cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



NO.372 2012/02/01 (18人47作) 
ふと現れる ひとり いまはこのまま



ふと現れる
悲しみの影
味わいそして
また乗り越えて

ふみちゃん

ひとりゆらゆら
水面に浮かぶ
泣いてるみたいな
蒼い月

ふみちゃん

いまはこのまま
かわらずに
わたしのままで
歩ければいい

ふみちゃん

ふみちゃんのシリトリには、いつだって こころがうごき、すんとしたしずかな気持ちになるのだけども
今回は、なんでしょうねぇ ぎゅぅぎゅぅとこみあげてくるものがありました。 どれもだいじなシリトリでした。ありがとうです。
「悲しみの影」 「蒼い月」  「いまはこのまま かわらずに わたしのままで 歩ければいい」  あぁ!




ふと現れる
咲いては萎む
答えは何時も
文字にならない

すみれのしずく

ひとり
一寸
さきには
ひとり

すみれのしずく
いまはこのまま
さわらずはなさず
冬の教えを
噛みしめてる

すみれのしずく
ふと現れるとうめい人間
どこからともなく現れる
右か左か上か下か
あいつはどこから姿を見せる

24の瞳(ギャル男カズ君)
一見すると、タイプも意味も風向きも、ぜんぜんちがうおふたりの「ふと現れる」
・・・・・・うん、だけど。なんか何度も読むうちに
「文字にならない答え」 と 「とうめい人間」 は 同じ種類のこころに見えてきましたの。

どちらもとても大好きでした。
カズ君の「右か左か上か下か」 ここのところはちょっとこわくてどきどきします。
すみれちゃんの「ひとり 一寸さきにはひとり」 ……これもどきどきー *
 * *
ふと現れる
ふしぎの時間
ふんぎりつかず
ふらちな世間

湘南坊主
ひとりでいると
ひとりでに出る
ひとつぶ涙
ひそやかに知る

湘南坊主

いまはこのまま
いい子でいたい
いちや明ければ
いいことあるさ

湘南坊主

「世間」 だよ 「世間」
ひとりじゃないよ
みんなと作ろう
美味しいものを
元気に食べよう

24の瞳(TAMA)
坊主さんの三作どれもいいですねぇ。
特に最初の二行がいいなぁ。
「ひとりでいると ひとりでに出る」
うんうん。ここが とくによいです。すごくすき。

そしてそして TAMAさんの「ひとり」を続けて読んでみてよね。
にんげんっていいなぁって思えるのです。
ありがとうです。だいすきでした。

ふと現れる
その姿
ユメカウツツカ
またたく間だけ

ふらっと
ひとりふたりと
家路について
茜濃くなる
丘にたたずむ

ふらっと
いまはこのまま
言わずにおくね
十年たって
そのままならば

ふらっと
ふらっとさんの 「 ひとりふたりと 」
情景が、ぱぁっと浮かんでじんとして、
なつかしいです。だいすきでした。
うんそして。そこはかとないさびしさが
おはなさんのひとり窓ともよく似てて。
ひとり窓
新聞を見るとき
食事をするとき
おやつを食べるとき

24の瞳(おはな)

「食べるとき」 だよ 「食べるとき」
「ひとり窓」って、「ひとり旅」とか「ひとり酒」とかゆうような使われ方をするのかな。
それとも今 おはなさんが作ったのかな。すてきだなぁ。

ひとり窓……窓にじぶんが映ってみえて、その向こうには雪の景色が広がっていそう。
だいじなシリトリ、ありがとうです。またくださいね。待ってます。




ふと現れる
ハッピーエンドの夕陽
夕陽夕陽夕陽の色は
太陽の色

肉野菜

ひとりゆえ
知ることのできる空青き
この世の中の
奥の奥まで

肉野菜
いまはこのまま
部屋の壁にもたれ
コーヒーすする
外の道に冬の雨ふる

肉野菜
ふと現れる楽しみが
このままではいけないと
分かっているのだけど
何とか頑張って楽しく生きたい

24の瞳(S・H)

ちょっと気になる 「ふと現れる」 二作品。

「夕陽夕陽夕陽の色は 太陽の色」 これ、そうなんだけど、その通りなんだけども
なんかすごいなぁって、いたくかんしんしたことでした。ありがとうです。

うんそして。S・Hさんの切実な思いとも、響きあうものがあるんじゃないかしらと、
そんなふうにも思ったのでした。頑張って楽しく生きたいですね。ほんとうに。
素敵なシリトリありがとうです。またくださいね。








ふと現れる
雪中に
そっと芽を出す
ふきのとう

みらい

ひとりが楽といいながら
いつも一緒に会話して
いつも一緒にお出かけして
やっぱり2人がいいんだよね

みらい
いまはこのまま置いといて
明日明日と言いながら
なかなか先に進まない
お掃除って苦手だな

みらい
ふと現れる
知らなかったね
ほんとの気持ち
だけど、はじめましてじゃないね

ひなた

ひとりで行くよ
思い出して行くよ
会いたいよ
あいしてるよ

ひなた
いまはこのまま眠っていたい
外の日差しはやわらかくって
雪のつもった川べり見渡す
あなたの隣、夢に見た22階

ひなた

わー。ふきのとう!!!  こちらは今日も氷点下10度を下回り、ものすごく風が冷たいのだけど
あぁ ここに ふきのとうが……と、ほっこりしてきたことでした。
春先取りの いのいちばんのシリトリをありがとうです。二月だもんねぇ。

そして。 ひなたさんの 「はじめましてじゃないね」もたぶん春のシリトリですね。
ほんとの気持ち、その気持ちって、ふきのとうにもよく似てますよね。 (←つくづく似たもの探しが好きなわたくし)  

おふたりのそぼくなかんじが今月もまただいすきでした。ありがとうです。またお待ちしていますねー。





ふと現れる 昔の自分
大丈夫だよ。幸せだよ。
あなたが頑張ったから
わたしがいる

ひだま・りー
ひとり ふたり さんにん
どんどん増える影分身
出来なかったあのことも
やり残したこともやってほしいのだ

ひだま・りー
いまはこのまま 時間にまかせる
雪も降っているんだもん
じっとじっとじぃーっっと
きっと 顔出す クロッカス

ひだま・りー
ふと現れる
優しさのかけら
冬にも温かい
あなたの笑顔

24の瞳(まいこ)
ひとりじゃないよ
そばにいるからね
そういって指きりをした
雪催いの空の下

24の瞳(まいこ)
いまはこのまま
繋いだままの手
いまはこのまま
もうすこしだけ

24の瞳(まいこ)
冒頭でわたしを泣かせたふみちゃんのシリトリとも呼応している ひだま・りーさんの「ふと現れる」。
これは、ちょっと傑作ですよね。すばらしいよね。すごくすきです。かんげきでした。ありがとうです。

そしてつづく まいこさんの「ふと現れる」も素のままで、その恋しさがいとおしいです。ありがとうです。
「ひとりじゃないよ」の「雪催いの空の下」この表現が大好きでした。すてきすてきな思い出ですね。
またお待ちしていますねー。
ふと現れる 寂しさに
むなしさを 抱えたままで
記憶の中を探ってみても
「あなた」など見つかりはしない

さめ
ひとりでいるということの
簡便さ
ねえ、
どうして僕を取り囲むのだ

さめ
今はこのまま過ぎ去ってゆく
明日をここから見送っている
僕が見ている明日の僕は
今日から明日を見ている僕だ

さめ
「僕だ」 だよ 「僕だ」
ふと現れる1月の精
こごえる夕暮れの風に
日本水仙の
浅い春の香り散らす

ナツ
ひとりを知る
あなたという壁に
映る影も
ぽつりひとりだけ

ナツ
いまはこのまま
ひとり眠れぬ闇をゆく
手足はながく流れのままに
夜風に吹かれる柳になって

ナツ

さてさてそして。あたらしいお仲間ですよ、「さめ」さんですです。ようこそここへ。うれしぃなぁ。どうぞよろしくお願いします。
僕が見ている明日の僕は 今日から明日を見ている僕だ」 これはもう ほんかくてきな吟遊詩人さんでは! …… っと、
どきどきしつつ拝見しました。すてきなのです。よかったら、またくださいね。たのしみなのです。ありがとうです。

うん。そして。ほんかくてきな詩人さんがもうひとり。
いまはこのまま ひとり眠れぬ闇をゆく 手足はながく流れのままに ……」  やぁ〜、しびれました。感無量です。ほんとうに。





ふと現れる思いクシャクシャ丸める
小川を流れる葉っぱに乗せてポンと放す
現れる放す現れる放す毎日これを15分
不安の消える簡単瞑想

okka
ひとりは楽しいひとりはすてき
思いのままに没頭できる
時たま我に帰ってみたり
淋しさ発見するのも好きで

okka

いまはこのまま
フリーズぷりーず
固まりながら
とろーりとろけて

okka
okkaさんのシリトリには、いつも、共感とかあこがれだとかシンパシーを感じるのだけども、今回はそんな思いがかくべつでしたよ。
「思いのままに没頭できる」ひとりはもちろん大好きなので。

そしてそして。「ふと現れる」 不安な思いを遠くへぽんと放つイメージ …… じつは私もそれをテレビで知って、
すごくいいなぁ、きもちがいいなぁーと思って、夜ごと試していたのでした。
そんなふうにこんなふうに 心うごいた出来事をシリトリに書いて残してくださって、そうゆうこともうれしくて。にこにこなのです。
 ありがとうです。どうぞとうぞまたくださいね。待ってまぁす。





ふと現れる恥じらいが
憎まれ口ばかりの横顔に
色を差し
目を淡くする

ぷーくま
ひとりの淋しさは
ふたりの寂しさに
体温を合わせれば
おんなじくらいね

ぷーくま
いまはこのままと
目を閉じ耳を塞いで
通り過ぎるのを待った
遠ざかっていることも知らず

ぷーくま
そして最後になりました。今回もまた ぐっとかわいいぷーくまさんです。
なんかこぉ きゅんっとなるのでした。憎まれ口の横顔がふとしたときにぽわんとあわくやわらかくなる物語。
三作全部の行間にただよっている はかなさせつなさ恋しさがやるせないです。だいすきでした。ありがとうです。うれしぃの。








ふと現れる
へんかのきざし
午後四時の空やけついの
やわらかさなど

soyo
ひとりでは
失うこともできなくて
肯定感がのびのびと
意気揚々とそだっています

soyo
いまはこのまま
ながされるまま
そうやって流れ流れる 
流れる力

soyo