cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ


NO.473 2020/07/01 (11組36作)
ゆらゆら 見つけた



ゆらゆらと
雨が流れる
ガラス窓
水槽の中にいるみたい

ふみちゃん

風鈴と
風待つ
西日
射す部屋で

ふみちゃん
見つけた
砂浜シーグラス
氷砂糖のような


ふみちゃん
   「白」 だよ 「白」
ゆらゆらと
揺れるアナベル
梅雨時の晴れ間嬉しく
洗濯物干す

スー・

風を受け
揺れるブラウス
一瞬で乾く嬉しさ
初夏のまどろみ

スー・
見つけたよ
揺れる風鈴
懐かしい20年前
聞いていた音

スー・

今回は、みなさんのゆらゆらの対象がいろとりどりで面白かったんだけれども
おふたりのは みずもの。 「雨が流れるガラス窓」と「梅雨時のアナベル」 涼しげで、うつくしかった。
そして。6作ぜんぶを読んで感じたことは、「あ。世の中は夏なんだな」って、ゆうこと。
そこはかとなく季節感があふれてくるかんじが、ほんとうに素敵ですねぇ。「水槽の中にいるみたい」。
「20年前の風鈴」も。うれしかったー。
ゆらゆらと
魂は燃ゆ淡く濃く
計りきれない
時間の中で

肉野菜
   「で」 だよ 「で」
風にのる
他には何もないはずの
翼を広げ
白いジョナサン

肉野菜
見つけたら
見つけたままでそっと置く
過不足なきよう
見守ってゆく

肉野菜

肉野菜さんのゆらゆらの対象は「魂」。
 「魂は燃ゆ淡く濃く」 この一行の重々しさに目が奪われますね。
そして「計りきれない時間の中で」 これもよかった。陽炎のようなイメージ映像。あつい夏がはじまりますね。お大事におすごしくださいね。





ゆらゆらと 
揺れる煙のゆきさき
置き場に迷う
蚊取り線香

alice
風が あそんでる
不規則に 
奏でる
風鈴の音

alice
見つけたよ 
森のイルミネーション
満点の星空と
繋がる蛍

alice
ゆらゆらゆらめく炎
アロマキャンドル
身も心も癒されそうだ
見つめているとうっとり

24の瞳(レッドアイ)


そして、こちらのおふたりの ゆらゆら は 「煙」と「炎」。
蚊取り線香もアロマキャンドルも、みつめる視線がやわらかですね。いいなぁ。

「風があそんでる」 その発見も。すてきでした。ありがとうです。






ゆらゆらゆらり。
ふわふわふわり。
こころほどけて
はらはらはらり。

こまはは


風吹き抜けて
風鈴の音 涼し
置き土産は
くちなしの香り

こまはは

見つけたら繕えばいい
くり返しなんどでも
破けやほころびは
生きてる証だもん

こまはは

ゆらゆらはらり
はらはらさらり
さらさらしても
ちゃんとしっとり

湘南坊主
 

風がそよそよ
そよさんふわり
ふわふわしても
こころにぴたり

湘南坊主
見つけたことば
つむいでつなぐ
そしてながれる
20年(ハタチ)の時間(トキ)よ

湘南坊主
これは、ちょっとした シンクロニシティ。すてきすてき〜と、大喜びの管理人です(*^-^*)
縦につづけて、何度も読んでよろこびました。ありがとうです。 

こまははさんの「風吹き抜けて」 この始まりも大好きでした。

そして。湘南坊主さんの、丁寧で、こころのこもったシリトリを、ほんとうに嬉しく頂戴いたしましたよ。愛がいっぱい(^-^) ありがとうです。
過去 (そしてこれからも)、私に宛てられたと思われるシリトリは、コメントせずにそっと受け取るマイルールを守って来ましたが、
20年目にしてはじめて、おおやけの場で、御礼申し上げました(^-^) 
 嬉。






ゆらゆら気持ちの良い風だ
風呂から上がれば
暑い夏には
一服の清涼剤だ

24の瞳(M・S)

見つけた
美味しいものいっぱい
楽しいものいっぱい
早く行きたい食べたい

24の瞳(TAMA)
一読して、ほんとうにすぐに
風の気持ちよさを感じることができました。
体感からうまれた四行なんだなぁって思えました。
ありがとうです。
うん。ほんとうに。TAMAさんらしい幸せへの扉なのです。
ここに掲載できるのはテキストのみですので、
投稿されたものに付いていた沢山のハートのイラストは
消えてしまったのですが、 それでもちゃんと、飛び交うハートを感じられます。
ひきつづき たのしくて美味しい日々になりますように。ありがとうです。






ゆらゆらともるひに
りょうてをかざし
ゆびさきからこころ
おくふかくまであたたまる

ぬちうむい
風に舞うたくさんの
問いと答えを掬っては
正しさも間違いも
握りしめ歩き続ける

ぬちうむい
  「歩き続ける」 だよ

見つけたよ
色褪せた制服と
折りたたまれたままの
一度きりのラブレター

ぬちうむい
ゆらゆらただよう
夢の中から目が覚めた
余韻をたどる
消えゆくまえに

ナツ
風に向かって思うまま
ぐんぐん歩けた日々があり
いまはここから
季節を見てる

ナツ


見つけたネコの目
息をひそめて草むらの中
見守りたい近付きたい
気持ちウズウズ

ナツ

「風」というタイトルは、とても 詩になりやすいので、一周まわって難しいお題だったかなと思うのですが、
おふたりの 「風」 とてもすなおに すーっと書かれた感じのする、とてもすてきなものでした。
背景に思いめぐらせ、ゆっくり何度も読みたいようなものたちでした。
ありがとうです。






ゆらゆらとゆらぐ七夕のたんざく
彦星と織姫に
みんなの願い
届くかな

24の瞳(S.H)

風が吹く
風鈴がなり
教えてくれる
季節の変わり目を

24の瞳(S.H)
見つけたよ
ぽつんと
道路のはしに咲く
たんぽぽ

24の瞳(S.H)

ゆらゆら
ゆられて
ゆめを
ただよう

ふらっと
風見鶏が
「さぁ」と指すから
風の背中を
追いかけてみよう

ふらっと
見つけた場所は
だれにも内緒
忘れないように
あしたもこよう

ふらっと

うん。そして、最後になりました。とてもだいじな「見つけた」ふたつ。

やっと見つけただいじなものは、ちょっとしたもの、ちいさくて温かなもの。そんな空気が嬉しくて。二つ並べて大事にしてる。
だれにも内緒ということの、なんとゆたかな たからもの感。ありがとうです。

あ、なんとなく、ほかのお題も、根底に流れるものが似ているおふたりでした。うれしかった(^-^)。







ゆらゆらと波うつみどり
まどろみの
そんなところに
天啓がくる

soyo
風に訊く  ずっとみててね
謙虚さはわすれてないか
呼吸はふかくなされているか
しずかなひろばを保持しているか

soyo
見つけたみちを ゆっくりすすむ
とんとんと ふみかためてく
そうやって 
ずっとたしかなものにしていく

soyo
 















今月もみなさんたくさんありがとうございました。