cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



NO.374 2012/04/01 (17人40作) 
流れる 知った



流れる
変わる
消えてゆく
ただ淡々と時は過ぎ行く

ふみちゃん
興味のないふり
してしまう
素直になれない
若葉の季節

ふみちゃん

知っただけでは
ほんとうに
わかったなんて
いえないけれど

ふみちゃん

流れる水に
流れた街の
溶けゆく東に
浮かぶ朝日は

さめ
興さないで 昔の話は
怒らないで 今の私を
起こさないで 明日の朝は
一人でできるはずだから

さめ
知った張った切った
疑いもしようが
俺はいちいちに
嘘をつかぬなどと言わぬ

さめ
流れる涙をこらえて
会社に行って
仕事に精を出す
仕事に精を出す

24の瞳(S・S)

興すことの難しさ
持続することの難しさ
仕舞いにするする難しさ
人生って難しい

24の瞳(T・K)
「難しい」 だよ 「難しい」
こんにちは。四月シリトリ、少ないけれど、とてもとてもこころにひびくシリトリばかりいただきました。
そんな今回、ぐっときたこの8作からはじめてみました。
ありがとうです。
だいじです。

ふみちゃんの「素直になれない 若葉の季節」  さめさんの「一人でできるはずだから」
 (S・S)さんの「仕事に精を出す」のリフレイン  (T・K)さんの「仕舞いにするする難しさ」
…… こんなところもすごくよかった。





流れる時間は
オレンジ陽だまり
春にいっしょに
いたいだけ

すみれのしずく
興味深い、は
告白ですか
今日のリップは
何色にしよう?

すみれしずく
知ったまんまは
伝えられない
苦闘の末に
日が暮れる

すみれのしずく
「何色にしよう」 だよ
流れる風に
時と時とが擦れ合い
さらさと淡く
黄色く光る

肉野菜
興味とは
春の夜空に生ぬるく
吹く風からだに
当たるということ

肉野菜
知ったので
旧態依然ではいきません
その力こそ
求めていたもの

肉野菜
「光る」 だよ 「光る」
「興味深い、は告白ですか 今日のリップは何色にしよう?」
「興味とは 春の夜空に生ぬるく 吹く風からだに当たるということ」

ん〜。すてきすぎです。まいります。

そしておまけに 「オレンジ陽だまり 春にいっしょにいたいだけ」 「その力こそ求めていたもの」 なんだもん。

いつもいつでもありがとうです。(や〜まいるなぁ……。)





流れる時に抗わず
時間軸に寄り添って
うなずきながら微笑んで
暮らしていきたい

ナツ
興行後の更衣室
熱いさざめき
吐息すら美しく
香る踊り子たち

ナツ
知った人も少なくなり
夕暮れの路地に
いつかの子らの歓声
よみがえる

ナツ
流れるならば
ゆだねてみよう
いきつくさきの
幸を信じて

ふらっと
興奮してると
気づかないほど
昂っていた
鎮まりなさい

ふらっと
知ったところで
揺るがないなら
知らないフリで
笑って許す

ふらっと

今回のお題はいろんな意味でむずかしいものばかりだったなぁ……と、あとになってた気づいたのですが
「知った」は特にふくらませるのがむずかしいお題でしたね。そんななかでの「知った大賞」ふたつです。

「知った人も少なくなり 夕暮れの路地に いつかの子らの歓声 よみがえる」 (ナツさんわーるど全開の感)
「知ったところで 揺るがないなら 知らないフリで 笑って許す」 (ふらっとさんがふらっとたどりつくところ)

嗚呼。




流れる川
春の小川
キラキラ輝く
太陽の光

24の瞳(TAMA)





(TAMA)さんの「流れる川」と、(プリンセスようこ)さんの「流れる雲」。
ほのぼのと春うららかなのどかさでした。

(おはな)さんの「 … ラジオが流れる」 これもね、どきどきしつつ読みました。
すごくすき。

三作品とも、 一行一行にゆっくりと思いを込めて下さっていて、うれしいのです。
ありがとうです。だいじなのです。
流れる雲
見てると
気分がいい
おもしろいな

24の瞳(プリンセスようこ)

流れる。水が流れる
つまった物が流れる
乗り物が流れる
ラジオが流れる

24の瞳(おはな)





興に入る
季節のたよりを集めては
言葉遊びと
四行シリトリ

24の瞳(まいこ)

知ったのはいつ頃かな
あなたのあふれる優しさが
いつも私に教えてくれた事

強さは優しさのかけらです

24の瞳(まいこ)
「興に入る 季節のたよりを集めては 言葉遊びと 四行シリトリ」

四行シリトリ発案者 (!) といたしましては くすぐったくて嬉しいことです。
「季節のたよりを集めては」 ここのところもばつぐんに嬉しかったの。ありがとうです。





流れるね
流れてゆくね
だめだよね
(つぶやくだけのちいさな自戒)

soyo
興味本位でうごくどうぶつ
ほんのうと
直感だけを
しんじてしまう

soyo
知ったつもりでしゃしゃりでてゆく
ことばより からだより 
まず
たましいがゆく

soyo






★ 追加しました(4月2日)。
流れるひとに混じり
行進する朝
ビルを掠めるカラスを想い
きょうも正しいという錯覚

ぷーくま
興奮した犬は嬉しくて
部屋のなかを駆け巡り
それを見つめるわたしは
冷静な母の目で

ぷーくま

知ったような顔して
ときどき振る舞うの
なにもかも知るのが
面倒なときがあるの

ぷーくま

お待たせしました。ぷーくまさんです。うれしぃな。

「流れるひとに混じり 行進する朝 ビルを掠めるカラスを想い きょうも正しいという錯覚」
ん〜。これ。すごくすごく 感じるものがありますね。…… (雑踏 空 窓 虚 諦 明日)  

「きょうも正しいという錯覚」 うん。

ありがとうです。





★ 追加しました(4月2日の夜)。
流れるときの
ながさが
みえかくれする
人のやさしさ

そばかす
興味ある
あなたの生き様
あの日と変わらぬ
まなざし ゆらり

そばかす

知ったふりは
すきじゃないけど
知ったつもりに
なりたい春

そばかす

流れる水を
移動しながら追いかけて
最終地点を
見届けたい夢

スー・
興味って
ある日突然くるものや
なんだかだんだん湧くものや
予測できない面白さがある

スー・
知ったこと
全てをあれこれ語っても
自分のものにはならなくて
結局あんまり知って無かった

スー・
そして、お二人から届き、役者がそろってきた感じ (^^)v。 
「興味」 どちらもいいなぁ。好きだなぁ。……って、にこにこしつつ読みました。
 ありがとうです。


はじまりはじまり。
春のはじまり。





★ 追加しました(4月5日の夜)。
流れる月日がいとおしく
苦楽哀悲の走馬燈
上手くやってきたかいな
なんのそこそこ これ一興

ひだま・りー
興言利口と思っていたが
我田引水おもうがままに
二束三文ふり払われて
天涯孤独の心を知った

ひだま・りー
知った知られたわが心
浪漫なんてありはせぬ
ぬしと添えぬが夢ならば
万策尽きたと河に流れる

ひだま・りー
そしてそして ひだま・りーさん。 やややややっ! これは……。
みなさん。もうお気づきでしょうか……そうこれは、一行ずつがシリトリで 四行ごとにもシリトリで
三作目の末尾の「流れる」で、冒頭にもどってゆくとゆう例の シリトリンネでありますね。
そしてその素晴らしいところは、意味が こころが 嘆きが リズムが 諦めが 混沌とした世界の調和を保っていること(^^)v
や〜。力作をありがとうです。 四字熟語のつらなりも、すごいー。せつなぃー。