くふきのとう

みきょう
「お願いします」の気持ちを込めて
鼻につけた握りこぶし(さ)を
前へ出しながら手刀(て)にする
それが、手話の挨拶 「よろしく」

みきょう
12/09
背中を越えられない
小さき父の 退屈を想う
幼き子等に  囲まれて
ヤカンの蒸気 団欒に寛ぎ

みきょう
高らかに 
朗らかに
健やかな声の
ある居間

みきょう
針に糸を通せなくなりし
母の夜なべの繕いは
いつしか 
子から孫の着物へ

みきょう
せなかだらうか
かたからなだらか        
たからかなはりがふれる     
ゆめの さかなたちよ

みきょう
たからかなりしすうこう     
すこうしかなしせなかの
はりのうせしところなる
ゆめの さかなたちよ

みきょう
はりはきえゆきえりはたつ
だからかなたからかなりうせ
なかせたせなかのかたさに
ゆめの さかなたちよ

みきょう
12/02
道草をした夕方の
頬に刺さる冷たい風
光に溢れた大通り
流れにまかせて

みきょう
ニャ〜。ミュ〜。ミャウ〜。
猫好きならば堪らない
そう云えばミャウリンガル
やじろべぇさん 買いました?

みきょう
リズムをきざむカッティング
掻き鳴らすギターの乱れが
そのまんまの姿
刻め尽くせぬリズムが味さ

みきょう
11/25
並んで見上げる夜の空 
年に一度 逢う二つ星の輝き
季節はずれに 探したり
夢をかざして 雪待つ二人

みきょう
哀しい思い出 定めと知れば
叶わぬ淡い恋心 懐かしいでしょ
なくしてから 初めて気づく
意味なく 流れた年月を

みきょう
だからね んっ? 
でも… 無理あるかなぁ
過去は過去 戻れないよ
心に残り忘れ得ぬ 北の大地さ

みきょう
並んで浮かぶ シルエット
ドコマデモつながる 空
ランデブーの誘いだからね
必ず断れる? なら言えるよ

みきょう 
かなえられるとしても 
いいのかなぁ だからね
同窓会で 小樽の坂道
並んだ君に 告白とか

みきょう
だから根堀り葉掘り 訊かないで
並んで腰掛け 汗で濡れてる手を
そっと放して クラスメートは
もう 哀しみの向こうでしょう

みきょう
11/18
或はまた別れ言葉の
野ざらし ずぶ濡れ
しかし真に警戒すべき
儚いメルヘン

みきょう

ありがとうの一言
突拍子もなく二言目は
こんにちわ そっと
さようならと並んで

みきょう
気持ちを込めて
素直に 聞こうか
君は 産まれて
幸せ なの かな

みきょう
アルバムの一枚は
笑顔でピース
写真に残る
幼い君

みきょう

ありがとう
おでこ くっつけて
ほほえみ
くれた だからね

みきょう
気持ちを 
ためらうように 
落ちてくるもの 
心の中 広がる永遠

みきょう

或はまた 旅に憧れ
檸檬の気持ちを
ありがとう
煮え切らない 吾に

みきょう
「ありがとう」って
ありきたり だけど
なんでもないことみたいに
言える 君 ステキ

みきょう
気持ちを口にするのは
いろんなところで
幸せを探してるからなんだ
けど ガムを噛んで諦めてみたり

みきょう
11/11
二人の錬金術師 微笑んだ
言葉の出ない 寒い夜
互いに結ぶ 魔法の呪文
「なんの花を飾りましょうや」

みきょう
で、出会いの初めは 
偶然の衣を 身に纏い
その上で待ち構える天使
狙い定めた 恋の矢

みきょう
いいね。そうして
お父さんとお母さんは
一緒になって
お前が産まれたのだよ

みきょう
11/04
赤く染まった空の果て
手を広げて 抱え切れない 
いっぱいの夢 語って
手渡した告白の証 指輪 ⇒

みきょう
指輪に残る 思い出は
儚い夢の 愛しさよ
余韻に浸る 宵の世
是が非でも風 選ぶ 風船が ⇒

みきょう
風船が 青い星の空と大地
小さく小さく飛んで消えゆく
暮れ逝く季節の 旅立ちは
晴れ記念になれよ 一点の赤 ⇒

みきょう
10/28
空はただ 蜜柑色の
夕陽に 染まるだけ
手をかざしながら
切なくて 声もでない

みきょう
沈んでいった挙句の果てに
心の底からあふれてきそう
ぽぷら並木の想い出通り
空 どこまでも限り無く澄み

みきょう
限界に達した しのび逢ふ夜
何も無かった かのようで
浴衣と下駄と 夏祭り
赤い金魚の 口ずさむ嘘

みきょう
からっぽねやみのしらみたかりだんだ 
おめぇだば
あめゆじゅとてちてけんじゃ みたいに
呪文のように ゆうらり ゆらりで
ゆるり 許され

みきょう
沈んでいった夕陽が残す
風に潰れた囁きは
とうに諦めてしまった
秋も深まり 戻れぬ影ふたつ

みきょう
限界がまたたく間に
ひそみ鳴くむくどりの群れ
枯れゆく梢に集いはぐらかし
はぐらかさるる雨の雫

みきょう
10/21
秋の日の 初恋の想い出は
落ち葉を踏むと しくしく痛む
音も無く降る 北国の雪に
しんしん  埋まるまで

みきょう
決めてない 午後のひと時
日向ぼっこの恥じらいに
黙って お茶をさしだして
二人味わう 冬の足音

みきょう
ひとつふたつ絡まりて
雪虫の舞う思い 重ね
思い出寒き ふるさとに
寂しさ掬い ほろほろと疼き

みきょう
秋を流れる風みどりに
雨のひかりける
優しすぎて  水の流れも
きららきらきら ひとしきり

みきょう
決めて待つ 我に
還らざる雪虫のうろたえ
戸惑い舞う つなぎ蜻蛉の
──さやうなら──

みきょう
ひとつふたつ 鳩時計
けだるく みっつ四つ
幼き日々の 置き去りし
見失った君の影

みきょう
10/14
やめられなくて
死にかけているときに
そういうふうにおそるおそる
がっかりしてやっぱり さっぱりだ

みきょう
草や花や空や鳥や魚
灰色のふさぎ虫に
取りつかれて
一匹の蝿さえ うっとうしい

みきょう
あうとどあは じゃないけど
ひきこもってる わけにもいかず
おもてにでよう にも こう
ゆふくれ  さむく ては

みきょう

10/07 ずしり腰を下ろして 父
しみじみ しんどいけれど
りんとして いさぎよき母と
 へんとつくりのような 微笑み

みきょう
(ずしり へんとつくりのような 微笑)
みぎ手に にぎれば
ぎっちしりと つやつやと
もろこし ほおばり歩けば
左も 長き影 ぢれてゐる

みきょう
(みぎも左も 長き影 ぢれてゐる)
なのにわたしは きまぐれで
ノミの心臓のくせに 限り無く明るい
似合わない愛の形が 囁くよ
わたしは 千切れた言葉 紡ぐ

みきょう
(なのにわたしは 千切れた言葉 紡ぐ)
09/30 しらふで語れたんだよ
「将来の夢と恋」
淡いおれんじに
ぴんくの雲が流れてて

みきょう
見せずにいいと思う
誰といてもひとり
座り込んでいるような
重く鈍い塊 ずしり

みきょう
九月寝つけぬ夜は
一緒に海を観ました
寂しげに飲むコーヒー
君とあの頃見た未来

みきょう
しらけてはいない く
らいのかじかむほど い
しもつよくみせたい だか
らおもううたにたくして

みきょう
みせずにめぐるくせ
せなかのびゆくはなびら
ずっとみてるとしづしづが
にほいにそっとくるまるる

みきょう
くがつがつがつなみだした
たしかにたるるうたかたの
のにたつものはあれだけだけど
いっぱいほめてくだものになる

みきょう
09/23 裏はらな
はがゆいくらいの
もどかしさ
雨の日 雲の上

みきょう
上を上をと 渡る 
鳥達 羽ばたき 
ちぎれそう Vに
飛び行く 姿は紫 

みきょう
紫のそんな 
素敵な憂鬱と
こんがらがって
絡まったままに また来年

みきょう
09/16 実が柔らかな
長茄子の

太陽の紫

みきょう
音の星
流れ美し

渡る

みきょう
09/09 読まずに捨てるは 黒やぎみたく
何度も何度も 繰り返したい
手紙の文句 どうでも良いから
ほろほろと 白くて甘い君との関係

みきょう
たまにはいいよね ためらわず
色んなこと思い出して
ちょっと 嘘をつくの
胸の痛みを こっそり忘れて

みきょう
だいきらい。校庭へ描いた白線
もう思い出にするしかないね
それって愛とは違うかもしれない
会って伝えたいけど

みきょう
09/02 黄昏に独り静かに 
生き急ぐ小さな背中と
死に急ぐ命ある死体に
こうべを垂れる

みきょう
風船ガム 精神の自由を
噛んで膨らませて 広げた
夢の数は星の数ほど
口の中 苦い経験ばかりだけど

みきょう
向こうから 走ってきそうに
長く待ち聴く 懐かしい
故郷に続く 受話器に聞こゆ
呼び出しの音 るるる

みきょう
黄金に垂れる穂先に
飛び交う 憧れの
日暮れの早さ 美しさ
いいだろうなあ 蜻蛉

みきょう
風の音に潮の香も
波の照り返す陽ざしも
冷たいお茶に入れて
望郷の扉のむこうの浜辺へ

みきょう
無償の愛の
ゆっくりと
胸に突き刺さす
運命を 込めて

みきょう
07/23 視界も暗い太陽の輪郭
せっかく空はどんより曇
もらった缶のお茶を飲んで雨宿り
絡み付いて外れなかった 胸の糸

みきょう
月光のひりひりと夏のまなざし
若き日の母のように午後に手を曳き
柔かい光となっていつまでも輝きそして
悪夢とめぐりあうくりかえしデジャヴ

みきょう
包んで結んでささくれた
ゆらり ふんわり
あまく やさしく なやましく
夢も希望も優しい風になって

みきょう
07/15
頬づえをつく漱石と
太宰に漂う香り 胸の
ずっと 奥 眠れぬ胡桃 
音もなく はじけ

みきょう
あの時のこの場所に
今という 短夜を
気付けぬものか 
なぁ。ほうき星よ

みきょう
天邪鬼 思い裏腹
俯くことさえ許されず 
デラシネに仰いで旅の
曇の峰かな

みきょう
頬染めた夏も きっと
真っ赤に血が滲み
蛙どもの群がって ゐる
悲しげな生殖が みんな壊れて

みきょう
あの時に探したけれど
見つからぬ 真実は
日暮れを待って
両掌でふさぐ視界

みきょう
天空の月おぼろ
地の月水無月突き抜けて
水のからくり青の虹
明るく輝くラムネ玉カラコロ

みきょう
07/08
夏だもんうつろな風鈴しゃれた宵
おののきながら 人恋しさのそそくさと
巡り合わせに 淋しさを
そわそわどぎまぎ きれいに響く

みきょう
嘘だけど ♪暗い夜道をただ独り♪
思いあぐねて ときめき奏で
かえすがえすも古い歌 夢のまた夢
「籠の鳥」 あとの祭りに後始末

みきょう
ナンテステキ ソンナツブヤキ
欲シカッタ ダッテダッテ
君ノ笑顔ダッテ アタタカカッタ
見ツメテイタイ 世界ガ…分カツマデ

みきょう
夏だもん今更ながらに
澄んだ心で干草ロール
すっきりしたら
牛の大きなバームクーヘン

みきょう
嘘だけど自分の問いを
繰り返し
わかってるんだ
本当のことは

みきょう
ナンテね 風の噂もほろ苦く
忘れることのできぬ人
ほころびそうなしどみの紅を
今でもずっと求めてる

みきょう
07/01
雨の日の夜 顔を上げても月も
星も見えない漆黒の 空 独り
思い出の中 取り残された体
冷たく夏に すきとほって消え

みきょう
「待ってるね♪」やさしい言葉
けだるさを呼吸みたくみたゆめ
ささくれ ばらばらのどんな夢?
ただとりあえずただくずれて逝く

みきょう
もじを言葉にしてみたら?
ひゅるひゅる ざわざわ
あちらこちら ささくれ くびれ
さわさわゆらめく きっと素敵に

みきょう
06/24
まる あげる
心の中でたくさん
たくさん思って
言葉を探し始める

みきょう
恋しい 胸 打つ
太古のリズム 貴方と
空と私が
かさなる 蒼さ

みきょう
消えないで在る刻む記憶こそ
生まれし者全てが
雲に隠れた哀しみを越えて
ただひたむきに生きる

みきょう
まる あげる不知夜月と
ほし さがる繊月に
ソレに気づけないまま
便りを豊かなアナタに

みきょう
恋しい心 動き感じる
こんなに 迷い豊かな
交信の限界 戸惑い分かつ
0:00の鏡

みきょう
消えないで…消さない鴉よ
世に有る全ての美しき色を
水仙の白き色とは裏腹に
求めたが為の漆黒に鳴く明け方の

みきょう 
○あげる ×あげないで
◎あげる さよなら△また
きて□ 折角だから
しっかり伝われ まっすぐに

みきょう
恋しい想いは ふいにいつも寂しい気分で
〜ちぇっ 鼻水が止まんないや〜
モノクロな外の闇に紛れてセピア色の光
ボク達はやわらかく照らされて…そして鼻をかむ

みきょう
消えないで……そのままに…… 
〜何なのよ この寂しさ!〜
さりげない日々にチリバメラレタ幸せ
ようやく見えた癇癪のあと

みきょう
06/17
いっぱい悩んで いろいろ迷って
ちょっと 間違っているから 
時々 美しい孤独が降り積もる
夕映えのしずかな ひととき

みきょう
 
ココロことこと だいどころ
クリアブルーの 冷たいミルク
なめらかに宵やみを うるおす
北一硝子の 想い出カップ

みきょう
顔が見たくてさざなみの詮無いような
指しなやかに 幽かに揺らめく
思い出さないように してたから
忘れることさえ できなくて

みきょう
いっぱい陽が昇ってから眠る
いつのときでも いつもいつも
さいわいなるかな不幸な人は
生命を辞めた恩師を偲ぶ日 

みきょう
こころしずかに 夜を歩けば
何もできない気持ち トボトボ
それで終わり なんだか前向き 
あこがれの地図を ください

みきょう
顔が見たくて どこまでも
雨でぬれてた アスファルト
舞い散る桜 汚れた花びら
ごめんなさいって想うんだよ

みきょう

心一杯 ゆきかぜみたい
アカシアやポプラのわたげ
空はどこまでも 青く澄んで
高く舞う ためらいが

みきょう

06/10
もう いらないよ特別な日に
ためいきをつき 温かいココア
ねじ切れそうなマーブルの
カップを指で はじいてみたり

みきょう
 
小さくて
小さなようで無限大
未練タラタラ
自分をなだめる

みきょう
コドモ
もう いらないよ
出来るの
乗る気で良いなら言う
桃何処?

みきょう


回文もどきです。
(こどももういらないよできるののるきでよいならいうももどこ)
06/03
消せない 消えない
そぼ降る雨 人影もない
闇夜 照らし続ける
街灯の寂しさよ

みきょう 
本音をグツグツダッタンと
煮詰めて作った甘過ぎの
餡を包んだ青臭い君の
緑濃いヨモギ餅を食らう

みきょう
そのままがいい詩人は
悲しく短い運命のままに
言葉のほころび繕って
縫って仕上げて天を駆け逝く

みきょう
消せない過去の雨や風
一つ一つは大学ノート
サイフォンのゴボゴボ
懐かしいコーンミール

みきょう
本音は朗らかにふくらんでく
幸せに夕日は手をつないで
心ある時 浜辺の本当大きくて
心ない時 浜辺の本当小さくて

みきょう
そのままがいい
素知らぬ顔の中
変わって行く風景
願いを込めて海鳥は高く

みきょう
05/27 簡単を詠むなら
邯鄲みたい
一炊の夢深く
味わい染み渡る匂い

みきょう
残しておいて いるみたい
蒼く遥かな山なみと 残雪草に
珈琲のミルクまろやか
黄昏どきを夕日と流る

みきょう
だまされない かもしれない
ためされなければ ならない
ごまかされないように
なされるまま されるわけない

みきょう
簡単そうで難しいよ♪
象を冷蔵庫に入れる三つの方法
知ってる人は黙っててって
そんなぁ・・・

みきょう
残しておいて次のクイズ応用編
麒麟を入れる四つの方法
頭を固く考えないで
姪は笑顔で困らせ訊ね

みきょう
だまされないぞと意気込んで
解らないまま降参し
答えは知っては居るけれど
四行シリトリ 回答誰がするかしらん♪

みきょう
05/20 ぜふぜふと呟やき囁く
仕草も笑顔も白髪(はくはつ)無垢に
赤子帰りの二度童子
気付けぬことこそ楽しけれ

みきょう
花を映すは おぼろ月
なぐさめならば 春霞み
けがれ忘れし 
道の辺に スカンポの味

みきょう
嘘もつけない土産物屋の
にぎわう通り 清く豊かで
たおやかな つつましき
人のゆかしさ夕餉に想う

みきょう
全身汗だくのように
血まみれな いのち生みだし
幸運の守り育む 無邪鬼
ラピスラズリーの 藍

みきょう
花桜 舞い散る喧噪の
雑踏に迷い 悩んだり
立ち尽くす まにまに
ほんのり 色付く未来

みきょう
嘘もつけない散歩道
嘘つきの啄木鳥の音
風に揺れるブランコに
気分を乗せて夜を待つ

みきょう
05/13
憧れこがれ待ちこがれ
ゆらりゆられた恋心
恋に恋して涙に散った
想い出の手紙が届きました

みきょう
なみだ隠して寝ころんで
気がつけばひとみ閉じてる
外降る雨のさみしさよ
ジャリジャリと疼く胸に

みきょう
くるくるまわる
回り回ってぐるぐる 
いっせいに芽を吹き出した
さわやかな紫のぶどう花

みきょう
05/06
ひかりをあおいで
生きてごらん
うつむくたびに
囁く 蒲公英

みきょう
つぶやくことしかできないのなら
黙っているのが良い 
なんて・・・
なんで??

みきょう
なまいきな きままさ
ままならない じゆう 
いさぎよく みとめる
きみの すばらしいとこ

みきょう
04/29 部屋に入って
手持ち無沙汰
たまには いいねに
ニヒルを気取る ⇒

みきょう
ルームライトを落とす
素敵なムード
どれもが似合う
写し世の夢 心動かす ⇒

みきょう
こころうごかす
すなおにそっと
とおいあの日は
はじめての君の部屋 ⇒

みきょう
部屋の鍵
あけかけた朝
ス・キ♪と動いた
君のくちびる

みきょう
瑠璃色の憂鬱
想いは遥か 太古の昔
巡るいのちを仰ぎ見る
コノハズクの声

みきょう
心うごかす噴水の
ざわめく水音(みずね) 輝き重ね
陽に照らされし
ワゴンのとうきび

みきょう
部屋のカーテンを替える
さみだれ五月 春は宵
こまっしゃくれて
気付かぬそぶり

みきょう

ルージュの はげかけた唇で
カフェ・オレを道草に飲む
煙草の煙が 心動かす
君の部屋では ちょっと生意気

みきょう
こころうごかす心尽くし
心許無い 心残りか
叶わぬ夢は なにゆえに
実らぬ恋は なにゆえに

みきょう

留守に今する気かい
向日葵も傷付く 私は恥じたわ
愚図好き 森は麻痺
烏賊切る住まいにする

みきょう

回文もどき
(るすにいまするきかいひまわりもきづつくわたしははじたわぐずすきもりはまひい
かきるすまいにする)

04/22 いちばんのしあわせ
こぼるる 星くず探して
独りよぞらの
闇にとけゆく

みきょう
壁も垣根も境界線も
暖かなりし おひさまの
光は風に 流れる雲と
ともに超えよと 便り届かん

みきょう
手が語る 語り部の手は
美しく 音消(な)く流(ながれ)
漂う上腕(うで)と
指の先まで

みきょう
一番館から五番館
コバルトの壁に飾られし
真っ白きマネキンよ
その手は今も麗しいはず

みきょう
壁側の愛は
一番向こうの席の
笑顔で見つけた君
手を振るボクに千切れるくらい

みきょう
手がざわめく
一番淡い艶消し硝子
壁の向こうのシャボン玉
黄色く遊ぶ幼な子の声

みきょう
04/15 チャンスなんだと
やっぱり信じ疑わず
ん〜と 沢山悩むけど
素直に一足 踏み出す朝に

みきょう
似合うね。と心が囁いた。
君がカリカリと焼き目を
壊しスプーンですくう
クレーム・ブリュレの昼下がり

みきょう
桜はまだかな
紫陽花にコスモス
花に寄りては 心が揺れる
想う女の去り行きて夜

みきょう
チャンスを活かす教育で
育みし精神は
今も変わらず此処に在る
テレビを観つつ感謝に咽ぶ

みきょう
似合うねと母校の声
だから続ける
唄い屋の姿も
白衣の姿も

みきょう
桜咲く前の蒼穹 桜散る
闇夜に浮かぶ北星で
一枝飾り 愛と希望の花びらは
どこから吹いて どこへ逝くのか

みきょう
04/08 ランダムを
ガンダムと聞き間違える
ギンガムチェックな
ラディカル翁爺

みきょう
春の朝焼け 空紅
夏の日差しに海紅
秋の夕焼け 野に紅
冬の日没 心暮れない

みきょう
見えてきたから
聞いてみたんだ
聞いてこなけりゃ
此間の見てぇ滝だな

みきょう
ラストシーンが
見えてきたよな・・
そんな貴方の囁きで
幸せに充る春の朝陽 →

みきょう
春の朝陽に駆ける子の
ランドセルの音に
朝餉の香りと・・
幸いな家庭が見えてきた →

みきょう
見えてきたかい?
一緒の未来が
春の朝靄のなかで
二人 嬉々♪ラ♪ラ →

みきょう
ラッパ パパラッパ♪
パパラッチババ ラッパー
パパカッタ スタコラパパ
ヨッテ カッパラッタ

みきょう
春の朝ラッシュアワー
見えてきた?来てぇ見!
あ!わ!あゆ?
実裸?さぁ乗るわ

みきょう


回文もどき
(はるのあさらっしゅあわあみえてきたきてえみあわあゅしっらさあのるは)

見えてきたのは
蝦夷富士の麓
父は頑固に土で生き
継いだ息子がまた土に生く

みきょう
04/01 にほんに佇む
世界の悲しみ
花は香りで
月は光で・・・

みきょう
結論を出してきた
結論はつまんない
はてさて結論とは
如何なることか・・・

みきょう
くしゃみひとつでも
終わりはしない
涙の雫も
一生忘れない

みきょう
日本と小泉よイラクはサダムだ 
ブッシュの国で 都会は血に穢れて皆は 
泥まみれだそうだ 嘘 誰見守ろと 
花見てれ 陰に地這い 過度で
肉の輸出豚 無駄さ舶来よ未遂児トンボに

みきょう
けつろんば はえぐ
つたいたぐってもよぉ
ろんがいだっきゃ はぁ
んだべさや のぅ

みきょう
くしゃみひとつで
呼んでみたいな
あくびもあわせて
ねぇ?カンちゃん

みきょう
 回文もどきです。

にほんとこいずみよいらくはさだむだ
ぶっしゅのくにでとかいはちにけがれて
みなはどろまみれだそうだうそだれ
みまろどはなみてれがけにちはいかとで
にくのゅしっぶだむださはくらいよ
みずいことんほに


03/11 気付かない?
きみの頬冷たいよ
はじまったばかりの
雪明りと街灯りの挟間

みきょう
銀色の雪の欠片
空と雲との境から
「忘れないで…」と
降り注ぎ来る

みきょう
はじまったばかりに
痛々しいほど 運命に流され
幾つも涙を流し 約束を交わした
あれからどうして過ごしているの

みきょう
気を遣ってるけど
気を惹く素振り
そんな貴女が
気にかかるのです

みきょう
ぎらぎらの感受性に飢え
すかすかの想像力を恨み
ガタガタとふるえています
さらさらと幸せの隣に居て

みきょう
はじまったばかりの旅
気負わずに歩む
降ったばかりの雪の上を
踏みしめるように

みきょう
気持ち書く
乱れ散る
切り離された
上の句みたい

みきょう
キッと見詰てた
ことばの行方を
でも これからは
そっと包んでみようか

みきょう
始まったばかりに
忌まわしい思い出
泣きながら産まれた
だから今は泣くモンか

みきょう
03/04 うえをめざす
ひたむきに
ひたすら
がむしゃらに

みきょう
らっきーな
さっきの
ねっきは
おっきいね

みきょう
いたずらなあさ
さあないたずら
いたさあらすな
たらないあずさ

みきょう
上を目指して
ダメだと憂う
あなたのソコ
謙虚でステキ

みきょう
ラッキーカラー
無色透明
誰からも
気付かれない

みきょう
いたずらなあさ
ひねくれたひる
かなしみによる
なぐさみのとき

みきょう
02/25
口惜しい夏は
夕陽に染まる野球部員
補欠で過ごした
汗まみれの高校時代

みきょう
つながるものは
君と僕との
はかなく切ない
淡い想い出

みきょう
「咲かないのか」と頭抱えて俯いた
『花咲き山』の山ン婆が
「んな、ことぁねぇじゃ!」と怒鳴り出す
どんな時にも いつの日も

みきょう
くやしいなぁ
どうしてみんな
おとなになれるの
ためらいもなく

みきょう

つながるものは満月のもと
忘れられても明日も生きる
あふるる想い
地の果てにまで

みきょう
さかない 
かなしみ
なみだは 
いづこへ 

みきょう
02/18 あわずに淡雪 わかれて綿雲
戸惑い ためらい 争い競う
だからこそ 許しを乞う迷いながら
そして 更に心を込めて・・・

みきょう
いつもとなりに足跡がある
遠い空の下 ぬかるむ中に
がむしゃらに信じた 心恥じらう瞬間
何故 戦わなければならぬ・・・

みきょう
「うらやましいな。」
素直に喜べず、物足りない
悲しく寂しく虚しい気持ち
求める愛につながるものは・・・

みきょう
02/11
緑色の ピーターパン
夕暮れの 風景
地平線の 彼方
紅の 憂鬱が暮れる

みきょう


緑色
光の春が
渡す
バトン

みきょう
いつもとなりに
居てくれる
気付いてるけど
知らない素振り

みきょう
これからはなの?
これからもなの?
いつからなの?
ずっと前から・・・

みきょう
緑色の心 いつもとなりに
逢えないのは 悲しい
切ないのだから
これからも 会わずに

みきょう
いつもとなりにいる
これからも忘れない
たったひとりの
いとしい緑色の風よ

みきょう
これから緑色の春
いつもとなりに居て
遠い未来も
君を見ていたい

みきょう
02/04 アルバムCDまだですか?
ライブ後に言われるのは
嬉しいけれど出せない自分が
ほんとは寂しい

みきょう
イジワルなひとみ
哀しいまなざし
どちらも気付いてない
優しいあなたの癖

みきょう
あなたにあえて
大切なこと
今も一緒に
暮らせていること

みきょう
アルバムの蟲喰い
イジワルな記憶の痕
あなたにあえて
癒されたのを

みきょう
イジワルなあなたに
敢えて言わないまま別れ
時は過ぎ いつしか行方知れず
アルバムに残るのは優しい笑顔

みきょう
あなたにあえて
アルバム増え
意地÷意地で
平凡な幸いが答えです

みきょう
01/28
しわ 皺 詞は 死は・・・
思わず呟く吾に
「三十二だよ。お父さん。」
TV観ながら娘の一言

みきょう
もうだめは 大丈夫
まだ大丈夫が もう駄目サ
信念のまなざし残る
若き日のアルバム

みきょう
あなたにあえて
あなたをあいし
あなたとくらし
あなたがうまれた

みきょう
01/21 口笛吹いて空を飛ぶ
フック船長と手下の海賊
永遠に大人にならない…
待ってるよボクも…

みきょう


口笛吹いてゆっくり恋に落つ
きれいな青ぞらに…君を想ふ
すきとほった風に…君を想ふ 
しんしんと雪は静寂に降り積む

みきょう
あなたにあえてまことの花火に
間違えられた それだけで
みなの期待を一心に受けながら
真実の幸せが音も無く燃ゆ

みきょう
たまらなく透き通った肌に
眩惑されし代償は
村を滅亡させるだけの嵐
奥底には同様の欲望在りし

みきょう
口笛吹いて 別れて来た
この道のりに ふと振り返ると
いつも 困っていた時には
道しるべとなっていたあなた →

みきょう
あなたに逢えて気付いたことは
愛が心を育むことと
別れは必ずやって来ること
あなたがいつもたまらなくすき →

みきょう
たまらなくすきな君の街
ゆらりゆらりと時は移れり
星の瞬き まろび出づる頃
幸せの後ろ影 空うららな口笛 →

みきょう
口笛吹いてた 何時の日も
命短し恋せよ乙女よ 接吻した
言いたし 好き 嫁 十余生越し 家事
未知の芋 火の点いた手 言ふF地区

みきょう



回文 →

くちぶえふいてたいつのひもいのちみじかしこいせよおとめよきすしたいいた
しすきよめとおよせいこしかじみちのいもひのついたていふえぶちく
貴方に 敢えて追いて来て
「いつも軽い 夢か望み 甲斐無し 嘘々
いいちこ濃いね この子何処の子 
ね 居心地良い?想像しない?
神園亀湯居るかも?追いて来て 
痛ってェ…あ 煮たなア」

みきょう



回文 →

あなたにあえてついてきていつもかるいゆめかのぞみかいなしうそうそいいち
ここいねこのこどこのこねいここちいいそうそうしないかみぞのかめゆいるかもつい
てきていつてえあにたなあ
たまらなく好き すすり泣くキリギリス
悔しい家内居ない 行かない田舎医
居ない田舎医者 薬 義理効くなり
ススキ 梳くならまた

みきょう



回文 →

たまらなくすきすすりなくきりぎりすくやしいかないいないいかないいなかい
いないいなかいしやくすりぎりきくなりすすきすくならまた

貴方に逢えて夢 儚なし 
いい娘ね 此処ね 
恋慰し仲は 女湯てえ
あ!似たなア

みきょう

回文 →

あなたにあえてゆめはかなしいいこねここねこいいしなかはめゆてえあにたなあ






2002

12/17
きっと空からも 楽しげな宴♪
楽団の夢 叶わずとも
盗賊一味は 去りゆきし
暁が際の 出ずる時刻よ

みきょう
あなたにあえて 龍は黒船へ
先にあなたが流してくれた
優しさ思いやり 慈しみの涙
忘れはしません これからもずっと

みきょう
くるおしく いじらしく
哀しさと はかなさで
ひそやかに 恥じらい降る夜は寂し
難しい人生に 懐かしき一行かな

みきょう
きっと空から雪は 沈んでくるままに
一欠片づつ綺麗 光りながら
風に抉り取られた 雲の切れ端のごとく
死の国へ燃え落ちる シベリアの眼差し

みきょう
あなたに敢えて 言わないけれど
内緒にするなら 教えてあげる
エメラルドの誕生石 失う伝説の運命
添えられしひそひそと 悲しい愛の匂い

みきょう
雲に隠れて 星が今宵もこすれ合う
死んで逝く空を仰ぎ 病むこころ
いとおしまねば 吹き晒されそよぐ
風に 造作もない贅沢な木石の

みきょう
アナタ二ア エテフエフキテ
キエタコ ドモユキユキテ
ネズミタ イヂノ フエフキ オト
コハ キチガエノ ヤクソク

みきょう
草叢に 痩せた花房の虚像より
張り合いの無き 似合いの黙笑は
ただ 生きていく上の独立した必要
薄苦い いたわりの交換として

みきょう
苦し紛れに 片手を頬に宛て
刺激に憑かれた 裏通りは
境目のない享楽を 灯し続ける
真実ほんとうの 脳髄の遠い記憶よ

みきょう
くくくく…笑いなさるな
我輩の前に現れし三人の幽霊
過去と現在そして未来・・・
イブの夜の柔らかき贈り物

みきょう
12/10 メールしようかしないでおこう
言い訳を求めないトキメキに戸惑い
手遅れの視線と知っている
君の住む街

みきょう
広がる野原の冬枯れに
遠い処にでかけた母を
慕う心に応えしは
栗のコノハの真心の姿

みきょう
かならず私が死なせはしない
嵐の夜明けに残された
レンガの壁に不思議な葉
素敵な奇跡が起こりますよに

みきょう
メール見て心がふっと軽くなる
島のきつねの優しさに似て
とっても暖かくてちょっと泣かされる
君の想いが胸の谷間に風を紡ぐ

みきょう
広がる冬空に一段と
輝き続け燃え尽きることなく
今も優しくいつまでも
しずかに…

みきょう
かならず私 星を集めて
かけがえのないひとときに
悪戯なひとみと細い指
うつろいやすい冬空のもと

みきょう
12/03
信じてしまうよ
裏切りに咲く仇花で
後悔の泪は…
これからも信じていこうと

みきょう
乾杯で
泣いて笑って
あとの祭りか
燗冷まし

みきょう
迷子になって
きつねの窓
交わした笑顔の
おんなじ瞳

みきょう
信じてしまう
今宵も遥か雪催い
何処かの空を
飛んでるジュべリ

みきょう
乾杯は
何でも無い日
おめでとう
兎追いかけ出逢うは羊

みきょう
迷子から星めぐり
カムパネルラは蠍の火
真実幸福の証は
朝に見た天使の梯子

みきょう
信じてしまう祝福の 乾杯終えて
ずうっと鳩を ただ眺めつつ
背広姿の いのちの迷子
ベンチで祈る 若い二人の遠い未来を

みきょう
迷子の愛は届かない
月夜に甘く切ない夜風
乗せたメロディ♪
(くず星の宇宙)広がる

みきょう
11/26 行方放浪い 見つめあい
言葉を交わし 口ずさむ流行歌
雪まみれで笑む君 お道化た朝は
遠い日の ぼくの心の忘れもの ⇒

みきょう
忘れものがありました。
故郷に置き去りの孤独なあの日
今ならもっと上手く言えるのに
心から愛しています…あなた ⇒

みきょう
あなたのおかげで こうして暮らし
ありがとうも言えず今年も 年越し
秘めた想いは初雪が 消し無限の星空
ちりばめられて拡がる 感謝の行方 ⇒

みきょう
行方知れずの思いやり
赤鬼と君を泣かせた青鬼は
「大丈夫だよ」
気遣う君の心に居ます

みきょう
忘れもの…手袋ひとつ
子狐のかじかむ手
温ったかい母の息と願い
知っているのは店の主人とワタシ

みきょう
あなたが届けた山の実り
知りませんでした
だってあんなに有名な悪戯狐
筒口から細く昇る硝煙です。ごん

みきょう
行方さえぎる手を解き 
     (若かったからなぁ
忘れものは一つもない
     (素知らぬ振りで強がりばかり
あなたの笑顔も温もりも
     (食べ物は送らずとも大丈夫だよ。
ふるさと捨てて幾年月
     (まさかこうなるとは…

みきょう


11/19 知りたかったのです
昨日偶然 出会った山ン婆の
明日は 見つからない花咲き山に
傷付き 咲いた花は ありやと

みきょう
たくさんの村人の前で 磔られて
ベロッと舌出し 息絶えし
八の字眉の トンマ顔
優しさの本質 異相なる現実

みきょう
波間に浮かぶ 泡沫の中に
大きくなりたいと 叫んでいた
んでねが、わらしこ! 八郎の
あれは今でも 聞こえているか

みきょう
知りたかった野(の)駆けの途中で
激烈な夢に味わう 甘美の滴
吸い込んだ淫靡な香りに
恍惚を覚え 箱詰められし直感の蜜柑

みきょう
たくさんむさぼり 微かに震へ
たっぷり うごめく潮の香りの
ねっとり とろけたる眩しき処
柔らかい月 光の中

みきょう
波のようにと 繰り返しうねる快楽に
逆向きの
這う舌の 予告も無しに のた打ち廻る
互いの腰の もち上がられし 異空の時間
歯茎と喉を弄る 陽物の弾みよ

みきょう
11/12
おとなしくして座敷童と語る
二度童の老師は魂の森に迷い
遠き日のありがたき豊穣を辿る
うたかたの夢はるか

みきょう
Be just and Fear not
見知らぬ異教徒 二人使徒
地に落ち死なぬ 一粒の麦
さよか。おおきに。すまんのう。

みきょう

おとなしくして
音を無くして
しくしく泣くな
泣くな大人と

みきょう
瓶詰めの募る想いの恋文を
いたたまれずに流した冬の兎飛ぶ
蒼ざめた海に心燃やして
今も届かぬ若き日の浪漫

みきょう
地平線を昇り沈む
陽と月の巡行
太古に馳せる
珈琲ブレイク

みきょう
11/05
助けて 知ってたのに
助けて わかってたのに
不幸な日々に恋に落ちて
…もうこの人しかいない

みきょう
再び生まれ変わって
巡り合えても一緒にね
そんな科白が
僕のマタタビ

みきょう
灰色の ものとーん
明けない? 暮れない?
かわるきせつに あどけない
さかい あやどる もみじくれない

みきょう
助けて…!
大人って何だろう?
誰が大人だろう?
僕たち、どうしたら大人になれるの?

みきょう
再びなんとかなるさ
レット・イット・ビー
ケ・セラセラ
エトセトラ

みきょう
灰色の鬼
青鬼にも赤鬼にもなれず
「ココロノ ヤサシイオニノウチ…」
丘の上から見詰める里の灯

みきょう
10/29




携帯電話で
「今日も明日も明後日もダメよ。」
と言う君の三日後OKって!
明々後日のことなのぉ〜?

みきょう
うわの空の
ほどほどに
困惑してる
冬は灰色

みきょう


「う」から始まるのなぁに?
ウサギ・馬・牛・・で右往左往
ウミウシってキモくない?…って
そりゃ在りかよっ!?

みきょう
08/27
またくるね車でね
ぐるり蝦夷富士まわり
約束をすっぽかし幾年月
バーベキューで迎えられ


みきょう
ぢりぢり忘れの夏
実り忘れず もろこし畑
空に伸び行く
姿は幼子に似て

みきょう
リンリンと鳴る
風鈴の揺らぎに
気付く
応えを運ぶ風


みきょう