cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ




NO.272 2005/12/06 (14人46作) 
とろける
とろけるように
おちる眠りの
水底で見る
夢は泡雪

ふみちゃん
神さまの
ウインク
みたいな
冬の流星

ふみちゃん
病とも
笑って
つきあう
あなたの深さ

ふみちゃん
とろけるバター
の作り方
虎がぐるぐる
ソレほんと?

あ〜でるはいど
神戸もうすぐ
ルミナリエ
離さないでね
つないだ手

あ〜でるはいど
病院苦手
だから
こつこつ
健康管理

あ〜でるはいど
とろけるくらい
もうほんとうに
言葉なんて
追いつかなくて

みなち
神社の境内
長く延びる影
夏か冬かの
記憶すらない

みなち
病になるから
続けては
読んではいけない
大好きなあの本

みなち
とろける甘く
大好きなチョコ
あの人がいない淋しさを
埋めておくれ

歌鳥
神話も小説も
私たちの恋物語には
叶わないよ きっと
ううん 絶対!

歌鳥
病気になっても
ママがいるから大丈夫
なんて心強い
温かさなんだろう

歌鳥
「神さま」「神戸」「神社の境内」「神話」・・・・・・「神」始まりの言葉選びの多様さを
見せ付けてくれた四作でした。ありがとうです。だぁいすきっ。
みなちさんの 「夏か冬かの記憶すらない」 ここのところ、とてもとても 心うごかされました。
そして。歌鳥さんの「私たちの恋物語」 わくわくしました。いいな〜。

「とろける」も「病」もどれも、みなさんの視点が素敵で好きでした。いつもいつでもありがとうです。

「水底で見る 夢は泡雪」 うっとりしたり、
「病院苦手 だからこつこつ 健康管理」 どこかに書いて貼っておこうと思ったり(^^♪ 




とろける
ショコラも
あまい
ほっぺも

すみれのしずく
神さまに
願うことしか
できない
15歳

すみれのしずく
病気にかかって
やみにやみ
特効薬も
あなただなんて

すみれのしずく

「病気にかかって やみにやみ 特効薬も あなただなんて」 拍手です。嗚呼!
運びかたとかリズムとか、すみれのしずくワールドの完成度の高さを感じてしまうこのごろなのです。すてき。





とろけるチーズの
熱々ピザと
ローストチキンで
クリスマス

スイートポテト
神棚に
かしわ手
必ず
勝たせて

スイートポテト
病葉を浮かべ流るる
黒き川
流れ流れて
ゆく果て何処

スイートポテト
「クリスマス」 だよ 「クリスマス」
「病葉(わくらば)を浮かべ流るる 黒き川 流れ流れて ゆく果て何処(いずこ)」 短歌ですね。
川がこんなに黒いので、遠い目をして見つめてしまう。
いろんなかたちやいろんな色で、内にあるものを表現され続けているスイートポテトさん。
こんどは何が飛び出すのかなって、いつもとても楽しみなのです。ありがとうです





とろける冬の
日差しの温度
一身にまとい
小径できみと

ふらっと
神さまのこと
信じなくても
いつもいつでも
安心させて

ふらっと
病は気から
枯葉は木から
落ちる季節が
おしまいじゃない

ふらっと
とろけるほど
みつめて
とけあうほどに
わかりあう

かのこ
神々の舞い踊る姿
落ち葉
はらはら くるくると
美しくも寂しげに

かのこ
病から立ち直り
共に旅する友へ
あなたのがんばりに
脱帽 ブラボー!

かのこ
とろけるような
かわいい君に
挨拶 ひとつ
笑顔をそえて

神社の小石
一羽のすずめ
つまずきそうね
冬 にっこり

病気かも…
左手の薬指
まぶしいのに
恋に落ちたり

とろけるほど
素敵な笑顔
持ってるね
大好き

きょうこ
神様が
いるとは思わないけど
天使に
なりたい

きょうこ
病にかかって
初めて分かる そのつらさ
今度は私が
治してあげるよ

きょうこ
自分で書こうと思ったときに、はじめて「とろける」というお題の難しさに気づいたのですが・・・
そんな「とろける」を、とても自然に無理なく取り扱ってくれていました。ありがとうです。
そんなわけで「とろけるが似合うで賞」を授与します(^^♪ ぱちぱちぱちち。
なにげなくつぶやかれたというような、そんな言葉がやさしくて。





とろけるほどに
甘いひととき
ほどよい苦さ
知るなればこそ

湘南坊主
神々しきは
赤子の瞳
愛を吸い込む
ブラックホール

湘南坊主
病棟の日だまりに咲く
白き花
白であるのが
なぜかうれしく

湘南坊主
とろけるアスファルト強い日差し夏の日
すれ違う夕涼みの縁日秋祭り
ふりしきる雪無音の銀世界冬の朝
いつか見た桃色の淡い夢春の午後

肉野菜
神に似た
でもやはり違う
人間の言葉
E=MC^2

肉野菜
病気にて
布団をかぶり本を読む
不意に思い立つ
ホットカルピス

肉野菜
さてさてそして、気がつくと、男の人の投稿が、とても少ないこのごろですが、
常連さんのお二人がこんなにどきどきさせてくれます(^^♪

七七七七や、四四四四などなどのシリトリズムを完成されていたはずの坊主さんですが
今回の「病」は、本邦初公開な、坊主さんの短歌のリズム。みそひともじです。びっくりしました〜。
そして。とても素敵なものでした。

そしてそして。肉野菜さんも、いつもとちがう装いですよ。
「とろけるアスファルト強い日差し夏の日・・・」 はじめ、歌の歌詞のようにも読めたのですが、
何度も繰り返して読むうちに、歌ではなくて、静かなシャープな 詩 としての素晴らしさに気がつきました。
とてもとても好きなものでした。





とろけるチーズを
のせたトースト
しあわせ色した
あたしの朝食

スー・
神様が
きっと好きだと思うもの
たわわな赤い実
真っ白な雪

スー・
病は気から
それもあるよね
迷いや不安は
仕方ないけど

スー・
とろけるように
すぎてく時間
暖炉に燃える
やさしい火のよう

スー・
神様の
存在を胸に抱いたら
不安がちょっと
消えるんでしょうか

スー・
病を受け入れ
生きていく
そんな彼らの
パワーが最高

スー・
「最高」 だよ 「最高」


病になっても
神様信じ
とろけるような
日々を過ごそう

スー・
そして最後になりました。
「とろけるように すぎてく時間 暖炉に燃える やさしい火のよう」 大好きでした。ほんとうに。
ぱちぱち燃える火を見つつ、思う存分とろけてください。よい冬を〜(^^♪




とろけると ほんものになる
えいえんの
少年たちの
武勇伝説

soyo
神さまが
あたえてくれた邪気無邪気
しかくしめんに
つかうそのひと

soyo
病める日も
健やかな日も
雪でした
あまたの記憶の機微に降る雪

soyo
「伝説」 だよ 「伝説」