cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ


NO.514  2023/12/01 (09人27作)
ようやく



宝石よりも美しい
君と見上げる満天の星
丘から見下ろす街明かり
朝露輝く草原の波

ふみちゃん
ようやく見せた
笑顔みたいに
グレーの空に浮かぶ
淡い虹

ふみちゃん
今更だけど
ほんとごめんね
寒空に消える
届かない声

ふみちゃん

宝箱を開けるたび
わくわくがあふれる
ロスパン救出という
冒険の旅のさなか

ふらっと
ようやく木の葉も色づいて
富士の頂が白くなり
ふと振り向けば
積もりつもる日々

ふらっと
今さらですが
お散歩が
空が 夕日が
とても好きです

ふらっと


宝かも
しれない場所は淡々と
いつも正気に
向かわせる場所

肉野菜   … 「場所」 だよ 「場所」
ようやくの
希望を覗く師走かな
月やや西に
傾きにけり

肉野菜
今見える
西新宿のビル群も
遠い古代の
遺構刹那に

肉野菜

宝もの握りしめて
生まれてきた
それはきっと
ひとのえにし

ナツ
ようやくここまで
来たねじぶん
あとどのくらい
歩こうかなあ

ナツ
今バスに
乗りました
いつもあの角を曲がる
憧れてたバスに

ナツ




宝さがしは
続いてく
人生は今が
一番楽しい

そばかす

ようやく
ここまで来た
まだまだ先に
知らない世界が

そばかす
今から
百人一首を覚えます
正月に孫に
負けないように

そばかす  
 … 「負けないように」
 
宝船
七福神の輝いた
笑顔につられ
もう福がきた

スー・

ようやくと
心待ちにはしていたが
迎えてみるとなんとなく
こんなもんかな年末年始

スー・
    … 「始」 だよ 「始」
今年こそ
そう何回も決心し
十数年が過ぎました
平常運転 また来年も

スー・
 
宝もの 透きとおった
ブルーの石アクアマリン
左手薬指が覚えてる
胸いっぱいのトキメキ

こまはは
ようやく
この年になってようやく
掴めてきたかな
余分な力の抜き具合

こまはは

今という一瞬を
上書きしながら
刻々と過ぎゆく時の
儚さ愛おしさ

こまはは
宝もの 過信献身犠牲 傷心がもたらした
膨大な無償援助を受けながらの復興成長
改心自立協調 勇気 創意工夫 努力勤勉
静かな心で紡いでるみんなの尊い国の平和


ぬちうむい
ようやくたどりついた
いきをきらしながらも
すぐちかくのこんびにまで
そうちょうのりはびりさんぽ

ぬちうむい

今からはじめてみる
刺繍入の毛糸の編み物
間に合うかもしれない
膝掛けでもいいですか

ぬちうむい
















宝くじ売り場の前で待ち合わせ
二百万円あたったら
てにてをとって
くるくるまわる

soyo
ようやくぜんぶ
なるようになり
冬がきて 冬特有の内側の
温み あんしん 深い睡眠

soyo
今ここに
あるものだけでつくる冬
さいこうに さいきょうだけど
すこしさみしくみえるくらいで

soyo