cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



NO.476 2020/10/01 (11組36作)
上書き ベンチ
上書きを
上手く出来たらしめたもの
萩の花 風に吹かれて
季節がすぎる

スー・
   … 「季節がすぎる」 だよ

ベンチまで
辿り着いたらひと休み
まだセミが鳴いてる彼岸
暑さやわらぐ

スー・
立場まで
行くと幼い日にかえる
自転車にまたがる祖父の
背中追いかけ

スー・
上書きを
繰り返してく重ねてく
何かに少し
近づいていく

肉野菜

ベンチにて
本を読みます健やかに
世界がひとつ
加わってゆく

肉野菜
立ち位置の
姿を映す影法師
秋風に揺れ
そっと佇み


肉野菜
こんにちはこんにちは。秋めいてきましたね。
 「上書きを 上手く出来たらしめたもの・・・」 「上書きを繰り返してく重ねてく・・・」
この始まりが、どちらも好きで。さりげなく でもたんたんと、着実に、歩をすすめてる、そんな四行。だいすきでした。ありがとうです。
上書きまだなのに
突然のフリーズ
せっかくの努力
水の泡

alice
ベンチで静かに本を読む
時々 秋の風
時々 鳥のさえずり
時々 涙ぐんだり

alice
  … 「涙ぐんだり」 だよ
立秋がきても
まだまだ暑さ真っ盛り
それでも 少し嬉しく思う
秋の文字

alice
上書き保存で昔の記憶
とてもつらい思い出を
どんどんどんどん
笑顔の思い出に替えていきたい

みらい

ベンチに座って
ホッと一息上を見上げると
風に舞い散るモミジの葉っぱ
ゆっくりゆらゆら舞ってくる

みらい

立方体の箱の中に
たくさんの思い出詰め込んで
そっとあなたに渡したい
あなたに出逢えたこと幸せです

みらい
上書き保存
ぽちっとする前に
細く長く息吐いて
おやすみなさい。また明日

こまはは
ベンチは来るもの拒まず
いつでも迎えてくれるから
泣くも笑うも
心のおもむくまま

こまはは

立待ち月
並んで仰げば
ぬくもり充ちる
秋の宵

こまはは
ベンチで過ごす時間のことを想い描いていただけば、どなたもみんな豊かな休息・・・。そんな気のする今回の「ベンチ」シリトリだったのですが
ほんとうにすてきですね。ゆったりとした豊かな時間。
時々 涙ぐんだりもして、ほっと一息ついたりもして、来るもの拒まず、おもむくままに。ありがとうです。



上書き機能が使えたならば
来た道をいくつまで
さかのぼりどんな感じに
生きなおそうか、なんて

ナツ
ベンチは好きなんだけど
ベンチの下を何かが通る
気がしてふくらはぎも
落ち着かないのです

ナツ

立っているひとりきり
どこから来たの
灰色の霧雨ふる小川に
りんと真っ白な鷺

ナツ
そしてそして。引き続いての 「ベンチ」について。
 どうしても。面白かった(^^)    「下を何かが通る気がして」 ! 
落ち着かないのがふくらはぎであるということ、その視点もすばらしいです。
花鳥風月な視線が多いナツさんだからこその意外性も〜 ◎





上書きしたトレペを裏返し
慎重に貼り付けた柔らかめの版木
輪郭線から刃を立てて
大胆に繊細に彫りこんでいく

ぬちうむい

ベンチで寝てしまったみたい
道に迷って日が暮れて
僕だけではないと言い聞かせ
儚くもはばたいてみよう

ぬちうむい
立ち向かっていけるかな
あてもなくたやすくなくても
天へとつながる道への
秘密を解き明かせるかな

ぬちうむい
上書きは小手調べ
きれいにそって
姿勢を正して
一発勝負

24の瞳(K・I)
 
ベンチのある公園
主婦の人達
おしゃべり仲間と
優雅なひと時

24の瞳(K・I)
立ち眩み
お酒の飲みすぎ
ホンの一瞬
事故注意

24の瞳(K・I)

上書きは清書
習字は思うようにいかない
下書きで練習して
きれいにバランスよく書く

24の瞳(M・S)

ベンチが公園にあった
ジョギングをしていて
ちょっと一休み
呼吸を整えてまた出発

24の瞳(M・S)
立ち合い
すもうの取り口で
一番だいじ
いきを合わせて、前へ出る

24の瞳(M・S)
「上書き」 というお題から、コンピューターのデータの「上書き保存」をイメージした方がほとんどかと思われるなか
手書きの上書き、宛名であったり、図面であったり、
本来の、気持ちがすっとひきしまる小気味よい緊張感が思い出されてはっとしました。ありがとうです。
すてきです。




上書きされて
ゆくような
以前の普通が消えるような
心細さがまといつく

ふみちゃん


ベンチにコロンと
まつぼっくり
遊ぶ子のぬくもり残る
夕日の公園

ふみちゃん
立ち上がる為の
筋肉を
つけとかないと
少しずつ

ふみちゃん
上書きされていたなんて
ちっとも気づかなかった
脳はわたしのものだけど
わたしを欺くこともある

ふらっと


ベンチがぽつんと
ひとつだけ
あの公園で
空に近づく

ふらっと
立秋は
戸惑うばかり
秋の入り口
まだ夏盛り

ふらっと
いつもは、ページの冒頭に並べさせてもらうお二人。
今回は、そこはかとなく こころぼそさが流れてる。そんな四行たちなので、お部屋の奥に、ふかく仕舞っておきたくて。
このあとも、いつだって、あんしんできる隠れ家的な場所として、ここを使ってもらえますように。  
と ふいに、そんなことを思ったり。秋が来たから、こまやかにいく。← もうこれは、シリトリのコメントじゃなく、自分の話し。わたし自身の(*^-^*)













上書き保存してる真夜中
わらわせて
わらわせたから わらわれて
わらわれたから
 わかったことも

soyo
ベンチにもなるねお庭に運ぼうか
秋とならんで座ったり
揺らめく花と
話したりする

soyo
立ったままみてた雲行き
時が来て
なにもかにもがいっせいに
晴れるはればれ 秋のあるある

soyo
  … 「ある」 だよ 「ある」