cap verses / そよ日暮らし

 

そよふぉとノート

2003年 07

 そしてことしも 夏が来て 2003.07.01









 かもちゃん。 2003.07.09















 ある日とつぜん咲いた花。 2003.07.17





いつもの道の道ばたに、ある日とつぜん咲いた花。

調べると、ジャコウアオイという花でした。いい匂い。



ジャコウアオイジャコウアオイ・・・とつぶやいて

名前をしっかり覚えると

翌日からは、そちこちの畑の脇に咲きひろがってゆきました。

そしてますますいい匂い。




・・・・ある日とつぜん咲くわけなくて

ほんとうは

きっと昨日や去年の夏やその前も

ずぅっと咲いていたはずの

ある日とつぜんみえた花




こんなふうに

いつかの夏に あたらしく 

はじめてめぐりあうために

そこにあるのに見えなくて

こっそり咲いている花が

きっとまだまだありそうで

にわかにわくわくしちゃう七月なのでした。

にこにこ。













ところで これは そこかしこに咲くヒメジョオン

なんとなく写し続けていたようで

気がつくと

ヒメジョオンコレクションと呼びたいくらいにたくさんの

ヒメジョオンの写真の束ができていました。

このごろとくにとてもすき。



 かつらの葉っぱたち 2003.07.18




あかく すける 新葉

頬を よせる ふたり

ふたり ひとり ひとり

ひかる ひみつ ひとつ

ひらり ひらく とびら

ひろく ひろく ひらく

ひかん しない みらい

ひくく ひびく ことば

 ひなた ひるね びより

ん?




 だれもこない森のおくの。 2003.07.18


ここは だれも こない 森の おくの こかげ

くまや たぬき あそぶ ひろば

みどり みどり ふかく濃くて

ここちよくて こわくなくて

こころぼそさなんてきえて

なつは ぜんぶ 知りつくして

あつくるしさ かんじさせず

うまく みちを あけて くれる

あるく あるく

ゆるく
 
ひかる






 ゆめのつづき。 2003.07.25


風と話す

夏の野花

ゆらり揺れて

ゆれてもどり

ゆめのつづき

草の温み

夏の匂い

風の呼吸

どこにいくの

ここにいるよ

いつまでなの

いつまでもさ

なんだそうか

いつまでもか




 ひだまりの。 2003.08.03







 大反魂草。 2003.08.03



ゆっくりと、はじまる葉月。

すいすいと咲く、オオハンゴンソウ。

咲くべき今日を、えらんで咲いて、

さらに濃い目のきいろとみどり。

その節は、とてもお世話になりました。

おちつかなくて、ことばきれぎれ。ありがとう。






 また大反魂草のこと。 2003.08.24
道ばたに

みぎにひだりに

咲く黄色。


何百万本あるかもしれず

春に咲く、たんぽぽよりもたくさんで。


ふとすると、人ごみにまぎれてしまう。

・・・そのことが、好きで嫌いで

工夫を凝らして揺られてみたり。


新品の風をまとって行きたい方に

いきつもどりつかすかにふれて。

花びらのゆび、気丈な黄色。

このごろいちばんだいすきな色。






 もっと大反魂草。 2003.08.29






オオハンゴンソウ

字余りだから

短歌とか

俳句とか

歌詞なんかにも

使われなくて。

なかなか名前

知られてなくて。

けれども夏々どんどんふえて

ふえて、ふえて、ひろがって。



道に、ひろばに、のはらに、庭に。

風に、自由に、遠くに、空に。

充分に、じゆうじざいに、広々と、

咲きひろがって、

咲きひろがって、

そして ほら

離陸の準備ができました。


じゅう

きゅう

はち

なな

ろく

ごー

よん

さん

にー

いち

ぜろぉ

・・・

・・・ 今 いっせいに 

飛び立ちました。

鳥のように。

群れるように。

上へ、空へ、遠い国へ。

離陸したよ、したよしたよ。

そこもここも超えてゆくよ。







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