cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



NO.369 2011/11/01 (13人39作) 
優しく もうすぐ



沈んだ後の
太陽の
伝言のような
長い夕焼け

ふみちゃん
優しくなくて
ごめんねと
せめて言葉に
できればいいのに

ふみちゃん
もうすぐこの戸を
ノックする
北風と君と
冬のにおいと

ふみちゃん

沈ませる
気持ち冷たい泥の中
この冷たさを
もうしばらくと

肉野菜
優しくも
厳しくもあるふるさとの
山の景色も
今朝はだいだい

肉野菜
もうすぐの
冬の垣根の曲がり角
下校のこども
あかい夕焼け

肉野菜

「だいだい」 だよ 「だいだい」
こんにちは。11月のシリトリは、11月にぴったりな このお二人の冬のにおいの物語からはじめてみました。
「もうすぐ」の風景ふたつ、童謡みたいな心地よさです。ありがとうです。

ほかのもぜんぶ ちょっと泣きたくなるくらい、どれもだいじな風景でした。


沈むたび
波のまにまにまた浮かび
闇夜の海に漂う時も
光っていたいあの浮きみたいに

スー・

優しくなって
笑顔になって
あなたといると
それが定番

スー・
もうすぐ冬が
焦ってやってくるけれど
気にしないでね私のことを
ひとりぼっちにさせないようにと

スー・
沈みながら こぽこぽこぽ
揺蕩い(たゆたい)ながら こぽこぽこぽ
浮かんで沈んで流されて
流されてみるのも また一興

ひだま・りー (ふら・りー改め )
優しくはないです。
優しくありたいと願っているのです。
あなたの想いだからこそ
留め置いておりまする。

ひだま・りー (ふら・りー改め )
もうすぐって思うと 嵐が来て
もうすぐって思うと 電話が鳴って
もうすぐって思うと 階段踏み外したり
ワクワクするのも根性がいるんだよねぇ

ひだま・りー (ふら・りー改め )
沈んだら沈んでおこう
そのうちに
ぷくぷくぽこぽこ
浮かび上がるよ

スイートポテト

優しくされて
不覚にも
涙が出たよ
あっ!星が降る

スイートポテト
もうすぐそっちは
冬に入るね
白いこびとが
雪笛吹くね

スイートポテト
「上がるよ」 だよ 「上がるよ」
うん。そして。沈んで浮かぶ人の生き方。てつがくだよね。すてきなのです。大好きなのです。ほんとうに。
それぞれの「優しく」もまたとてもよく。ぎゅぅって抱きしめたくなるような。(えへ)
ありがとうです。





沈丁花
梔子
金木犀
香れ豊かに

ふらっと
優しくされて
切なくて
胸のどこかが
ちょっと捻じれる

ふらっと

もうすぐって
いつのこと
またいつかって
いつのこと

ふらっと
沈丁花の花のころ
夕がたの図書館まで物思い歩く
過去と現在の
未来は欠いて

ぷーくま
優しくありたいと
願うわたしの心の奥底では
たくさんの不満が渦巻いていて
ときどきばくはつする

ぷーくま

もうすぐ帰るひとを
居ずまいを正し待つ
はやる気持ちを
おくびにも出さず

ぷーくま
「優しくされて 切なくて ……」 うんうんうん。
こころのこえ的シリトリが、まっすぐすとんと届いてきます。ありがとうです。ありがたいです。
ぷーくまさんの「ときどきばくはつする」 ここのところもすごく好き (そしてとってもよくわかる也) 。
そのばくはつはぜったいにひらがなですよね。好きだなぁ。

あ。そして。漢字一文字のお題は、ひろく展開されることが多いのだけど、
今回はみなさんがそのまま「沈む」と活用されておりました。
そんななか、このおふたりは「沈丁花」さん。バランスバランスありがたく。





沈む夕日がつくる
みかん色の空は
そんなに長くはつづかなくって
いつも言いそびれてしまうけど

ひなた
優しくなれるひとときの
透き通るよな一瞬の
肌寒いけどあたたかい
冬の森のお話を

ひなた
もうすぐ自由になれそうで
深呼吸して目を閉じる
どきどき
知らないみち歩きだす。

ひなた

沈む夕陽を
背中に感じ
二人で歩いた
銀杏並木

みらい
優しくそっと微笑み返し
あなたと歩くこの時間
あっという間に過ぎるけど
出会ったころと変わりなし


みらい
もうすぐもうすぐ
会えるよね
いつもこうして会話して
なかなか会えない友がいる

みらい

「木」 だよ 「木」
そしてそして。 もうすぐ自由 どきどきどきどき もうすぐもうすぐ …… ここへきてスピード感がでてきたかんじ。
「知らないみち歩きだす。」 うんうんいいねぇ。いいですねぇ。知らないみち しばらく歩き忘れていました。(←個人的感想)
みらいさんの4行目、うんうんうんって、うなづきました。「なかなかあえない友がいる」 うん。

そして、沈むではユウヒつながりのおふたりでした。ほんのりとした温みの景色、大好きでした。




沈んだ朝は
枕を抱いて
大きな伸びを
すればすっきり

湘南坊主

やさしく午後が
動きだしてる
二人の時間の
期待が高まる

湘南坊主
もうすぐ夜の
とばりが降りて
ドキドキするよな
恋のはじまり

湘南坊主
沈んで沈んで
沈んだ先は
静かで穏やかな
あたたかさ

tan

優しくない私は
ずっとずっと
分かれ道
迷い道

tan
もうすぐは
あっという間に
過ぎ去って
待ち遠しい

tan
沈んだ朝は 枕を抱いて 大きな伸びをすればすっきり
沈んで沈んで沈んだ先は 静かで穏やかなあたたかさ


ん〜。どちらもすごく好きでした。あぁよかったなぁって ほっとなきもちになりました。
毛布の中のあんしんかん。ありがとうです。
沈んだ今日に
肩をならべて
記憶違いの
夕日に問うよ

すみれのしずく
優しくゆるされ
四つ足ご機嫌
トルコキキョウを
超えたとこだよ いま

すみれのしずく
もうすぐ降るゆき
とくべつで
まってるよこがお
いつもみてたよ

すみれのしずく

ごくたまに わたし(管理人)にまつわるシリトリを届けて下さる方がいらっしゃるのですが
それはいつも、とてもとてもありがたく、ほんとうに嬉しいことなのですが
そこはほら おとななので、こころのなかで個人的によろこんで、ここには書かないんだけどもね
でもちょっと 今回は特別にゆるしていただき……
わたくしの愛犬(ネル)の訃報に触れて、書いてくださったというこのシリトリ
「トルコキキョウを超えたとこだよ」  「まってるよこがお いつもみてたよ」
んー。ありがとうです。あの子の声が聞こえたようで感きわまりました。深謝。





沈黙の秋もいいよね
てのひらの
星をみつめて
ジャムばかり煮て
 
soyo

優しくつよい秋に抱かれて
しんとしずかにあっても あれね
せかいはせかい 
せちがらいよね  

soyo

もうすぐだよね
ふゆもくるよね
ふかぶかとふかくふかまり
ふくらむじゅんび

soyo