ひとり野山に。 (チセヌプリ)
ひとり、野山へ行きました。 こもれびは、まだ、みどりいろです。 |
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登り道では、どなたにも 出逢うことなく、 ひとっこひとり 影さえみえず、 ほんかくてきなひとり感。 |
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と 思ったところで、とうとつに、 野花に話しかけられました。 |
「コガネギクです。こんにちわ。」 | |
「ヤマハハコです。久しぶり。」 「頂上までは、あとすこしですよ。あと少し。」 |
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あぁ。ほんとぅに、つきました。 こんにちわ 空。 こんにちわ 空。 ちゃんとひとりで来ましたよ。 |
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こんにちわ 雲。 こんにちわ 明日。 |
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こんにちわ。 これから歩いておりる道。 |
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こんにちわ。エゾオヤマリンドウ。 |
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こんにちわ。のどかな時間。 |
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こんにちわ。ヒメタケシマラン。 (姫竹縞蘭) |
こんにちわ 湿原。 そして しずかなウメバチソウ。 |
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しずかに終わってゆく道の もっとしずかな ナガボノシロワレモコウ。 (長穂白吾亦紅) 良い夏でしたね。こんにちわ。 |
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自然がおりなす曲線が、さらにおりなす まるい入り口。出口。入り口。 いざゆかん。 |
2004.08.27
cap verses / そよ日暮らし
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