cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ



NO.363 2011/05/01 (11人33作) 
空は大きい すぐそこに
ぐるぐる



空は大きい果てしない
みどりごの
ぎゅっとちいさくむすばれた
手のひらの中の未来みたいに

ふみちゃん
すぐそこにある
やさしさを
見落とさぬよう
見逃さぬよう

ふみちゃん
ぐるぐると
悲しみはめぐり来るけれど
きっとおなじだけの
よろこびもまた

ふみちゃん
空は大きい
どこまでも青い
ただそれだけで
うれしい五月

肉野菜
すぐそこに
空に向かう
草の丘のてっぺん
きっと海が見えるよ

肉野菜
ぐるぐると
情熱のマグマ渦を巻き
心臓の底
ゆっくり動く

肉野菜
「ゆっくり動く」 だよ




空は大きい
天までみつめて
分からず屋の
瞳に涙

すみれのしずく
すぐそこにある
粗雑なままの
はらっぱみたいな愛
なんて僕らしい

すみれのしずく
ぐるぐるまわり
たどりつく
今しばらくの
雨宿り

すみれのしずく

空は大きい手のひらで
誰でもみんなを
包んでくれて
お日様と風を届けてくれる
 
ナツ
すぐそこに夏が来てるから
だから悲しまないでねと
くるくるたくさんの花びらが
道路に散って吹かれてゆく
 
ナツ
ぐるぐるまわる洗濯機の
うずをいつまでもながめていた
外でヒバリが鳴いているけど
まっさらな風の朝だけど

ナツ
空は
大きい
この
地球(ほし)よりも

ふらっと
 
すぐそこに
いてもみえない
気配だけ
ひっそりおいて

ふらっと
ぐるぐるめぐる
季節はうつる
時間(とき)と並んで
なかよく歩む

ふらっと
空は大きい
空は大きい
見上げて唱える
魔法みたい
 

すぐそこにある
みえないしるし
みえるものだけに
とらわれてないかい?
 

ぐるぐるぐるぐる
お昼を知らせる
からだは正直
こころはうきうき
 





空は大きい
悲しみは吸い込み
笑顔は映して
今日もこの世界を包み込む
 
歌鳥

すぐそこに
いてね
私の愛しい
恋人さん

歌鳥
ぐるぐる、あちこち
歩いてまわって
ごろごろ、至福の
お昼寝タイム

歌鳥
空は大きい
鳥たちがつうと舞い
地面ばかりをみていた
わたしを呼んだ

ぷーくま
すぐそこに呼ぶ声に
しんと耳をすます
雑念をいっとき振りはらって
しんと耳をすます

ぷーくま
ぐるぐるぐるぐる
雑念が巡り巡る
音のない部屋にひとり
わたしの心が騒がしい

ぷーくま
「騒がしい」 だよ 「騒がしい」




空は大きいから
大空というんだよね
だから都心には
大空は無いんだよ

湘南坊主
すぐそこにある
大きな空に
手を伸ばしても
届きゃしないさ

湘南坊主
ぐるぐると
大空が回るのは
天動説がただしいか
酔っぱらっているからよ

湘南坊主
空は大きいいつもどこでも
南の島や北の大地も
夏の夜や冬の朝も
包み込むほど空は大きい

ぬちうむい
すぐそこに寄り添うふたり
南の男と北の女が
風を吸い込み陽光あびて
春が来ているすぐそこに

ぬちうむい
ぐるぐるとまわる針
南を指しては北を指す
磁石だけが頼りのけもの道
さ迷い歩くぐるぐると

ぬちうむい









空は大きい  
われは小さい
なんどでも
思い知るべくひとり居の原

soyo

すぐそこに
いるんだったね
かげひなた 
そのさかいめに何を植えよう

soyo

ぐるぐるするね
たまにはね ひつよう以上に 
すべからく 混沌とせよ
こんとんとせよ

soyo
「原」 だよ 「原」