cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ




NO.350 2010/04/01 (14人42作) 
撫でてゆく
ノック
わたしだ
撫でてゆく
春風
やさしい
花の道

ふみちゃん
ノックする
季節の
風に
起こされて

ふみちゃん

わたしだけ
宇宙に放り出されてる
そんな気がする
眠れない夜

ふみちゃん

「道」 だよ 「道」
撫でてゆく
春の香りに心まで
緑が芽吹く
草原に立つ
 
肉野菜
 
ノックする
心の隅の思い出に
はじめて返事を
したような春
 
肉野菜

わたしだけ
知ってる町の公園の
さくらの下に
先客のねこ
 
肉野菜


撫でてゆく
こころは遠い雨あがり
いつもどこかが
ひとりのわたし

すみれのしずく
ノックされても
ひらかない
蝶々の秘密が
心臓に

すみれのしずく

わたしだらけの
吐く息に
うんざりしたり
ちょっとないたり

すみれのしずく







撫でていく
ふわ〜っとさらっと
何気なく
後ろ姿の猫が振り向く
 
スー・
 
ノックしよ♪
せっかく春になりました。
勢いあまって
ぶち壊しも良し
 
スー・

わたしだと
気付いているのかいないのか
横目でチラリと
確認してみる
 
スー・

撫でてゆく柔らかい風に
感じる季節の流れ
この瞬間を
大切にしよう

Swift
ノックの音がする前に
この部屋から出るよ
迷わないように
強い気持ちで

Swift

わたしだよ、と
声をかける君の姿が
ぼやけてきたことは
気のせいであってほしい

Swift
「強い気持ちで」 だよ






撫でてゆく
春風 かおり
染めてゆく
春色 さくら
 
そばかす
ノックアウトだよ!
そのやさしさが
あっちむいて
ホイッ!
 
そばかす
わたしだから
あなたの
わがままを
ゆるせるはず
 
そばかす

撫でてゆく
風の指先
やさしさに
春を知る

ふらっと
ノックには
返事がなくて
まだ春は
遠いと思う

ふらっと
わたしだったの
待ちきれなくて
扉を叩き
呼んでいたのは

ふらっと

撫でてゆく
そっと後押ししてくれる
春の風は
いつだって私の味方

歌鳥

ノックして
ドアを開けたそのときが
新しいスタートラインに
立った瞬間

歌鳥
わたしだから
できることってきっとある
その「何か」を見つけたくて
生きているの

歌鳥

撫でてゆく
しっぽの先の
やさしい
原っぱ

のほほんわか
ノックをひとつ
トンと叩いて
トンと返った
それが始まり

のほほんわか
わたしだ
気づいた
まだ
間に合うかな

のほほんわか

撫でてゆく
木々のひとつひとつを
ねぎらいながら
春を迎える森の中
 
Kei-kura
 
ノックする
かなわぬ恋に痛めた胸を
握りこぶしで
6回トントン
 
Kei-kura
わたしだ
甲斐性もなく
勇気もなくお金もなく
不幸でもない
 
Kei-kura


撫でてゆく春風に
キラキラときめく
おばあちゃんになりたいわ
しわだらけの笑顔でいいの

ナツ
ノックノックノック
お願い振り向いて
足もとの川はとても
ひとりで飛び越えられない

ナツ
わたしだけの
がらくた宝箱の
ふたを開ければ
おしゃべり小人がたくさん

ナツ


撫でてゆく
背中のすき間を
埋めるように
ゆっくりと

きょうこ
ノックしたけれど
返事がない
きっとふんわり
夢の中

きょうこ



わたしだって
いろいろ考えているんだよ
そんなのんびり
構えないで

きょうこ
「ゆっくりと」 だよ 「ゆっくりと」

撫でてゆく
春のよろこび
なんどでも
おなじことばで たたえあいたい

soyo
ノックする
ひとがいるから
やわらかく
閉じた扉でいたい春です

soyo
わたしだね
まぎれもないね
ここにいて
いまこの春をあいしはじめる

soyo






● 追加しましたっ。

撫でてゆくのは
二人の想い出
春の夜明けの
かすみの中の

湘南坊主
ノックするのは
地球のこころ
暖かすぎると
警鐘ならす

湘南坊主

わたしだからの
からだのはなし
離したくない
あなたのからだ

湘南坊主