cap verses  /  そよ日暮らし

サイシンのシリトリ  これまでのシリトリ  投稿者さん別のシリトリ  はじめての方へ




NO.186 2003/09/23 (19人60作) 


裏地のかわいい
かばんみたいに
人知れぬとこが
決め手だったり

ふみちゃん
上の空ばかり
見上げてる
目の前の君の
遠いこと

ふみちゃん
紫の花は
どこかしら
悲しみを知る
大人みたいで

ふみちゃん
裏生地が
チェック柄
見えない
しあわせ

すみれのしずく
上手に
なんて
興味が
湧かない

すみれのしずく
紫の空に
雲がやんわり
もう
言葉はいらない

すみれのしずく
こんにちわぁ。 さて今週は、「裏地」についてのシリトリたちから始めてみました。
ほんもののお洒落ごころなおふたりでした。すてきなのです。ためいきがでるほどに。





裏道、近道、回り道
マッスグな道
クネッタ道
是ガ私ノ生キル道

あ〜でるはいど
上目づかいで
猫なで声で
媚びるアイツに
飛び蹴りかませ!!

あ〜でるはいど
紫色で小さくて
可憐だけども
強いサ雑草ダ
行け! すみれ!!

あ〜でるはいど
「上目づかいで猫なで声で媚びるアイツに・・・・」 圧倒的に好きでした〜(^^♪ きもちいいー。
紫色のシリトリは、どこかの小さなすみれちゃんへのエールらしくて、愛がいっぱい。にこにこ。





裏の裏の裏の裏
どうして素直に
表って言えないのかな
まわりくどいのはイヤ

ケト
上の空です
この頃いつも
どこかの誰かを
想っている

ケト
紫のマフラーを
首に巻いてちょっと
大人な気持ちで
出かけてきます

ケト
『上の空です・・・』 大好きでした。上の空って言う言葉の意味を、始めて実感した日のことを思い出していました。
裏の裏の裏の裏も面白かった〜。それって表なんですねぇ。まわりくどさが かえってすなおな感じとか?!






裏通りの小さなお店
ウインドゥの向こうに
昼寝の子猫と
昼寝のおばさん

スイートポテト
上手だねって
なにげに言っただけなのに
気分はすっかり画家になり
今日も描いてるクレヨン坊や

スイートポテト
紫・・・薄紫なら着られるかも
でもやっぱり苦手だな
綺麗だなって思うけど
身に纏うのはためらう色・・・紫

スイートポテト
昼寝の子猫やおばさんも、とてもとっても好きなんだけど、さらにますますクレヨン坊やが気に入りました (^^♪
今日も描いてる? クレヨン坊や♪ ごきげんそうな横顔が 目に浮かびます。うれしぃの。





 
裏と表しかないんなら
人も単純でいいけどね
けれどぼくらはいつだって
不確かな多面体なのさ

タユナ


今週の「裏と表大賞」を受賞されたのは、タユナさんです。さすがなのです。拍手です。
『裏と表しかないんなら 人も単純・・・・』 このはじまりがとても好き。タユナさんならでわナ。うん。






裏表も裏の裏も
結局もとはひとつなの
どちらも相手がないと困る
ニワトリタマゴないい関係

克惟
上から下まで一通り
点数付けて比べるわけね
試される分の価値くらい
僕にもあるってことかしら

克惟
「しら」 だよ 「しら」
ひさしぶりのひさしぶりの克惟さんです。うれしいの。
1年前から消息を絶たれていたので(?)よろこびひとしおなのでした。おかえりなさぃ。にこにここ。
「上から下まで一通り 点数付けて比べるわけね・・・」 どきっとしました。また待ってます。





裏路地の道
薄暗いけれど
あの先の ほら
灯かりがきれい

スー・
上へ上へと目指していくと
下に下に降りたくなるし
高く低く バランス崩して
やっぱり今の宙ぶらりん

スー・
紫色が
大好きなんです
薄いとこから
濃いとこまでも

スー・
裏地がでてる〜
手作りスカート
頑張ったけども
まだまだ未熟

スー・
上原さんちの
あの子は元気?
懐かしい顔が
はっきり浮かぶ

スー・
紫陽花の時
懐かしい雨
暑い季節の
陽炎のよう

スー・
裏道の道
上に登って
とってくれたね
紫の花

スー・

紫色のマフラーしてた
上級生のあの人だって
裏番はってたツッパリだって
今はきっと おんなじ大人

スー・
「上へ上へと目指していくと 下に下に降りたくなるし・・・」 これ 好きでした。
なんども読んで、ニコニコとして、うんうんうんってうなずくような なんか身近なシリトリなのでした。
「紫色が・・・ 薄いとこから 濃いとこまでも」 これもお気に入りです〜。ほかの色ではよくなくて、紫だからよいのよね。コレ。ね?





裏は見えない
いいところしか見えない
恋は盲目
自分勝手な盲目

ベンジャミン
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように・・
名曲だけど 私は思う
こぼれたほうが 楽になるのに

ベンジャミン
紫式部の花が咲く
名前の重さに
負けないで
紫式部がひっそりと

ベンジャミン

ムラサキシキブの花や実に 
想いを寄せてるつながりナ 
お二人でした。



ひとりの人が書いたみたいに
呼吸もそろっている感じ。
こんなのなんか うれしいわけです。
にこにこ。

むらさきしきぶの
淡い実を
揺らしてきえた
今日の淋しさ

そばかす
紫色の一粒で
今日を占う
きゅっとかみしめて
甘酸っぱい幸せ

そばかす
紫に染められた雲に
裏返しの気持ちをみる
上に上にと視線を上げると
もっときれいな気持ちがみえた

そばかす





裏裏と
読み間違えて掛け違え
いつからだろう
いつまでだろう

肉野菜

上へ上へと螺旋階段続く
同じ所を歩いているみたい
ううん。違うよ。
少しずつ登っているよ

肉野菜
紫の
夜霧に霞む釧路港
海鳥の声
その姿見せずに

肉野菜
「見せずに」 だよ 「見せずに」
螺旋階段特有の、あの頼りなさとか思い出していました。自分の感覚、頼りにならずに心細くなる感じ。
少しずつ登っているよと教えられ にわかに安心したりして。なんかいいな なシリトリでした。あたたかな。





裏側を見せることもなく
満たされ欠けて放つ光に
見上げる僕が心奪われても
君は許してくれるだろうか

夏野花
上弦の月に
浮き上がる
幻でないと
抱き寄せる

夏野花
紫紺の葡萄
香る甘さが鼓動を早め
もう一粒と
誘う君に勝てるはずもない

夏野花
さぁたいへん。 なんかねぇ夏野花さんったらいろっぽいのです。あんなところもこんなところも(^^♪
十二単なんかの似合う、そんな舞台なドラマの様でどきどきします。素敵なのです。拍手です。






裏を読んで
先走り
表を見ずに
後悔す

あん
上手に隠したつもりでも
あなたの想い
あなたの優しさ
溢れ出して止まらない

あん
紫陽花の
雨に打たれた葉の上を
気持ち良さそに
進むカタツムリ

あん
「裏を読んで 先走り 表を見ずに 後悔す あん」 あんまでが、ぜったいとっても作品ですね (^^♪ だいすきでした。
なんかこれ 読めば読むほど心当たりがある気がしてきて、いろんな場合の裏と表を思い浮かべていましたの。





裏表紙には
かがみ文字
心のなかを
透かすみたいに

ふらっと
上からくるのか
下からなのか
わからないまま
包まれている

ふらっと
紫に染まるころ
おひさまが
帰ったばかりの
あの場所で待っていて

ふらっと

上弦の柳眉の月
紫の刻 すべり
裏の裏まで
あまねく満ちる

ふらっと

「上からくるのか 下からなのか わからないまま 包まれている」 これ 好きでした。
働き盛りの想像力がよろこんで、いろんな場面へ導き運んでくれました。たとえば秋の真ん中や、たとえば夢のような夢のなか。 
そんなわけで、こんなのとても好きでした。にこにこ。






裏山に浮かんだ月みていたら
ウサギがぴょこんと飛び出して
私をお嫁にしてちょうだい って
そう言ってお母さんは家に来たんだよ

ふら・りー
上を向いているとね 
月が呼んでいるのが聞こえるの
しあわせかい?元気でねって
いつでも会えるから泣かないのよ

ふら・りー
紫たなびく雲が流れ
ひとすじの光が入り込む
母さんの想いがはじけちり
歌になって流れていった

ふら・りー
裏はらな
はがゆいくらいの
もどかしさ
雨の日 雲の上

みきょう
上を上をと 渡る 
鳥達 羽ばたき 
ちぎれそう Vに
飛び行く 姿は紫 

みきょう
紫のそんな 
素敵な憂鬱と
こんがらがって
絡まったままに また来年

みきょう
お二人のシリトリは、お話しみたいに続いています。みきようさんはシリトリごとにシリトリで。
月 雲 鳥 ・・・と流れるように遠くをみているお二人でした。もっと遠くが見える気がしてなんども読んでみましたの。






裏声の
ビブラート
秋空に
胸いたく

湘南坊主
上野発
青森行きの
切符を予約する
旨 委託

湘南坊主
紫の
あまりの
むらさきに
胸いたく

湘南坊主
「むねいたく」な三部作です(^^♪ 『・・・旨 委託』 あははぁ。 
『紫の あまりの むらさき・・・』 好きでした なんの色かな・・・気になりまする。くちびるかもね。思い出かもね。きゃぁ。






裏腹な態度の奥の 想いには
深い海の青がある
底の底まで潜っては 隠された
心の宝石見つけてみたい

やじろべぇ
上昇気流に乗っかって
大空高く 飛んだなら
あの街この街 住む君を
まずは見つけて 投げキッス

やじろべぇ
紫苑が咲く道 通り道
あなたを待ち伏せ 見やる道
あっちのトンボが振り向いた
こっちのすすきが頬なでた

やじろべぇ
さて 最後になりました。今週の「上昇気流大賞」を受賞しました、やじろべぇさんです(^^♪
『・・・あの街この街 住む君を まずは見つけて 投げキッス』 です。いやはやなんかひろびろとして気持ちがいいの。さすがです。





裏も表もないんです
さっきせっかくなめらかに
言えたことばが
伝えたいこと

soyo
上質な
土のにおいにお似合いな
ねがいごとだけ
ねがおう九月

soyo

紫の雲
いそいそと
ゆくのがみえて
すこし追う


soyo
「九月」 だよ 「九月」